*** 子育ち12章 ***
 

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「第 44-02 章」


『子育ちは 自分を磨き 輝かせ』


■子育ち12表裏■

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『子育て第2表裏』

【表の育ち:よい自己訓練を習慣化する】

●子どもの発想には驚かされます。限られた経験の中にある知識を精一杯につなぎ合わせて,つじつまを合わせているからです。大人からすれば,かなりピントはずれに見えることもありますが,仕方のないことです。5歳になる年長の娘さんがいます。朝,保育園に行く車の中で「う〜寒い。もう冬が来たんだね」と母親が言ったら,「冬ってどっちから来るの?前?後?右?左?」と尋ねてきました。母親は,ん〜そう来たか,と思って微笑んでいました。

○子どもは友達や大人がしていることを見て,自分もしてみようとします。できもしないのに無駄なことと,大人は冷ややかに見るかもしれません。子どもにはとても大切なことなので,見守ってやって下さい。子ども自身は意図していませんが,何でもやってみようとすることが自己訓練になります。手や足を動かすためには脳からの命令が必要ですが,一方で手や足から感じ取る情報が入らなければ,命令が出せないということもあります。お互いに依存している関係を使うことで,よりよいソフトを組み上げる作業が進みます。

○備えている機能は,使わなければ錆び付きます。使い慣れた機能が,最も効率よく働きます。考えるという機能も,普段から使っていないと,いざというときに最高の働きを期待できなくなります。考えるスイッチは,なぜ,どうして,何,といった疑問詞です。特に情報社会では,他人の考えてくれた情報を知ることで終わって,自分の脳で考えることを端折るようになりがちです。鵜呑みすることで,自分の脳の機能は低下していくでしょう。普段から考える,それはよい自己訓練の一つです。

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【裏の育ち:気まぐれで場当たり的にする】

●よほどインパクトのあることを別にして,子どもには今という時間しかありません。物事の顛末など無頓着です。ある母子が,パパにないしょで,ママ友と子どもたちでリッチなディナーをしました。帰りの車の中で「パパには,ないしょだよ」と口止めしておいたのに。帰ってきたパパに早速「今日ね,△△(レストランの名前)に行ったんだよぉ〜」と自慢気に報告していました。まだまだ秘密の約束はできぬ,3歳のおしゃべり娘でした。娘には,レストランにいったことの自慢が今の関心事です。

○運動場を一周走るのは,子どもにはどうということはないでしょう。大人には,きついかもしれません。子どもは走り慣れているけど,大人は普段走ることがないからです。大抵のことが,同じような状況になります。普段勉強していないと,試験に臨んでも力は出しようがありません。いざというときのために備える,それは子どもには無理なことです。そういう発想ではなく,今日一日,できることをきちんとする,その日々の積み上げが自己訓練と考えて,子どもを導いてやりましょう。

○ゲームと試験,全く対照的なものに対して,闇雲に取り組む子どもと,考えながら取り組む子どもがいます。気分だけで取り組んでいては,自己訓練にはなりません。自分がこうすればこうなるだろうという予測をして,その当たり外れを手掛かりにして,次の手を考えていく,そのプロセスがなければ,訓練にはなりません。それは,自分と外部の物事との関係がどのように動いていくのか,もう一人の自分が見極めていくことです。よい自己訓練とは,もう一人の自分と自分が手を携えていることです。



 人は今いる場所にふさわしい行動をしています。社会という環境との関わりの中で生きています。子どもは自分の周りと関わることで育っていきます。閉じこもると何かかが足りないと感じることがあるなら,それは外部世界との関わりの中で発揮されるはずの機能が封じられているからです。子どもは外部と関わるさまざまな体験によって,自分の中にある機能を訓練しています。経験が豊かであるということが,育ちの豊かさにつながっていきます。ただ,経験すればいいかというと,それだけでは十分ではありません。それは後ほど。

★落書き★

 よく似ていることを「ウリふたつ」といいます。この場合のふたつというのは,ウリが2個あるのではなくて,一つのウリを半分に切ってふたつにしたものをいいます。キュウリでもナスでもいいようなものですが,奈良漬けに使うシロウリでなければなりません。調理をするときに確かめて下さい。キュウリやナスなどは半分にすると,完全な左右対称ではありません。野菜の中で完全な左右対称なものはシロウリだけだということです。


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