*** 子育ち12章 ***
 

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「第 80-11 章」


『子育ちは 育ちを信じて 思いっきり』


■子育ち12進路■

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『子育ち第11進路』

【支えれば,励む子どもに育ちます!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第80版では,子どもたちが育ちに向っていく上でより望ましい向きに育ちの歩みを踏み出す契機について考えてみます。ただ闇雲に育てばいいのではなく,育つべき道に沿って育っていくことができるように,親が子どもを12の指標に向かう出発点に導いてやることができるはずです。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけています。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他にしておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《支える!》
 子ども用の自転車には補助輪が付いています。倒れることを防ぐためであることは当たり前ですが,真っ直ぐ走っているときは補助輪が接地しないように調整されています。倒れて怪我をすることはないという安心感が,真っ直ぐ乗りこなそうという向きに集中力を注がせます。もし倒れるかもしれないという恐れがあると,前にこぎ出そうという力が鈍ります。新しい挑戦には思いっきりというひたむきさが不可欠です。支えを与えることは育ちへの応援です。

 ママが具合が悪くしゃがみ込んでいます。幼い子どもは何かおかしいと感じ,ママの背中を小さな手でさすります。ママがしてくれたことを覚えているからです。子どもなりにできる支えを自然に持ち出しています。きっとママはその手が愛おしく,励まされることでしょう。他愛のない支えであっても,それを受け取るものにとっては大きな励ましになります。思いやりのある子ども,それは支えという行動を発揮できる子どもです。

《励みます!》
 子どもにとって育ちは0からの出発です。口で言うほど容易ではありません。「ママはいいよ,言うだけだから!」という内なる声があります。無頓着に急き立てられていると「どうせできないんだから!」という諦めが出てくることもあります。励ましているつもりが足を引っ張ることになることもあります。励ましとは,まだ途上であり先には可能性が待っているというメッセージです。くじけそうになる気持ちを支えるのは,可能性を信じることです。

 ある日パッと歩けるようになったのと同じに,努力の先に道が拓けます。じっと座っていては,何も起こりません。練習無くして可能性無しという当たり前のことを,実践すればいいのですが,その途中には親子共に結構辛いこともあります。子どもはぐずったり喚いたり,親は「うちの子だけ?」という焦りもあるでしょう。先が見えないという気持ちに閉じ籠もりそうになりがちですが,そこを突き抜けることが努力というものです。先に可能性という希望の旗を掲げましょう。


 ユニセフが38カ国の子どもの幸福度を調査した報告では,日本の子どもの生活満足度の低さ,自殺率の高さから「精神的な幸福度」が37位と最低レベルでした。経済的には恵まれていても,学校のいじめや家庭内の不和などを理由に幸福を感じていない実態が突きつけられました。気持ちで幸せを感じていない,ほかの調査で指摘された自尊感情も持てないでいる,子どもに寄り添うことから改めないと,子どもは不幸に追い込まれていくのではと心配です。

★落書き★

 歩いている足が物に当たってよろけることを,つまずくといいます。語源は「ツマ(爪)+突く」です。転じて,事業などに障害ができて失敗することを言い表したりします。ツマが爪だとすると,ツマサキ=爪先,ツマビキ=爪弾き,ツマハジキ=爪弾き(仲間はずれ),ツマサキダツ=爪先立つ,ツマム=爪むなど,語源と意味が腑に落ちてきます。子どもがつまずいて転んだとき,なんと声を掛けますか? 走るからでしょ! 石があったから。ちゃんと見なさい! 大丈夫? 先ずは「痛かったね」ですよね。


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