*** 子育ち12章 ***
 

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「第 57-07 章」


『子育ちは 努力を連ね 辛抱し』


■子育ち12針路■

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『子育ち第7針路』

【辛抱あり】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。

《何が育つのか(私の育ち)?》
 厚生労働省は11月7日,2011年3月に大学などを卒業して就職した若者の3年以内の離職状況を公表しました。3年以内の離職率は大学卒が32・4%,短大卒が41・2%,高校卒が39・6%であり,いずれも上昇しています。理由はいくつか挙げられるようですが,その一つに辛抱するという対応ができなくなっていることが考えられます。自分の思っていた職場とは違うという現実からさっさと退出しているのです。自分の思い通りにならないことに直面する体験がないために,耐えることを知らないのです。

 もう一人の自分が,自分は何でもできるはず,自分の思い通りになるのが当たり前と思い込んでいると,できない自分を認めることは許されないことです。そこで,できない自分を思い知らされる場からすぐにでも脱出しなければなりません。自分を受け入れない方が間違っていると,他を責めるようにもなります。自分の完全性を糊塗するために人のせいにするという卑怯さを,親は,特に父親がきちんと教えなければなりません。自分の弱さに向き合うという辛抱をすれば,弱さからの確かな育ちができます。

 成長するという過程の中に,辛抱というステップが組み込まれています。幼い全能感,自分は何でもできるはずという思い込みを脱して,現実の自分の限界,弱い部分を素直に認めて,努力を重ねていこうとする辛抱が,人を育てます。辛抱するというのは諦めではなく,諦めないで育とうとする覚悟なのです。自分の弱さを見つけたときに,そこに今の自分の育ちの課題があると受け止めるべきです。育ちのチャンスなのです。何が育つのか,それは今の自分の弱さとして現れているのです。



 子どもの育ちの基本形は,繰り返すことです。歩き出すときも,言葉を覚えるときも,何度も何度も繰り返します。決して諦めてはいません。諦めたら育ちは止まるからです。練習という字は習いを連ねることです。連ねている間にもう一人の子どもが辛抱という応援をしています。成長するにつれて,育ちの課題は難しくなります。辛抱の程度も大きくなります。そこで励ましという子育ての出番があります。今の努力を続けるように,それが頑張れという応援の意味です。

★落書き★

 食事の際に,子どもに対して,よく噛んで食べるように,しつけをされているでしょう。もしも,犬を飼われているなら,子どもは犬が餌を食べているところを見て,噛んでいないと思うかもしれません。ドッグフードは固いのでカリカリとかみ砕きますが,人の食事の残りの肉や魚であれば,すぐに食べるというより飲み込んでいます。もとは肉食なので,ギザギザの奥歯で喉を通る大きさに噛み切れば飲み込むのです。ウマなどの草食動物はよく噛んで唾液と混ぜて飲み込みます。食べ方もいろいろあります。


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