*** 子育ち12章 ***
 

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「第 44-09 章」


『子育ちは 未熟を知って ただ励む』


■子育ち12表裏■

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『子育て第9表裏』

【表の育ち:人間的な成長を求め続ける】

●子どもは大きくなりたいと思うことができたら,育ちを楽しみにします。男の子であれば,お父さんはいいな,早くお父さんみたいになりたいな,それが育ちの意欲になります。小学1年生の男子児童が,「今日,生活科(の授業)でうちのことを発表したら,先生まで大ウケだったの。どうしてかな?」と言ってきたので,母親が内容を聞いてみました。「うちはお金がないので(自分の欲しい物を)あまり買ってもらえません。でもお父さんは,欲しいと思った物はすぐに買います」。事実は少し違うのですが・・・。

○遙かに先のことですが,自分もやがて大人になると何となく思っている子どもは,自分が今は子どもであると納得します。自分を知っているということは大事なことです。大人に比べると弱いけど,子どもだからいいと,弱さを肯定することができます。同時に,子どもどうしの間の強い弱いは大人に比べれば同じであると見えます。小さな差を気にしなくなり,大らかな気持ちになります。弱い者同士がんばろうという友達の結びつきが出てきて,姑息ないじめの芽も萎んでくるはずです。

○どんなことに対しても真面目に取り組むことのできる子どもは,自分の成長が見えている子どもです。手抜きをすれば楽ですが,自分の成長の機会を失うことになることが分かるので,汗をかくことを選びます。食べ物の好き嫌いをすれば栄養バランスが壊れて健全な育ちを損なうように,日々の行動の好き嫌いをすると成長に片寄りを生じるでしょう。真面目に取り組むという地味な態度だけが,人間的にバランスの取れた成長をもたらします。

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【裏の育ち:現状に甘え逃げる】

●親は子どものためによかれと思って,さまざまな手管を繰り出します。子どもにとっては大方がありがた迷惑で,逃れようとします。母親が,便秘がちな4才の長男のために繊維をたくさん食べさせるように気をつけてます。昼ごはんの時に「今日は牛丼やで〜」というと,「ちがうっ!たまねぎご・は・ん!」と言われてしまいました。ほんまや…タマネギいっぱい。感心している場合ではないのですが,食べさせようという気持ちが高じて,やり過ぎに気がつかないことがあります。ご用心!

○人は環境に適応しながら安易な状況に身を置こうとします。育ちも例外ではなく,どういう環境で育ったか,育ちに現れます。甘えが許される環境では甘えん坊が育ちます。しかし,同じ環境で育ちながら,違った育ちをする子どももいます。こうなりたいという具体的な目標を持っている子は,あいまいな環境には流されません。もちろん,環境の中に目標が仕込まれていれば,育ちを導いてくれるでしょう。例えば,グループや集団活動に属するといった場合です。安穏な方の選択に片寄らない自制が大切です。

○自分は未熟だと自覚するから成長しようとします。ところが,自分はもう成熟したと思ったり,未熟だと思うことがなくなったりすると,成長意欲は失われます。情報社会の中で,子どもは世間のことを知らされていますが,それが表層に過ぎないと弁えてはいません。日常の暮らしはコンビニと仲良くすれば,子どもでも可能です。ただし,お金はどうすれば手に入るのかという最も大事なことは知りません。例えば,自分で稼ぐことが一人前という現実的な覚悟を持てば,現状に甘えて逃げる生き方はしなくなるでしょう。



 大人になると子どもの時より時間の流れを早く感じます。一年があっという間に過ぎていきます。親が子どもに言う言葉の中に,「早く,さっさと」があります。大人は忙しなく急いでいます。次はこれ,その次はこれをと,先走っています。急かされている子どもの方は,先のことなどいざ知らず,今のことに夢中です。道草を食う楽しみを満喫しています。時間はゆったりと流れます。子どもは子ども時代を精一杯に生きていくことが基本です。妙な先走りは手抜きになります。

★落書き★

 生きるために食物を消化吸収し排泄をします。動物はもちろんですが,植物も生きているので,老廃物ができるので,捨てる必要があります。老廃物を葉の中に貯めて,落葉することで排出しています。冬に光合成という葉の機能を休む冬の前の秋に,落ち葉をする植物が多いようです。秋に紅葉しますが,緑のクロロフィルが分解されて色あせるので,元々葉に含まれていたカロチンなどの赤や黄色の成分が現れるためです。ところで,お子さんの夏休みの宿題は終わりましたか?


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