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「第 63-04 章」 |
『子育ちは 人の間合いを 段々に』
■子育ち12教訓■
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『子育ち第4教訓』
【感謝を伝えて】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第63版では,遠い国のある祖父が孫たちに語りかけたアドバイスから,教訓として12のメッセージを,子育て羅針盤風にお伝えするつもりです。
《感謝を伝えて?》
子どもたちの悩みの多くが,人間関係です。大人と変わりません。小学生低中学年で見られる傾向は,ある日突然に友だちが離れていったというものです。特に思い当たることもなく,どうしてだろうとうろたえています。周りにたくさんの人はいるはずですが,特定の人とのつながりが必要です。親友とまではいかなくとも、気のおけない間柄の人がいることは,居場所があるという安心感をもたらしてくれます。人とのつながりが途絶えると,居場所を失うという不安感に襲われます。大人も子どもも同じです。
人は自分を中心に周りにいる人を区分けします。最も遠い所には,危険ないてはいけない人,次にいない方がいい人,通りすがりの人のようにいてもいなくてもいい人,なんとなく顔見知りのいてもいい人,いなくてはならない人,そして最も身近にはいて欲しい人です。そばにいてくれるだけでいい・・・という歌がありました。ところで,人間関係はお互い様です。ある人をそばにいて欲しいと思っていても,その人がこちらをいてもいなくてもいい人と思っていると,片思いになります。人の仲はままならないものです。
あいさつの声を掛けると,あいさつが返ってきます。いてもいい人になります。共同して何かに向かって行動すると,いなくてはならない人になります。お母さんがどこかに出かけるとき,ご飯はどうするのと尋ねられるのは,いなくてはならない人だからです。抱き合ってぬくもりを感じ合うと,いて欲しい人になります。いてくれてありがとう,その感謝の言葉が交わされていると,心のぬくもりが伝わって,最高の居場所ができあがります。大事な人はいなくなって気がつきます。その経験を忘れないことです。
東京都足立区立小学校で小学4年生の男子児童2名が,ぞうきんの投げ合いからケンカになり,一方が相手の背中や腹を殴る蹴る,頭を叩いた結果,殴られた男児が意識を失って,心肺停止になったという報道がありました。ケンカの仕方を弁えていないことが気になります。子どもが大人の中で育つとき,ふざけて殴ってくることがあります。大人は痛がらないので子どもは思いっきり力を込めます。しかし,同級生に対しては,大人と違って手加減をしないといけません。大人が教えておくべきことなのですが・・・。
★落書き★
かつて,街中に舞うツバメを見ると,春が来たとうれしくなったものです。ところが,最近は春になっても,返ってくるツバメが少なくなっているようです。日本は住みにくくなっている兆候です。ツバメという名は,「ツバッ,ツバッ」と鳴くから,これに鳥を表す「メ」を付けてツバメと呼ぶようになったということです。メは古い時代の鳥の総称で,スズメ,カモメなど,鳥の名にメが付いています。
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