*** 子育ち12章 ***
 

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「第 62-04 章」


『子育ちは 自他を見る目を 柔らかに』


■子育ち12教示■

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『子育ち第4教示』

【柔軟な関係】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第62版では,仕合わせを目指す人生の目標として掲げられていることを,子育て羅針盤風にお伝えする予定です。

《柔軟な関係について考える?》
 人はわがままです。自分が生き延びるという遺伝子の働きでしょう。幼子のわがままさを,しつけという働きかけによって,社会的な形に整えてやらなければなりません。例えば,順番待ちをすることで,確実に自分にもチャンスがやってくるといったことです。割り込みをするわがままな行為は,社会生活では受け入れられないものです。欲しいものがあったら,お小遣いを貯めるという,社会的な手法を学んで実行すればいいのです。また,頑固さもほどほどにしないと,他者との関係に亀裂を生むことになります。

 友だち集団の中にいると,皆と同じでないといけないとか,皆に負けていられないといった,プレッシャを抱え込むことになります。また,もう一人の子どもは自分は何でもできると思い込みたくなるでしょう。できない自分を認めたくなくて,脇道に逸れていくかもしれません。○○でなければという思い込みを解き放ち,できるはずの自分ではなく,自分にできることを見ていくようにします。どこかに向かうためには,現在地を見つけなければ始まらないのです。自分をありのままに認めると,柔軟な関係が結ばれるはずです。

 未熟な子どもは,知らないこと,分からないことに取り組んでいるので,間違いや過ちを犯します。注意や叱責を受けることもあるので,取り繕ったり,隠したりしたくなります。その選択をすると,後のつじつま合わせが大変になり,過失が二重三重に膨らんでいきます。最初の選択は,「ごめんなさい」と謝ることです。過ちを大きくしないで済みます。許し許されるという経験により,お互いにできない自分を認め合い,人に頼っていい,互いに頼られるという関係を結んだとき,誠実な暮らしができるようになります。



 地元の小学校の「学校だより」を,地区PTA委員によって毎月届けていただいています。1月号には,「各学年の学習内容が身について,こんなことができるようになったと自分で認めることができる子に」とあり,「家庭でも子どもができるようになったことを振り返り,次の学年へのやる気を膨らませるように」とお願いがなされています。できなかった子どもが,できることを少しずつ増やしていく,それを友だちや大人が認めることによって,子どもは自分のできること探しをする力が育っていきます。それが励ましです。

★落書き★

 子どもは,することがないから退屈するということはないはずですが・・・。退屈とは,物事に飽きて嫌になることの意味で用いられていますが,退にも屈にも,飽きるや嫌になるという意味はありません。退屈はもともと仏教語であり,修行の苦しさ,難しさに,仏道を求める心が退き屈することをいいます。そこから,気力が衰える,嫌になる等の意味が派生し,さらにすることがなくて暇をもてあますという意味に用いられるようになってきたのです。退屈するとは,なすべきことから気持ちが逃げているということです。


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