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《1.5》 誰が育とうとしているのですか?
教育(EDUCATE)とは子どもの可能性を引き出す営みであると言われますが,誰がという主語が曖昧です。引き出すのは親や先生であると考えているから指導を誤ります。自分の可能性を引き出すのは,あくまでも「もう一人の自分」です。養育とは,もう一人の子どもを目覚めさせ,その育ちを支えることです。
親離れしようと子どもが反抗しますが,「自分にやらせて,ほっといて」ともう一人の自分が自己主張をしているからです。いじめられているときには惨めな自分をもう一人の自分が許せなくなって,ついには自分が居なくなればいいと見捨ててしまいかねません。
叱られるときも理由はそれなりに納得済みなのに,人前で叱られると惨めな自分をもう一人の自分が許せなくて自尊心が傷つき,反発し,反省は霧散していきます。
日記は自分の一日を振り返るためにもう一人の自分を目覚めさせるきっかけであり,読書やヒーロー遊びはもう一人の自分が主人公に感情移入し疑似体験をするという養育上の意味があります。もう一人の子どもに可能性を引き出させる子育てです。
答 「親が目覚めの機会を与えてやれば,もう一人の子どもが育ちます」
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