*** 子育ち12章 ***
 

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「第 96-04 章」


『子育ちは 受けて応える 人がいて』


■子育ち12視標■

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『子育ち第4視標』

【信頼あり】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第96版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,見えて感じることができる視標という面から育ちを考えていきます。それぞれの完成度に違いがあってもそれは個性になり,一応の評価ができるようなら,幸せに育っているということができます。子どもの育ちは見えにくいものですが,羅針盤としての全方位を見届けることができることを再確認していただけたらと思っています。

《何処で育つのか(私たちの育ち)?》
 今この時期に,全国の小中学生全員に法務省人権擁護機関から「SOSミニレター」という用紙が学校を経由して配付されています。(註:便箋部分と封筒部分があり,便箋に相談を書いて,封筒を作って投函すれば,返事が届くというシステムです)。相談の中に,親や先生には言わないでという但し書きをしてくるものがあります。最も身近にいる大事な親や先生に心配をかけたくないという気持ち,自分の弱みを知られたくないという思い,あれこれ問い詰められるという怖れ,いろいろあるようです。

 子どもたちの付き合いもかなり気配りをしているようです。ネットでのつながりが主になっていると,その手軽さ故に即応することが強いられています。返事が遅れると,付き合いにヒビが入るという惧れを感じています。ビクビクした付き合いは,不安の温床でしかありません。「ありのままでいい」というメッセージが子どもたちの気持ちをつかんだ背景には,そう言ってくれる人を潜在的に求めているということであり,そういう人に親や先生,友達がなっていないということです。

 嫌われないように気配りしなければならない,つながっているためには面白おかしくしていなければならない,そういう人間関係では,育つことはできません。失敗しても,弱くても,嫌われることはない,どんな状況であっても信じて頼っていいという人,信頼できる人がいてこそ,そういう人になりたいと,信頼関係を結ぶように育っていきます。周りに信頼できる人がいると,自分がどう思われているかを気にして心の病に追い込まれこともなくなります。もう一人の自分が自分を信頼することができるからです。



 親への信頼関係を回復するにはどうしたらいいのでしょう。他人の悪口を言わないことです。面と向かっては仲良くして,家族の中ではあれこれ非難・中傷するという,人間関係の裏と表を見せていると,子どもは,自分も陰では何を言われているのかと怖れるようになり,信頼を疑いに塗り替えてしまいます。子どもとの関係だけに気をつけるのではなく,親がしてみせる人間関係すべてが子どもを育てていると思っている必要があります。

★落書き★

 ダイヤモンドという名前は,ギリシャ語の「アグマース」と「ディアファネース」に由来します。アグマースは「征服できない,打ち負かすことができない」,ディアファネースは「透明な」という意味で,ラテン語ではこの二つの語を組み合わせてダイヤモンドを「ディアマース」(征服できない透明なもの)と呼びました。これがフランス語でディヤマン,イタリア・スペイン語ではディマンテ,英語でダイヤモンドとなっていきました。

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