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「第 49-03 章」 |
『子育ちは 安心あって 動き出す』
■子育ち12笑顔■
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『子育ち第3笑顔』
【安心な笑顔】
親が「あなたのために苦労を」と言うと,子どもは「ちょっと待って」と切り返してきます。親は一体何を勘違いしているのでしょうか? このすれ違いを考えてみましょう。
お父さんには無いのに,子どもには自分の部屋があります。その子ども部屋とは本来どういう部屋なのでしょうか。「勉強は?」と子どもを追い込む部屋になっていませんか。子どもの机は窓際にあります。窓際族は孤独です。勉強どころではありません。やがて子どもはラジオやテレビを欲しがります。人の声が恋しいのです。子ども部屋とは寝室です。暮らす部屋はファミリールームです。家族の声や気配が感じられる所でこそ,子どもは前向きになれます。
子どもが歩き初めのころ,母親が側で見ていると伝い歩きの手を離しますが,見ていないと離しません。母親が側にいることで安心し,情緒が安定し,余ったエネルギーを成長に注ぐようになります。安心とはありのままを受け入れてくれる居場所があることです。
桃太郎の話をご存じですね。では桃太郎の偉い所はどこなのでしょうか。偉さは他人の立場にならねば見えませんので,猿の立場から見てみましょう。猿は犬猿の仲の犬と協力しています。桃太郎が猿と犬,それぞれと黍団子で個別につながりを持ったことが大切なポイントです。猿と犬との間に桃太郎がいます。猿と犬は桃太郎との関係の中で自分の居場所を確保できました。人と人とのつながりは3人目が要になります。つまり最低3人がいなければ,つながりは非常に脆くなります。
桃太郎という3人目が結びの神になったように,夫婦も子どもという3人目の存在がカスガイになります。ただ気をつけなければならないことがあります。父親が我が子と思い,母親も我が子と思って,それぞれに愛情という黍団子で結ばれていればこそ,子はカスガイになります。子どもと父親の間に母親が入り込んでいては,父と子の関係が持てません。父親には父親としてのつながりがあります。
お母さんに抱かれているとき,子どもはとても安らかな笑顔を見せてくれます。世界中で最も安全な場所にいるという安心が笑顔からほとばしってきます。それはお母さんから離れて不安な気持ちになって,訳もなくお母さんの懐に飛び込んだときの救われた感覚を体感することによって培われます。子どもが寂しさを感じるとき,それはごく軽い不安感です。毎日決まった時間に子どもを抱きしめてやる習慣などで,安心な笑顔を育ててやってください。
笑顔は誘い出されるものでもあります。お母さんが不機嫌な顔をしていると,子どもは笑顔を押さえ込みます。閉じ込められた笑顔は,不完全燃焼することで毒気を漂わせます。子どもがネクラな表情をすると,お母さんは苛ついてしまうかもしれません。笑顔を消すスパイラルに落ち込みます。それを断ち切ってやれるのはお父さんです。家族という絆は安心の笑顔を保ち続ける基本的な関係なのです。ことさら明るい家庭というのではなく,顔を見合わせたときどちらからも笑顔が出てくる家庭になってください。
★落書き★
魔女はなぜかホウキにまたがっています。ホウキでなければいけないのでしょうか? ホウキには悪いものを掃きだすという至極分かりやすい意味があります。昔は魔女のイメージは悪くはありませんでした。摩訶不思議な力を操ることからある意味あこがれの対象でもありました。病気を治してくれる有り難い存在とも思われていました。ホウキの悪いものを掃きだす力と組み合わされて,魔女もホウキも邪悪なものを取り払うというコンビネーションが想定されるようになったのです。
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