*** 子育ち12章 ***
 

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「第 76-06 章」


『子育ちは 他者を認めて 共感を』


■子育ち12動心■

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『子育ち第6動心』

【他を認める!】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第76版では,第75版の続編として,「子育ち」をしている子どもたちが育ちに向けて心を動かそうとしている言葉に寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという切なる衝動を12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いも子どもにきちんと伝わっていくことでしょう。子どもが思わず向かっていかざるを得ないと心を震わす新たな12の指標盤を楽しんでください。

《他を認める!》
 もう一人の自分が言葉を覚えて,自分と語らうことができます。お腹が空いたと言っているのは,もう一人の自分です。その言葉は,母親にも通じることを経験します。母親が何か食べるものを面倒見てくれます。家族で[美味しいね]と夕食の団らんがあれば,お互いの思いが同じであることを認めることができます。対話は,自分と他者とが対等に言葉を交わすことです。自分とは違う存在の他者ですが,人として同じであることを認め合うことができます。コミュニケーションが人を社会化してくれます。

 表現者としての若者には,SNSで「イイネ」の反応を求めたり,インスタ映えというねらいがあるようです。他者に認めてもらいたいということでしょう。そのことは共有する経験を持ち合いたいということでならいいのですが,イイネがないと落ち込むといった他者の評価に依存的である場合は心配です。自分がいいと思っていればいい,人がそうでないといっても,そういう他者を認めることができる,それが対等にお互いを認め合う仲間のはずです。一から十まで同じ言葉でつながるのは,不自然ですよね。

 子どもが「他を認める」という動心を実現できるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。日本の子どもたちの自尊感情が外国に比較してとても低いという結果があるようです。もう一人の子どもと二人三脚をしている親が,子どもを尊重しているかが問われています。ほめて育てるということは,もう一人の子どもに自分を尊重する言葉を口移しに伝えることです。ダメな自分ではなく,がんばっている自分,そういう言葉の使い方ができるようにすれば,自尊感情が育ち,他者を認める余裕が生まれてくるはずです。



 暑いから夏休みがあります。その暑さだけで人が亡くなります。何らかの事故で亡くなるのと違って,天荒という中の暑さで人が命を奪われるというのは,あまり想定していませんでした。夏バテするというレベルを超える状況には,温暖化が寄与しているのでしょうか。朝にうるさく鳴いている蝉も,日中はおとなしく木陰に潜んでいます。熱中症にならないように十分な水分補給と休養を,そういう訴えがテレビの中にいる気象予報士の方から聞かされます。後悔しないためには,今実行することです。

★落書き★

 子どもの父親は,母親からは夫ですが,主人とか旦那とか呼ばれることがあるかもしれません。商家の主人や得意客のことを「旦那」と呼びます。もとは,「与える」,「贈る」を意味するサンスクリット語「dana」で,これに「旦那」の字が当てられました。中国や日本では,寺院や僧侶に布施をする人,仏教の後援者を指していましたが,転じて,夫や,商家の主人,得意客などを指すように広がってきたということです。旦那の漢字からは意味が伝わりませんが,音を表しているだけなので無理です。中国式翻訳は不便ですね。


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