*** 子育ち12章 ***
 

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「第 72-02 章」


『子育ちは 共に生きるを よろこんで』


■子育ち12熟語■

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『子育ち第2熟語』

【共存共栄?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第72版では,「子育ち」が獲得しなければならない必須の項目を,漢字表現に託してみます。同じことを違った表現をすると,視点が動くことによって,隠れていた面が明らかになります。乱暴な子は元気な子,内気な子は考え深い子,落ち着かない子は好奇心旺盛な子,と表現すると違って見えてきます。どこまで視点を動かすことができるか分かりませんが,挑戦することが大事です。新たな12の指標盤を楽しんでください。

《共存共栄?》
 母親の胎内で誕生した子どもは,母親に包まれた世界を記憶します。出産後も母親の懐に抱かれて育っていきます。自分が生きていく世界として母親と一体であることを自然に受け入れています。ところが,自分の世界である母親が,時折,自分を放り出して,他の誰かと一体になっています。基本的には父親ですが,弟妹であったりします。母親離れを迫られて不安になりますが,母親と一体になったり離れたりするうちに,自分以外に母親と一体になる人がいることを認めるようになります。

 自分と母親以外の人がいる,その人は母親と一体になる人だから,自分の世界ともつながると受け入れるようになります。母親と同じ家で暮らしているという身近さが家族という関係を認識します。同じものを食べ,同じ時を過ごし,同じ苗字を持ち,同じ喜びを感じ,同じ人と意識し,自他共に共存することを当たり前と思うようになります。この家族のつながりをきちんと経験することが,あらゆる人間関係の土台になります。もしも家族関係が不十分なときは,地域の人の助けが救いになります。

 親として,子どもが共存共栄に向かって育っていくようにするためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。もう一人の子どもが父親や兄弟を自分と同じと認め,共に生きていくのが当然と思うように仕向けることです。家族を同居人とだけ思っていると,競争関係に止まり,共存関係にはなりません。同じ母親につながるという確かな保証が提供されなければなりません。子はかすがいと言われますが,親もまた親子のかすがいなのです。共栄は支え合いです。



 クラレが今春小学校を卒業した子どもたちに,将来就きたい職業を尋ねています。男子は1位スポーツ選手,2位エンジニア,3位教員でした。女子は1位医師,2位看護師,3位教員でした。女子の医師は初めて躍り出たそうです。7位に獣医師があり,医療系が人気です。一方で,親が就かせたい職業の首位は,男子の親が公務員,女子の親が看護師でした。共存共栄を目的とする職業に就いてくれたらいいですね。

★落書き★

 万緑叢中紅一点。一面緑の中に紅の花が一輪ある,と中国の王安石が歌った詩の一節です。そこから,「同じようなものが沢山ある中で,一つだけ目立つものがある」という意味になり,さらに「多くの男性の中に一人だけ女性が混じっている」ことを意味するようになりました。ところで,青信号の色は緑色ですね。緑色の野菜も青野菜といいます。緑の黒髪,わけが分かりません。光の三原色は,RGB赤,緑,青です。緑と青は違うのですが,不思議なことが色々あります。


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