*** 子育ち12章 ***
 

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「第 59-03 章」


『子育ちは 笑顔のあなた 側にいて』


■子育ち12省察■

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『子育ち第3省察』

【家族】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。

《家族とは?》
 大家族から核家族に,そして今では孤族,個族となっているそうです。結婚をせずに,独身貴族を楽しんでいますが,それは独りぼっちということです。家族として親子のつながりを持つことによって,人は何を求めているのでしょう。家族が鬱陶しい,家族がまとわりつく,それが子どもの自立を促してきました。親元を離れたいと飛び出して,思う存分好き勝手をして,やがて寄り添いたいと思う人に出会い,家族を作っていく繰り返しです。

 家族を産み出すのは何でしょう。簡単に言ってしまえば,この人と一緒にいたいという思い,この人を喜ばせたいという願いです。互いを大切にしようとする夫婦の間に愛の結晶である子どもが授かります。親の愛を受けて,子どもは何不自由なく育っていきます。親からあれこれ世話をうけていながら,子どもは親を鬱陶しく感じ始めます。親離れです。家族でありたいと思いながら,家族から逃れようとする矛盾した状況で,子どもは家族のありようを経験して学んでいきます。

 家族から何かをしてもらおうという思いは,家族を利用しようという欲望ですから,ただの利害関係です。家族が壊れていきます。子どもを喜ばせたい,親を喜ばせたい,それが家族としての親子であり,子どもは家族の温もりが何かを自分の気持ちと結びつけて学びます。こういう子どもであってほしいと子どもに期待しすぎると,親が喜ばせてもらいたいということですから,家族関係から逸脱します。子どもはそれを感じて,家族が負担になっていきます。家族は向き合う人の笑顔のために喜んで汗を流せる仲間なのです。



 背の高い人がいれば低い人もいます。若い人もいれば老齢の方もいます。優しい人もいれば恐い人もいます。いろんな人がいるのが社会です。そのことをどのように受け入れておくかが,生きていく上で大切です。ムシャクシャしたから誰でもよかったと車を人に向ける人がいます。何故人を殺してはいけないのか分からない人もいます。過度に怖がることは要りませんが,全くの無防備は危険です。社会が安全安心な所であることを信じる一方で,少しは疑うことも必要です。身を守る力も育ててやらなければなりません。

★落書き★

 桜がパッと咲いてサッと散って,ツツジに代わってきました。近くに花が見える佇まいはいいものです。ところで,ソメイヨシノは一斉に咲いて一斉に散ります。日本中のソメイヨシノは一族だからです。つまり,もともと1本の木だったものを挿し木によって増やし,各地の桜の名所に植えたからです。同じ木なので,日照時間や気温などの条件が同じなら,同時に咲いて散ることになります。ソメイヨシノは日本中家族ということでしょうか。


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