*** 子育ち12章 ***
 

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「第 58-09 章」


『子育ちは 美しさ知り 命燃え』


■子育ち12考察■

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『子育ち第9考察』

【美】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。

《美とは?》
 人は何かを追い求めて生きています。その何かの一つに,美しさという観念があります。若者がファッションに関心を持つのも,着飾って美しい自分でありたいと願うからです。若々しさが醸し出す美しさに憧れて,アンチエージングのトレーニングに励むこともあるでしょう。ところで,美しさを思い描くとすれば,その代表に花の美しさをあげる人が多いことでしょう。どうしてでしょう。色鮮やかだからでしょうか。でも,絵の具箱には美しさはありません。

 人が感じている美しさは命なのです。花とは,植物が受粉をするために昆虫に助けを求めているメッセージです。命を伝達しようという植物の願いの象徴である花,その願いに共感する心情を,人は美しさと表現しているのです。命がその姿を花を通して最も表現しているから,花=命=美しさという連想が出来上がります。人も子どもを産む成熟の時期に美しさを発散します。動物の雄が色鮮やかに装い,声豊かに歌い,命の伝達にひたむきになる美しさを見せてくれるのも,生きるものが共有する命の願いなのです。

 「人を殺してみたかった」,「どうして人を殺してはいけないの」。若い女性被疑者の問に,答えられない無力さを感じているかもしれません。この問は,言葉で理解する質のものではありません。心底で感じとるものです。それは美しさを感じる能力が必須です。美しさを感じ,美しさを愛おしむ,そこに人の命の尊さに届く道が拓けます。子どもたちに,身近にある美しさを感じる育てを十分にしてこなかったと反省しなければなりません。例えば,美術の時間,受験に無関係ですが,人生の必須科目です。



 人は独りで生きていくことはできません。日々誰かと関わり世話になり世話をして,かろうじて生きています。人が共に生きるためには,生き方に同一性が無ければなりません。そうでなければ,人と人はすれ違い衝突が絶えなくなります。円滑な社会生活を平和裏に代々続けていくためには,さまざまな物事・出来事を選び取る共通の物差しが必要になります。良いことと悪いことを区分けし,良いことが社会に必要なこと,悪いことは社会に無用なこと,そういう了解が生きていく上で大切なことです。

★落書き★

 ひなまつりは,雪の多い地方では4月にするということですが,多くは3月3日です。その日に合わせて,ひな人形は2月19日頃飾るのがいいとされています。元々は人形に穢れを移して川に流す「流し雛」が始まりだったので,雪や氷が溶けて川に流れ出す雨水(24節の一つ,2月19日ごろ)に飾るのがちょうどいいということです。そうすると,禊ぎの効果が出て,いい結婚相手に恵まれるといわれています。


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