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《4.2》 新しい学力観とは,どのようなものですか?
思いやりの話をたくさん知っていても,実行できなければ能力とは言えません。知る能力はもう一人の自分の能力,できる能力は自分の能力です。最近流行のバーチャル世界は視聴覚の世界でもう一人の自分の世界,現実世界は手の世界で自分の世界であると考えると,もう一人の子どもが肥大化しているという現状認識が可能です。「新しい学力観」とは,従来偏重されてきた知る学力に,できる学力を意識的に追加しようとするものです。
子どもが「こんなことを言うようになった」と育ちを感じることがありますが,それは見かけの育ちです。本当の育ちは「こんなことができるようになった」と見届けるべきです。口では何とでも言える,手でできる現実が本物の能力です。知ってはいても実際にはできないことがたくさんあり,その段差を自覚することが自分を知るということです。
答 「自分の手でできる能力を大切にしようという考え方です」
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