*** 子育ち12章 ***
 

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「第 79-03 章」


『子育ちは つながり感じ 安心で』


■子育ち12覚悟■

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『子育ち第3覚悟』

【居所を見つけ安心しよう!】

《まえがき》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な針路構成となります。
 この第79版では,子どもたちが育ちに向っていく上で持ってほしい覚悟について考えてみます。育ちたいという心積もりをどのような形で実践していけばいいのか,12の指標に整理をすることで,子どもたちの育ちの全体像を描いていきます。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけてきます。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他に言っておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《居所を見つける!》
 どこのお家にも必ずリビングルームがあります。片仮名で書くから,意味が見えなくなっています。日本語で言えば,居間です。英語でlivingとは生存や生活という意味です。居間は居るところ,つまり居所,居場所です。家族が寄り添って,家族という関係が完成する場所です。そこには,団欒という温かな連帯感があり,家族を同じに生きている同胞としてもう一人の自分が実感できるところです。自分はここに居ていいんだ,ここに居なくてはいけない存在だと見つけることができる大事な場所なのです。

《居所で安心する!》
 親離れ子離れが進んでいくと,子どもは家庭から園や学校に出て行きます。そこに新たな居場所を見つけることができるまで,親が見守ってくれていると感じていると安心です。周りや先行きが見えないと不安になるものですが,見えるためにはちょっと勇気を出して飛び込んでみなくてはなりません。自分の背中をいつも支えてくれている人,家族が居るという確信が安心をつないでくれます。人が絶望するときの「誰も分かってくれない」という言葉を,子どもには無縁にしておいてやりましょう。そっと見守って・・・。

《親としての関わりは?》
 子どもが「居所を見つけ安心しよう」という覚悟を持ち続けられるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。子どもの居場所はリビングだけではありません。園や学校の教室も居場所になります。そのような建物だけではなく,気持ちの世界に居場所を用意してやることです。家族だけは自分を信じて支えてくれている,それこそが子どもにとっての最良・最強の居場所です。そのためには,子どもの本当の言葉を落ち着いて聞き入れてやるという覚悟をきちんと示すことです。


 緊急事態宣言という未体験の状況に入りました。園や学校という子どもの居場所が失われていますが,まだ家庭や地域という居場所があります。少しばかり,園や学校ばかりにおんぶされてきたのかもと反省をしつつ,家庭と地域における子育て機能の復活をするチャンスです。長期の休みに子どもが家に居ると苦になるという気持ちは,子どもにすぐに見透かされてしまいます。世話しなければならないと思うからです。一緒に生活していると協力し合えば,それが子どもにの居場所になります。

★落書き★

 子どもは,ないしょ話が好きです。「二人だけの・・・」という秘密を共有をする仲が安心の関係になるからです。お父さんとの間の秘密,お母さんとの秘密,使い分けています。ところで,ナイショとは内証が語源で,仏教の真理を心の内に悟るということです。何かしら高遠な哲学的心境に関わる言葉が,ナイショの話はあのねのね・・と童謡に歌われているのは,驚きです。真理とは,ヒソヒソと隠すようなことなのでしょうか。子ども心の真理をそっと受け入れてやりましょう。


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