*** 子育ち12章 ***
 

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「第 93-10 章」


『子育ちは なりたい自分 追いかけて』


■子育ち12志向■

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『子育ち第10志向』

【将来を設計しよう! 創造活動】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第93版では,こどもが幸せに生きる力を目指すとはどういうことかを考えておきます。こどもには幸せであってほしいと願いますし,幸せに生きていくことができるように育ってほしいものです。何となく育っているのではなく,生きる喜びを身につけて欲しいのです。これまでの羅針盤がどこを目指しているのか、それは幸せに生きることであるということを確認しておきたいと思います。

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《将来を設計できる》
 何となく過ごしている内に,中・高3年生になると,周りから「こんな成績では高校・大学に行けない!」と叱咤激励され,追い詰められることになります。それはやがて,自分で自分を追い詰めるように反転してきます。焦れば焦るだけ手につかなくなり,立ち往生することになります。先を考えて,ダメ,コーセヨと責め立てるのは後回しにして,まず守ってやり,安心させることです。物事は連続しているので,ステップを踏んで進みます。目の前の一歩を踏み出す,それが明日の可能性を設計することになります。
 孤立している子どもがいます。友達がいないという意味ではありません。子どもが自己中心的であるということです。自分だけは特別であり,自分の思うことは全部叶うべきである。周りの皆んな自分を祝福し尊敬し可愛がり特別扱いをしてくれるのが当り前と思い込まされています。だから,思い通りにならないと気に入らない,怒ります。人は日々育っていくものですが,その育ちの道から外れて孤立して立ち止まっています。これでは将来に向かって自分を設計することはできません。与えすぎは子どもの将来を封鎖します。

《創造活動》
 ドングリは本望を抱いています。ドングリは樫の木になりたい潜在力を持っているので,成長を実現したいと願っています。自己実現とは,精神的な潜在力が引き出されることであり,その報償として生きる喜びが与えられています。潜在力は善きものだから引き出す価値があると考えるのが,性善説です。潜在する可能性を引き出すためには,内なる声に耳を傾けなければなりません。季節が花を招き寄せるように,環境が整えば,潜在する力は解き放たれて,実現に向けて走り出します。それが生きる喜びです。
 子どもの潜在力が外部の雑音にかき消されることもあります。そうならないために,しつけ,文化,教育の活動があります。豊かな土地でなければ種の潜在力が豊かな実りを創造することはあり得ないのです。何事かを成し遂げたときに,人は歓喜します。自らを創造するという潜在力を発揮したときに感じる喜び,それは機能快と呼ばれます。思い出してください。子どもは歩けるから歩きたい,そして歩き始めたときはとてもうれしそうに歩き回ります。その快感を経験するから,次の成長計画に意欲を移していきます。



 心は言葉に導かれることがあります。いじめられていると思い詰めるとき,自分のことを,「絶対に嫌われている」,「誰も好きになってくれない」という断定的な言葉で包み込んでしまい,希望が閉ざされて辛くなり,死にたいという結論に向かうようになります。そこで,踏み止まるためには,「多分嫌われているかもしれない」と考え直すように言葉を換えてやります。そうすることで,人生観に柔軟さが出てきて,明るい気持ちが差し込んできます。断定的な否定(誰もいない)表現にとらわれて「もうだめだ」と絶望に到るのではなく,多分と書き換えると,柔軟性が生まれて,結論が変わっていきます。自分を好きでいてくれる人がいるかもしれない,その希望を失わせないことです。

★落書き★

 たらふく食事をしてお腹いっぱいでも,デザートは別腹! そんなことがあるのでしょうか? 人の食欲は胃袋の膨らみ方に依ってではなく,脳からの命令によって制御されています。大好きな食べ物を目の前にすると,脳の視床下部からオレキシンというホルモンが分泌されます。すると,満腹だった胃袋の蠕動運動が促進され,胃袋にスペースが生まれるのです。これが別腹の正体なのです。食べても大丈夫ですよ。

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