*** 子育ち12章 ***
 

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「第 75-04 章」


『子育ちは 互いの良さを 認め合い』


■子育ち12発心■

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『子育ち第4発心』

【支え合おう!】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第75版では,第73版,第74版の続編として,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの最中に心から思わず湧き上がってくる言葉に寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという切なる願いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いも子どもにきちんと伝わっていくことでしょう。子どもが自然に発露する宣誓という新たな12の指標盤を楽しんでください。

《支え合おう!》
 学期の始まりには,新しいにクラスに組み込まれます。不安で落ち着きませんが,クラスとして同じ目標に向かって支え合っていると,同じ仲間という気持ちが芽生えてきます。お互いを分かり合えて,自分を出しても大丈夫となれば,居心地の良い関係を結ぶことができます。そこが居場所になります。シカトして仲間はずれにすることがいじめの手段になり得るのは,人とのつながりが大事であることの証明でもあります。子ども部屋に閉じこもって一人,そこは居場所になりません。

 群れていることに安心を感じると,群れているためにお互いに支え合うという条件が認識されます。支え合うという状況は,必ずしも同じ行動をすることではありません。いわゆる分担するとは,違った行動を組み上げるということもあります。チームを組むということです。それぞれの持ち味を十分に発揮できるような支え合いがチームとしての機能を最大限にします。それぞれが違って支え合うから,それぞれが大切な存在として,確かな居場所を得ることができるのです。

 子どもが「支え合おう」という発心を育ちに組み込んでいけるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。子どもの成長に適った役割を与えてやることです.この仕事は自分が引き受けている,そういう自覚を持たせるために,任せきることです。間に合わないから親がさっさとしてしまう,それはあなたがいなくてもいいというメッセージになります。責任のある役割を引き受けている,それは大人にとっても居場所の確認になっているのではないでしょうか?



 食事のときに,食べる前に「いただきます」と言います。ある親が学校に申し入れをしました。「給食費を払っているので,子どもにいただきますと言わせないでください」と。学校はそれを聞き入れたそうです。買い取った食事だから,いただいているのではない,ということでしょうか? お子さんから同じように詰め寄られたら,どのように応対されますか? そうだよねと,受け入れますか? それとも,説得されますか? お父さんにも尋ねてみては?

★落書き★

 僧侶が経典を頭上に掲げて行う礼を,頭頂に戴くから「頂戴」と言います。その様子は,俗人が物をもらうときのさまにも似ています。そこから,もらうという言葉の謙譲語として使われるようになったということです。いただきます,それは頭の頂きとつながっていたのです。物をもらうとき,受け取った手を前に捧げたままで丁寧にお辞儀をすると,まるで頭頂に物を押し当てているような形になります。頂いているというわけです。


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