*** 子育ち12章 ***
 

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「第 73-09 章」


『子育ちは 今日頑張れば 明日伸びる』


■子育ち12願語■

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『子育ち第9願語』

【頑張りたい?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第73版では,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの発露としての願っていることに寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという思いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと支援の手を伸ばすことができるでしょう。それは一方で,子育てをしている大人には,大人の出過ぎる願いを控えることにつながるはずです。子どもの願いという新たな12の指標盤を楽しんでください。

《頑張りたい?》
 学校行事の参観や運動会などに保護者が出席すると,子どもたちが頑張る姿を見せてくれます。保護者の前でいいところを見せようと頑張っています。ところで,その頑張りには2つのタイプがあります。頑張りたいのか,頑張らねばならないのか,ということです。それを選ばせているのが,保護者の見る態度です。見守っていれば子どもは頑張りたいと思い,見張っていれば頑張らねばと思うことでしょう。子どもの意欲を引き出すためには,子どもの味方になってやることです。

 頑張りたいと自らを鼓舞することで,生きる意欲,育ちの前進が発揮されます。現状にはさまざまな限界という壁がつきまとっており,その現状を乗り越えていくことが成長です。そこで,少し無理をする必要があり,その無理に耐えることが頑張りになります。疲れてもう無理というときに少しだけし続けようとすること,もうこんな時間と残り時間がわずかでもその時間に精一杯し続けようとすることです。スモールステップと言われる小さな頑張りを続けようとしている姿が溌剌さとして現れてきます。

 親として,子どもが頑張りたいという願いに向かって育つためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。例えば,育ちの途上にいる子どもを,ありのままに認めてやることです。できるはずという期待は後回しにして,ここまでできた子どもを見届けてやります。ほめて育てるとは認めてやることで,否定しないことです。昨日までできなかったことが今日はできるようになった,その小さな1歩をきちんと認めてやること,それが育ちへの期待なのです。



 「子どもと育つ"父親術"」というメルマガから,情報を頂いてご紹介します。「子どもが不当に扱われたと感じた体験回数」と「大人に告げ口する回数」の割合=15対1ということです。14回は自力で頑張って,どうしても対応できなくなった15回目に大人に相談してきた子どもが,大人から「自分でなんとかしなさい」とか「それくらいのことで文句をいわない」などと言われたら,どう感じるでしょう? 「言うだけ無駄」と見限ることになります。言ってくれたことを受け止めて,話を聞いてやってください。

★落書き★

 根性や気力を表す「ガッツ」は,英語の「ガット(gut)」(腸という意味)に由来します。その複数形「ガッツ(guts)」は「内蔵,はらわた」という意味になり,根性といった意味でも使われるようになりました。根性を出すには腰を据えて腹の底から力を出して取り組むというイメージとそれとなくつながっているように感じられます。なお,テニスのラケットに張る糸を「ガット」というのは,昔,羊の腸製の糸を張っていたところからです。


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