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「第 46-13 章」 |
『子育ちは 大人の姿 追いかけて』
■有能化12秘訣■
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『有能化第13秘訣』
【基礎力を育てよう】
●《仁》人を思いやる心。人として大切な徳目として,語り伝えられています。「五常の教え」は旧すぎて今では無用のものと思われて省みられることは少ないでしょう。捨てるのは簡単ですが,それでは今の人は何を生きる核としているかと振り返ると,価値観の多様化という混沌があるだけです。そうであるなら,古い言葉でも,今風に解釈すれば,使う余地はあるはずです。例えば,人を利用することが賢さという生き方をするのは仁の喪失と考える,そういう価値表現をすれば,ぶれることがなくなります。極端に言えば,自分が刺せば相手が死ぬということに思い至る,それが仁による自制です。もちろん,人を助けるという慈悲も仁であるのは当然です。
●《義》人として歩むべき道。自分の利益を優先させて社会の利益が二の次になっているのは了解されていますが,物事には限度というものがあります。利益は損益と対になっているものであり,世間はゼロサムです。極言すれば,人はお互いに五分五分のバランスを受け入れなければなりません。義理を欠くことは,社会人として失格ということになります。人としての振る舞いが前提として認め合えるから,人は社会を安心して受け入れることができます。
●《礼》法律以前の社会規範。法律に触れていなければ何をしてもいいという開き直りを言い出す子もいます。礼という大きな社会規範があり,その中の一部が法です。法で禁じられていなくても,してはいけないことがあり,それは皆が了解しているはずであるというものが礼です。礼を失するのは無礼なのです。暮らし方の品行であり,下品な振る舞いや破廉恥な行動は避けなければならないのです。節度のある振る舞いをすることが期待されています。
●《智》学問の智慧ではなく,是非を判断する力。是非がはっきり言えなくて,どちらでもいいという意見が多いとか,人の顔色を見るといったこととか,自ら決断をしようとしないのは,考えることを放棄している弱さです。是か非か,正か邪か,曲直の区別,そして真妄の区別ができるのが「智」の力です。物事の道理を弁えて,行動に筋を通し,自らの言葉で意思を表明するといったことを可能にするのが生きる智慧です。
●《信》利害関係なしの信頼関係。利害が優先され過ぎて,社会の信頼関係を蝕んでいる事例が増えています。人間関係の有り様は,他人を欺かず,自分に嘘をつかないことですが,自分に嘘をつかないということが欲望に忠実になることという都合のよい誤解に落ちぶれました。結果として,他人からの信頼を利用しようとするようになります。正直であることはダサいといったおかしな風情にかぶれて,住みにくい世の中を作りだしています。実直さや真っ当さといった姿こそが,あるべき姿と再認識すべきです。
この47版では,前号でも書いておきましたように,社会人としての資質として想定されている項を,羅針盤に脚色してお届けしました。子どもは父母という大人を目指して育ちます。大人が言うようにではなく,大人がするように育つということです。大人がしてみせるから,大人は目指すモデルになります。行き先が見えていると,育ちやすくなります。どこに行くか分からないようでは,行く気も薄れます。父母が私たちのようになりなさいというための12秘訣であったのです。
次号,600号からの第48版では,「子育て12チェック」の基本を振り返ることにします。少しばかり応用編を歩きすぎましたので,初心に返って,出直すことにします。
★落書き★
モ−ター付き二輪車をオートバイと言いますが,これは和製英語で,英語ではモータ−サイクル,モータ−バイクといいます。バイクはバイシクルの省略で,二輪車のことです。ところで,オートバイを単車と呼びます。単一の車では意味が分かりません。最初は脇に荷物や人を乗せる車を箱形にして取り付けたサイドカーとして誕生しました。その箱形の車を外して,二輪車だけを使うときに単車と呼んでいました。その言い方が残っているのです。
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