*** 子育ち12章 ***
 

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「第 61-02 章」


『子育ちは 自分の姿 ありのまま』


■子育ち12表裏■

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『子育ち第2表裏』

【慢】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第61版では,私の育ちの項では表の選択を,私たちの育ちの項では裏の選択を考えてみます。

《慢について考える?》
 慢といえば,自慢という語を思い浮かべられることでしょう。自分をもう一人の自分がおごり高めることです。それが実情に一致しているなら自尊という状態になりますが,思い違いであれば,人との関係の中で自分を見失うことになります。自分は○○ができるという自分らしさの主張は,米国では当たり前でしょうが,日本では自慢ということであまり歓迎されません。これ見よがしな物言いは○○できない友への気配りに反するからです。慢心はもう一人の自分が自分を過大評価することであり,時として他者を過小評価もします。

 怠慢な人は嫌われます。皆が共同して生活をしている社会では,怠ける人は迷惑です。PTAの会合で,事業を計画して皆でやろうと決めても,うまくいきません。皆ですることは私がすることではないからです。自分以外の皆がするだろうと怠惰の逃げ口上を持ち出すからです。交通違反をして警官に捕捉されたとき,皆もしている,という浅はかな言い逃れを持ち出す愚かな大人もいます。もう一人の自分が自分を甘やかすとき,他者の目には怠慢と見えます。他者からの冷静な視線を身につけるようにしましょう。

 慢心して,周りの友達をあなどると,良好な関係を築くことはできません。対人関係に止まらず,もう一人の自分が自分をあなどるようになると,育ちを偽るようになります。子どもの成長の進み方には個人差があります。あなどっていた友が,数年後には,自分があなどられるようになります。まさにウサギとカメの競争の教訓が現実に起こります。子どもはほめて育てる方がよいのですが,ほめすぎては逆効果になります。年齢が積み重なるにつれて,ほめることから認めることに移行していくとよいでしょう。



 「10歳にして菓子に動かされ,20歳にしては恋人に,30歳にしては野心に,50歳にしては貪欲に動かされる。いつになったら人間はただ英知のみを追って進むようになるのであろう」。ルソーの言葉です。母親が丹精込めて育て上げた男の子は,成人すると見ず知らずのよその若い娘を追って行ってしまう,と言う人もいました。母親は嫁の存在が嫌になるものだそうです。子どもはやがて巣立っていきます。今のうちにしてやれることをいっぱいに・・・。忙しさにかまけて手抜きをしたら,後悔します。親OBの反省です。

★落書き★

 文章には,「。」と「、」が使われていて,句読点といいます。江戸時代以前には句読点はありませんでした。「。」を句点(くてん),「、」を読点(とうてん)といいます。「、」の方を句点と思っている人もいるようです。読点の「読」は「とう」と発音します。この「読」は読むという意味ではなく,区切るという意味であり,その意味で使われるときは「読」は「とう」と音読みするのです。文章を読みやすくするために区切っているのです。


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