*** 子育ち12章 ***
 

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「第 74-08 章」


『子育ちは よかったことを 見つけつつ』


■子育ち12独語■

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『子育ち第8独語』

【よかった?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第74版では,第73版の続編として,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの最中に心でつぶやき続けている言葉に寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという思いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いが子どもにきちんと伝わっていくことでしょう。子どもの自然に発露する独り言という新たな12の指標盤を楽しんでください。

《よかった?》
 よかったということを見つける能力はとても大事なことです。楽しみにしていた遠足の当日,雨が降らなくてよかったということ。毎日練習しておいてよかったということ。それらは,もう一人の自分が自分によかったと声かけをしています。自分が所属するチームが試合に勝ててよかったということ。自分たちがよかったとお互いに思い合うことができます。さらに,友だちの風邪が治ってよかったということ。妹の赤ちゃんが歩き始めてよかったということ。自分以外の人へのよかったという思いやりです。

 何となく過ぎていく日常の中に,自分にとってよかったことを見つけることができると,楽しく育っていくことができます。楽しいことを外部からもらうのではなく,自分の中に見つけていくことが育ちになります。さらには,自分たち,自分以外の人によかったを広げていくことによって,人間関係を温かく育んでいくことができます。人が失敗することをよかったと思う浅ましい気持ちが育ってしまうと,社会を冷たいものにしてしまいます。よかったねという思いやりが,人の温もりの基本です。

 親として,子どもが「よかった」という思いを育ちに組み込んでいけるためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。親が子どもの世界にあるよかったを見つけて,よかったねと声かけをしてやることです。よかったを見つけようとすれば,普段何気なく見過ごしていたことの中に,見つかるものです。もちろん子どものよかっただけではなく,家族のよかったをきちんと伝えていきます。お母さんのよかったを教えることで,よかったの温まりを育んでいくことができます。



 愚かな行動をしてみせる動画が糾弾されています。被害は第三者に及んで,大きな賠償にもつながる恐れもあるようです。普通であることからはみ出して目立ちたいという思いがあるのでしょうが,そういう裏社会の愚行を表社会に持ち込むものではありません。自分が世界に直接つながっているという恐ろしさを弁えてほしいものです。ほんの仲間内という世界の閉鎖性は,情報社会では既に消滅しています。友だちの友だちは,友だちの優しさを発揮してはくれないのです。

★落書き★

 子育ては目安が付きにくいものです。ところで,目安は,古くは読みやすくするための箇条書きのことです。目を安んずるということです。その後,箇条書きにした訴訟状を差すようになり,やがて訴訟そのものを表すようになりました。江戸時代に徳川吉宗が直訴状を受ける目安箱を設置しました。目安箱で政治の見通しをつけたことから,見当を付ける意味になっていきました。読みやすくすれば分かりやすく,どうしたらいいのかが見えてくるというお話になるようです。


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