*** 子育ち12章 ***
 

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「第 86-12 章」


『子育ちは できるできない できちゃった』


■子育ち12正負■

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『子育ち第12正負』

【可能性に挑戦し続ける!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第86版では,子どもが育っていく方向があるべき正しい場合と逆の負の場合をセットにして考察していきます。育ちの進み方はふらふらしますが,正しい向きであることを見守っておかないと,逆に逸れたままにしておくと,戻り損ねます。後悔しないために,見届ける際の参考にしてください。

【正の育ち:可能性に挑戦し続ける】

●子どもは何かができたら,しつこく繰り返します。コツを忘れないように,体に染みこませようとしているつもりかもしれません。3歳にして逆上がりができるようになった末娘がいました。保育園で毎日毎日鉄棒で逆上がりをしていたら腕を痛めたらしく,病院へ行くことになりました。すると!なんとぉ〜!ドクターストップ! 軽い筋肉の捻挫になっていたようです。お母さんは「あらまぁなんて可愛そうな我が子よ〜」と泣き笑いです。何事も程々が一番よね,と思い返しているようです。

○可能性とは,向こうにあるのではなく,自分自身の側にあります。自分にはできるかもしれない,そう思い込むことが可能性です。したことがないからできるはずがない,そう思うとき,可能性は消失します。もちろん今すぐにできないこともあります。未熟であるということであって,不可能ではありません。時間を掛けて成熟すればできるのです。可能性は常に自分の手の中にあるという確信が,挑戦という扉の前に立たせてくれます。

○挑戦とは,学習を積み重ねていくものです。挑戦の仕方を編み出す力が未熟な間は,人の真似をすることから入ります。見よう見まねで見習うということです。もちろん1回の挑戦では終わらないでしょう。そこで何とかしようという意欲を持って,工夫をしなければなりません。試行錯誤が続きますが,あきらめなければ,必ず道は通じます。「継続は力なり」という言葉がありますが,あらゆる可能性を成就するための極意です。誰でもできることなのですが・・・。

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【負の育ち:不可能だ無理だと考える】

●子どもにはできないことがたくさんあります。したいこともたくさんあります。できないと悔しくなります。ちょっとできないことがあると,すぐ泣く3歳の長女がいます。あるとき靴下をやみくもに引っ張って「脱げない〜!」と騒いでいました。母親が「も〜,少しは頭を使いなさい! あなたの頭はどこについてるのっ!」と言ったときです。1歳2ヶ月の次女がトコトコと近づいてきて,自分の頭をパシパシ叩きながらアピールしていました。母親は,「そうね,そこにも,もう1つ未熟な頭があったわね」とため息です。

○できないときのフラストレーションをかわすためには,本来無理なことであるという予防線を張ることです。自分に対する言い訳ですが,それが言い訳に過ぎないことを誰よりももう一人の自分が知っています。虚しさという後味の悪さを噛みしめることになります。どうせあきらめるのなら,何もしないのではなく,やるだけやってみる方が,すっきりするはずです。本気を出せばできると,しないことの言い訳をすることもあります。自分に嘘をつくような後ろ向きのことはやめた方がいいのです。

○人に与えられている能力である考える力,その力を無駄に使うときがあります。無理だと考えるときです。無理だということは考えなくても分かることです。しない理由探しに過ぎません。考える力とは,どうすればできるようになるかを考えるために使うべきです。前向きに生きていくためにこそ,考える力が備わっているのです。正しい使い方をしてやらないと,折角の力が可哀想です。力の出し惜しみをしていると,いざというときに使い物になりません。普段の力の使い方が大事なのです。



 気をつけ。休め。体を動かすときは,気持ちの緊張と弛緩の切り替えが大事です。ダラダラするといった中途半端な状態はよくありません。物事に取り組むときは,息を止めて集中するものです。根を詰めるときに,能力が目標に焦点化されます。だから,思いがけないほどの成果が上がります。真剣に取り組むためには,気持ちを張り詰めた状態に保持しなければなりません。確かに精神的エネルギーを消費しますが,その疲れは心地よいものでしょう。

★落書き★

 昔話は,むかしむかし,あるところに,おじいさんとおばあさんがいました,と始まります。祖父母が昔話には定番ですが,どうしてお父さんお母さんが出て来ないのでしょうか。昔話では,一寸法師のように,子どもが成長して結婚して,一人前になるという展開が多くなっています。世代交代を語るのは,近い世代の親よりも、祖父母が登場した方が分かりやすいというということのようです。第三者の語りに説得力があるということのようですね。


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