*** 子育ち12章 ***
 

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「第 94-03 章」


『子育ちは 親が醸す 安心で』


■子育ち12態様■

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『子育ち第3態様』

【子育ちは,安心できる所にいるときに動き出す】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第94版では,こどもが育っている態様を説明しようとするとどうなるかを考えます。こどもには健全に育っていってほしいと願いますし,幸せに生きていくことができるように育ってほしいものです。何となく育っているように見えても,生きる喜びを掴まえられる脳力を身につけて欲しいのです。健全な育ちを実現する羅針盤として具体的な育ちの全方位を見届けることができるように確認していただけたらと思います。

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《何処で育つのか?》
 シカトという無視するいじめは,居場所を剥奪するので,人とのつながりを断ちます。そこで迫ってくるのは不安です。これは悪意のある排除ですが,家庭では意図しない排除も起こります。「勉強は?」と子ども部屋に追い込んでしまうと,リビングの家族間の気配から隔離することになります。孤立させられると,気持ちは守りに入り,閉じこもるようになります。育ちどころではなくなります。
 ■■拒否症というのは,居場所がないこと,言い換えるとする事がないことです。居ても居なくてもいいと扱われたら,居ない方がいいのかもと不安になり,生きていく意欲を失わされます。保険室登校とは,「具合が悪い」という理由により,辛うじて居場所を確保することができます。登校拒否の子どもは,学校に居場所を見つけられず,拒否しています。仕方なく自宅にいることの方を好むだけとなります。頭ごなしに悪いと決めつけるのではなく,居場所を見つける手助けをしてやりましょう。

 心配症は,頭の良い人がなります。物事を悪い方に考え,小事にこだわるという悪循環に捕まります。「ここがダメ」とだけ言われていると,基準からの外れをことさらに気に病むようになり,結果として,子どもは管理され,愛されていないと思い込みます。「よかったね」と,最初に受入れることです。ここまでは良いという確認により,子どもは達成感を得られます。100%だけが達成ではなく,50%の達成も有り得るのです。
 子どもは母の目を意識しています。叱る母親は,子どもの目には角が見えるようで,そういう絵を画く子どもがいるそうです。子どもが歩き始めの頃,母親が見ている前では伝い歩きの手を離しますが,見ていないと離しません。母親が側にいる安心感により情緒不安のない子どもは,余ったエネルギーを成長に向けることができます。子どもの精神にとっての母親の愛情による安心感は,肉体へのCa,Vのような育ちに必須のサプリメントです。

 マザーテレサの言葉です。「人間にとって一番不幸なことは,その人がこの世に必要でないと思われることです」。孤独ほど辛いことはありません。人とのつながりの中にこそ安らぎはあるものです。よその人はいざ知らず,親だけは自分を信じてくれていると感じることが,人を信じる基盤です。ところが,子どものためにという親心が,よその人より厳しい目を向けることになり,結果として,疑り深い不信感を向けてしまうことがあります。普段と違っていい子であったとき,珍しい,雨が降るかもという嫌みは禁物です。
 親は子どもにとって大事な人です。同時に自分も親にとって大事な人でありたいと思っています。基本的なアイデンティティです。自分が親にとって大事な存在であることが親のそばに安心な居場所があるということです。子どもが育つにつれて親は側にいてやれなくなります。それでも「あなたのことはいつも気に掛けている」という保護メッセージは届けることができます。子どもがおみやげを喜ぶのは,気に掛けていてくれた証拠だからです。



《何処で育つのか?》
 ハートボイスという留守番電話に語りかける機関があります。「わたしはどこにいればいいんですか。学校に行けばいじめられ,家の人には行かないと言われ,わたしの居場所はどこにあるんですか。朝から晩まで布団の中で泣いているしか・・・」。育てることは追い立てることではありません。安心していい場所を与えることが必須です。美しい花は豊かな大地にあるときにだけ育つのです。

★落書き★

 温泉が併設されている旅館の客間には,必ずお茶とお菓子が用意されています。どういう意味があるのでしょう。店で売っているお土産の宣伝目的ではありません。温泉やお風呂に入浴するとウォーキングに相当する体力を消費します。もし,空腹の状態で入浴すると貧血を引き起こし,最悪の場合は低血糖まで引き起こしてしまいます。このような症状を予防するために,客間にお菓子が置かれています。お菓子はお客の空腹を予防するとともに,血糖値を上げる役割を担っているのです。お茶も入浴時の脱水症状を予防します。

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