*** 子育ち12章 ***
 

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「第 63-03 章」


『子育ちは あなたのためを 願いつつ』


■子育ち12教訓■

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『子育ち第3教訓』

【約束を守って】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第63版では,遠い国のある祖父が孫たちに語りかけたアドバイスから,教訓として12のメッセージを,子育て羅針盤風にお伝えするつもりです。

《約束を守って?》
 私という自我が育つと,同時に自他という認識が生じます。自分と他者は違うと思う一方で,一緒に生きていく大事な人と気がつきます。そのときに,私たち家族というイメージを持つことになります。私が生きていくには,私たちが生きていくことが必要であり,さらには,私たちが寄り添って,みんなで生きていくという社会につながっていきます。お互いに頼り合う仕組みが家族,地域,グループ,チーム,学校,市民,県民,国民へと広がっていきます。どこまでつながっていけるか,それが成長の目安になります。

 山のものと海のものを物々交換して暮らしていた頃,自分の方が得をしていると思うとき,釣り合いを取るために,何らかのお返しをしました。釣り合いを取るという習わしがお釣りという言葉として今に残っています。お互いに同等に生きていく,それが私たちみんなという世界です。自分だけが得をするという了見では,社会人として失格となります。自分にできることはきっちりと引き受けお互いに助け合えば,モノを同じに・コトを同じに・ヒトを同じにするという豊かな関係が結ばれていきます。

 私たちという信頼関係は,例えば約束を守るという行動によって,確認されます。約束は必ず守らなければなりません。約束を守らないと仲間はずれにされるから守るという押しつけに思うと重荷になります。そうではなく,約束を交わした相手を大事に思うから自分は約束を守る人でありたい,そのように自覚することが育ちの課題です。私たちというできることを持ち寄る世界を失っていく子どもたちは,しなければという押しつけを拒否しています。引き受けていくという喜びを家族の中で育んでやることが急務です。



 子どもたちが学校で落ち着いて勉強しなかったり,集団行動を取れなかったりする要因として,「家庭の教育力低下」が指摘されます。子どもに自分をコントロールする力が身についていない,児童の自己中心的な傾向が強い,といったことが小1プロブレムの原因であるというデータが文部科学省より公表されました。学ぶという姿勢が育っていないのは,見習おうという意欲の欠落です。お兄ちゃんのようになりたい,お母さんのようになりたい,そのためにはよく見て真似をしよう,そういう育ちへの意欲が未発達なのです。

★落書き★

 ここ数日,緊急地震通報が頻繁に飛び込んできました。アラームに気がついて画面を見ている間もなく,家ごと揺すられている怖い感覚に取り憑かれます。数秒後に終わったという安堵と恐怖のぶり返しに呆然とします。多くの方が実際の被害に遭われています。心よりお見舞いを申し上げます。近助という支援が立ち上がっていることを頼もしく感じています。遠助ということに関わらさせていただこうと思っております。ご苦労をお察しすることしかかないませんが,ご健勝をお祈りいたします。


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