*** 子育ち12章 ***
 

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「第 99-06 章」


『子育ちは 怒りの出口 弁える』


■子育ち12美醜■

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『子育ち第6美醜』

【憤怒】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第99版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,状況を特徴付けるキーワードとなる語を選んで育ちを展望していきます。ただ構成上に変化を繰り入れます。奇数号では美しい育ち,偶数号では醜い育ちという配置をします。育ちがずれていかないためには,避けるべきことにも目配りをしておくべきです。予め注意すべきことを知っておくと,安心することができるはずです。

《憤怒とは?》
 憤怒とは,「憤り怒ること」と辞書にあります。文字そのままということで,説明になっていません。感情の喜怒哀楽のひとつの怒のありようです。そこで,憤りを引いてみると,「世の中のひどい状態に対して,こんなであってはいけないと怒りを感じること」とあります。怒りは行動を引き出すので,世直しに向かうなら結構なことです。この憤怒をどう使うかということが問題になります。ひどい状態というのをどのように考えているか,どのような行動に至るかという選択の適正さが大事になります。

 生きていると,自分の思い通りに事が運ばないことに出合うものです。そのとき,誰かのせいであると曲解し,怒りを向けることがあります。あの人さえいなければ,そう思い詰めて行動に出ると,無理矢理排除するという暴挙を犯すことになります。怒りの感情は強いので,いつまでも抱えているのは辛くなり,はき出さなければなりません。怒りにまかせてという安易な行動は慎んだ方が賢明です。小さな不平や不満もため込んでいると,因縁的に怒りの対象に結びつけることがあるので,正しく解消しておきましょう。

 不動明王や毘沙門天の憤怒の形相は有名であり,非道に対する憤怒です。背景には救済の願いがあります。人は誰しも自分に理があると思い込みます。親は子どもをしつけなければならないといった責任を感じているので,子どもの間違った姿に接すると,こんなであってはいけないと怒りを感じます。その怒りの強いエネルギーをまともに子どもに向けてしまうと,子どもは受け止めて壊れます。まずは親にとって都合のいい子ども像になっていないかを振り返り,次に叱るという形にエネルギーを抑えて救ってください。



 平成25年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」においては,「いじめ」を「同じ学校にいるなどの一定の関係のある児童から受ける心理的,物理的影響のある行為が,心身の苦痛と感じているもの(筆者の意訳)」と定義しています。いじめに当たるかどうかは,いじめられた児童生徒の立場に立って判断する必要があります。第三者がこれはいじめであるとかないとか判断するのではないのです。当人がいじめられていると苦痛を感じたら,いじめであるということです。正義は当人にあるのです。

★落書き★

 キュウリは特に目立った栄養成分がないので,ギネスブックに「世界で一番栄養のない野菜」として認定されたことがあるそうです。キュウリは9割が水分ですが,食べると熱がこもった体を芯から冷やしてくれるため,体温調節に高い効果があります。ちなみに,キュウリにはビタミンCを壊す成分が含まれているため,ほかの野菜と一緒に食べるときには注意が必要です。ただ,この成分は加熱したり酸や酢につけたりすると活性を失うので,炒めたり酢漬けなどにすれば問題はありません。


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