【第5章 合同会議での提言について】
本町では,毎年一回,時期は不定ですが,教育委員会と社会教育委員の会の合同会議が開催されています。当面する課題,例えば青少年育成,生涯学習推進などについて,意見交換を行っています。どちらかといえば,社会教育委員からの問いかけに教育委員から答えるというやりとりになっています。
平成10年度の合同会議のおりに,一委員として三つの提言をさせて頂きました。翌11年度には一つ,12年度に一つが実現しました。もう一つは作業量の関係でペンディングされたままになっています。
どのような提言をしたのか,以下に経過を含めて,再現しておきます。
《提案の流れ》
(1)平成10年11月18日(水)の合同会議
「生涯学習についての提言」を行ったところ,後日教育委員会で検討するとの返事を頂く。
(2)平成11年1月25日(月)のトップ会談(委員長,教育長,正副会長)
実現できるものからやりたいという前向きの結論に至る。
(3)平成11年2月25日(木)
「社会教育関係団体連絡会議」の第1回の開催が実現される。
(4)平成12年1月19日(水)の合同会議
「生涯学習住民意識調査」のための予算措置が約束される。
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生涯学習についての提言
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【まえがき】
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「生涯学習組織の活性化のために社会教育委員が果たす役割」
地域の各機関が効率よく稼働するためには,機関を連絡しシステム化する必要があります。そのシステム化の処方として,まず情報の流れを確保する方法が考えられます。全体に情報が流れれば,各機関は本来の機能を発揮し始めことでしょう。そこで社会教育委員の役割は,システムの心臓を鼓動させ情報の血管に動きをもたらすために,提案という小さな刺激剤を注入し続けることになります。
平成10年度福岡ブロック社会教育委員研修会(7月30日)の第二分散会において,当〇〇町から「〇〇町における社会教育並びに社会教育委員の活動の現状と実態について」というテーマで〇〇〇〇委員による発表の機会が与えられました。発表の骨子は〇〇会長のまとめに準じてなされましたが,当日の出席者から熱心な質問が相次ぎ,特に毎年社会教育計画書の全文を社会教育委員の会で案作りをしている点については,「そこまでやるのはやり過ぎではないか」という声が出るほどでした。
全国や九州の研修会に出席する旅費についてもその十分な予算化をうらやましがられ,さらに会議回数の充実していることも参会者に驚きで迎えられました。教育委員会の深い信頼と先輩委員のご尽力のお陰で,私たち社会教育委員が非常にレベルの高い活動をしていることを改めて身にしみて分からせてもらった研修会でした。
〇〇町の社会教育委員に受け継がれているこの素晴らしい実績を今後になお一層発展させていく上で,三つの提案をしたいと考えます。
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【提案:その1】
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これまで培ってきた重要な活動である「〇〇町社会教育計画書(案)」作りをさらに充実させるために,「町内の各種団体等によるそれぞれの年間目標と計画を直接に発表説明していただく場を設けて頂けないか」という提案です。
具体的な一例として,次のような形式と内容を考えております。
「○○町社会教育関係団体連絡会議」
○時期:各種団体が総会の準備に入る時期:2月中旬
○構成:町内社会教育関係の任意団体のトップ(補助対象組織を主に)。
青少年:子ども会・育成会,青年団,PTA,空と海の会。
成 人:自治公民館,文化協会,体育協会,婦人会。
老 人:老人クラブ。
事務局:青少年育成町民の会,青少年指導員,
学校週五日制推進委員会,文化財保護委員会等。
○内容:年度行事実績,反省点,新年度重点目標,計画案の提案と資料の提出。
○効果:メンバー:年間行事予定の連絡調整,情報交換と協力態勢づくり,等。
生涯学習計画書作りに自分たちも寄与したという意識の醸成。
社教委員:団体活動の把握,(並びに補助金交付の評価確認)。
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【提案:その2】
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計画書と対をなすべきものとして,「事業実績と評価,統計などからなる『〇〇町生涯学習年報(白書)』のようなものを毎年発行してはいかがでしょうか」という提案です。
具体的な一例として,次のような形式と内容を考えております。
「〇〇町生涯学習年報(白書)」
○時期:8月頃
○内容:最初から欲張らずに,はじめは既存のデータを集める形で。
各団体の総会での事業報告,広報への掲載資料などを,統一化して。
要点は,日時,場所,参加人員を明記すること(統計のため)。
講演会などは演題,講師名を明記する。
体育大会などは,成績を記録する。
公民館・体育館の利用状況など。
参考として,各種統計資料の添付(人口,構成,非行,献血等)
○分野:生涯学習計画書に準じて以下の通りに。
青少年教育・成人教育・公民館活動・社会同和教育・社会体育活動・
芸術文化活動。
追加として,老人大学,母子寡婦研修会,まちづくりシンポジウムなど。
○関連:「生涯学習推進委員会」に,掲載すべき学習事業を検討してもらう。
○効果:生涯学習の全容が把握できる。
活動の記録として残る。(各種団体では長期の記録保存は望めない)。
統計データの集積ができ,推移が検証できる。(出席表の定着)。
〇〇町がどのような事業を生涯学習と考えているかを表明できる。
社教委員:調査活動の一環として。
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【提案:その3】
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平成3年度に生涯学習モデル町の指定を受け,平成4年度に〇〇町生涯学習推進本部によって「生涯学習に関する住民意識調査」が実施されました。平成10年度になり図書館建設が迫り,文化施設の計画も始まろうとしています。
住民のニーズを数量的に把握することが計画立案のベースになるべきであるという点で,この時期に第2回目の「生涯学習に関する住民意識調査」を実施することが必要だと考えます。さらに将来の第3回目の調査時には現在の計画施設は既に完成しており,その効用を数字で検証できるはずです。調査は一回すれば終わりというものではありません。繰り返すことで変化を読みとらねば目的は達成されません。
生涯学習推進本部並びに推進委員会の事業にある「生涯学習推進のための情報収集及び調査研究に関すること」を実施する時期に至っていると思います。「生涯学習計画書」に記された「生涯学習推進本部との提携を密にし」という文言は,調査活動が自治公民館を巻き込んで実施されることで,実現できることになります。
《添付資料:地区内他市町村の実績一覧》
以上3つの件をご検討頂きたく,提案いたします。
平成10年11月18日
粕屋町社会教育委員 〇〇 〇〇
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【提案3:添付資料】
生涯学習に関する推進経過一覧 |
福岡地区 市町村名 | 意識・実態 調査実施 | 社会教育委員 具申等年月日 | 推進本部 設置年月 | 構想計画 策定年月日 |
福岡市 | H1.12 | H6.3.15 | | H9 |
H2.11 | | | |
H3.10 | | | |
筑紫野市 | H8.7 | H6.9.22 | H7.10.30 | H9 |
| H9.3.14 | | |
春日市 | H4.9 | H4.3.27 | H5.4.1 | H6.3 |
大野城市 | H6.11 | H3.4.12 | H7.10.16 | H8.3.28 |
| H5.6.2 | | |
| H7.3.23 | | |
宗像市 | S55.2 | S55.4.25 | H7.7.31 | |
H7.9 | | | |
太宰府市 | | H5.3.26 | H7.7 | H7.4 |
前原市 | H5.11 | H6.2.8 | | |
H9.3 | | | |
古賀市 | H5.2 | H5.10.5 | H4.10.1 | |
那珂川町 | H3.3 | H4.3.18 | H7.3.6 | H7.3.6 |
宇美町 | H1.1 | H7.3.31 | H8.6.13 | H9.10 |
H6.10 | | | |
篠栗町 | | H4.2.19 | | |
| H6.3.1 | | |
志免町 | H1.9 | H8.2.13 | | |
須恵町 | H1.10 | H4.8.31 | H5.5 | |
H4.8 | | | |
新宮町 | H2.12 | H2.3.31 | H8.2 | |
| H3.12.18 | | |
久山町 | H8.4 | H8.11.18 | H9 | H9 |
粕屋町 | H4.12 | H3.3.25 | H4.3.7 | |
福間町 | H5.9 | H7.3.22 | H8.7.3 | H10.3 |
津屋崎町 | H2.9 | | H2.11.1 | H4.3 |
玄海町 | H6.11 | H4.5.22 | H7.5.23 | |
大島村 | | | | |
二丈町 | H6.8 | H9.3.00 | H9.2.17 | |
志摩町 | H4.7 | H5.3.30 | H8.12.6 | |
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生涯学習についての提言(2)
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【まえがき】
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平成10年11月18日,教育委員会と社会教育委員会の合同会議において,○○町の生涯学習について私案を提案させていただきました。その後教育委員会において話題にしていただき,前向きに受け止めていただいたことを厚くお礼を申し上げます。
提案をさせていただいた折りには,概略をお話ししただけですので十分にご理解を頂けなかった点も多々あったことと思います。本日,その機会を作って頂きましたので,再度詳細にご説明申し上げますので,よろしくご検討をお願いいたします。
始めに提案をさせていただいた基本的趣旨を申し述べます。
生涯学習は学習者の意欲に従って営まれます。学習すれば皆が素敵な人に成長します。アメニティとは素敵な人が集うところという意味だそうです。だとすれば,生涯学習が街づくりに必要な基本的な活動だということになります。しかしながら,それだけでは十分ではありません。もう一つ押さえておかなければならない条件があります。それが社会教育の役割です。
個人の活動が集まればそれだけで社会的活動になるかというと,そう簡単ではありません。個人が幸せになろうとする学習活動に,一つの方向をわずかながら付与しなければなりません。人々が小さくても一つの向きに動けば,それは社会的な活動になります。いくら活発でもバラバラの向きを持った活動は,社会的な力にはなり得ません。社会教育の役割は生涯学習活動に指針を提供するということです。それぞれの個人的な学習にちょっとだけでいいですからこんなことも考えてみて下さいというテーマを差し上げられれば,学習にずっと深みが出てくるはずです。
生涯学習を社会的な力にできたとき,街づくりに連結することができます。どのような目標を提案できるかという課題策定が,街づくりの進展に関わります。それを考えるのが生涯学習推進者や社会教育委員の務めであると考えます。その役目を果たすためには,社会教育推進者と学習者を結ぶ一つのシステムを構築し,それを目に見える形で皆に告知することが必要です。
以上のような背景から,先の提案をさせていただいた次第です。
【提案:その1】
これまで培ってきた重要な活動である「〇〇町社会教育計画書(案)」作りをさらに充実させるために,「町内の各種団体等によるそれぞれの年間目標と計画を直接に発表説明していただく場を設けて頂けないか」という提案です。
具体的な一例として,次のような形式と内容を考えております。
○名称:〇〇町社会教育関係団体連絡会議
(以下は前出なので省略)
《補足》
○この会議は非公開のものであり,関係者間の共通理解を図るために開催されます。
従って,決議したり,何らかの束縛を与えるものではありません。お互いが何をしているかを知り合うことが目的です。協力体制を生むきっかけになれば幸いです。例えば日程の相互調整とか,事業の相互乗り入れ,学習内容の連携など,会議での情報交換の利用価 値は多いでしょう。
○具体化の方策として,社会教育委員会活動の一環と位置づけ,公聴会的な性格を持った会議にすることが考えられます。社会教育委員から研修の報告として新しい学習の提案をする機会にもなります。
○当面の目的は,社会教育委員会が「〇〇町社会教育計画書案」をまとめるに当たり,町内各種社会教育関係団体の実績と課題を生の声で聴取することです。
○提出いただく各団体の活動実績書は,次項の「生涯学習年報」の原稿に利用させていただくことになります。その了解を得る場にしたいと考えています。
○この会議には新しい生涯学習活動や社会教育関係団体の認知機能を付与したいと考えています。組織的な連携にはお互いに知り合うことが必要だからです。例えば[SUN2○○○ 新風会」からの自己紹介のチャンスを提供できたらと思います。
○以上のように,形式において固定化しないフレキシブルな会議であるからこその利点が多々あると信じます。
【提案:その2】
計画書と対をなすべきものとして,「事業実績と評価,統計などからなる『〇〇町生涯学習年報(白書)』のようなものを毎年発行してはいかがでしょうか」という提案です。
具体的な一例として,次のような形式と内容を考えております。
○名称:○○町生涯学習年報(白書)
(以下は前出なので省略)
《補足》
○生涯学習を推進するためには,生涯学習の定義をする必要があります。概念としての説明は次項と関連する「生涯学習推進計画策定」に譲るとして,ここでは事例を網羅することで生涯学習のイメージをあぶりだすことを目的とします。本来であれば概念定義がなされた後に例示するというプロセスが筋ですが,まず材料を揃えるという作業をしなければ定義作業は進展しません。拡大することには時を選びませんから,できるところから手を着けていくことが大事だと考えます。
○各種学習活動に参加している人に,自分は生涯学習に参加しているという意識を持ってもらうことが,推進上の駆動力になります。趣味でしているという個人的な意識を,生涯学習として認知することを通して社会化した意識に浮揚するプロセスが望まれます。その手段として本年報が資することを期待します。
○生涯学習の推進には,ステップ化できるカリキュラムシステムが必要です。入学と卒業,次の学習へのステップアップを準備しなければなりません。さらに学社融合への進展など学習者による成果の社会・学校への還元のために称号化などを考えるなら,単位が認定される学習機会を選別することが必要になります。いろんな意味での学習機会の区分けなどを,本年報の編集によって織り込んでいけるものと思います。
○生涯学習の進展は町を越えた広域学習にも波及するはずです。他町からの学習者を受け入れられる学習機会,あるいは本町の学習者を受け入れてくれる他町の学習機会の紹介など,いずれは拡大することがあり得ます。そのときに素早い対応ができる準備のためにも,学習機会の全貌を把握し年報として周知しておくことが必要でしょう。
○町として生涯学習の推進を図るためには,学習の町民への浸透度を表す指標が不可欠です。学習機会の数もその一つですが,さらに町民の何パーセントが参加したかという実績指数も大事です。幸いあらゆる社会教育事業では出席者や会員数という形で人数を把握しています。その人数動向を年次的に本年報で集計していけば,推進の成果が数字で具体的に把握できます。事業は担当者の印象や感想で進めるものではありません。
○各種事業組織では,事業の実施に熱心なあまり,その活動記録の保存にまで十分に気配りできているとは言えません。担当者や役員の交代があるために,活動記録が散逸しがちです。その補填として,町組織による記録の年報を発行しておくことは生涯学習推進の大切な支援になるものと信じます。
○本年報の配布先は,行政関係機関,自治公民館,図書館,各種団体事務局,学校,教育行政関係者並びに委員,郡内教育委員会などを当初として想定しています。
○当面どのような社会教育活動・行政関係活動を掲載するかという案は,どこかの部局で審議していただく必要があると思います。
【提案:その3】
平成3年度に生涯学習モデル町の指定を受け,平成4年度に〇〇町生涯学習推進本部によって「生涯学習に関する住民意識調査」が実施されました。平成10年度になり図書館建設が迫り,文化施設の計画も始まろうとしています。住民のニーズを数量的に把握することが計画立案のベースになるべきであるという点で,この時期に第2回目の「生涯学習に関する住民意識調査」を実施することが必要だと考えます。さらに将来の第3回目の調査時には現在の計画施設は既に完成しており,その効用を数字で検証できるはずです。調査は一回すれば終わりというものではありません。繰り返すことで変化を読みとらねば目的は達成されません。
生涯学習推進本部並びに推進委員会の事業にある「生涯学習推進のための情報収集及び調査研究に関すること」を実施する時期に至っていると思います。「社会教育計画書」に記された「生涯学習推進本部との提携を密にし」という文言は,調査活動が自治公民館を巻き込んで実施されることで,実現できることになります。
《補足》
○調査活動という仕事を得ることで,推進本部に水が流れます。調査報告が提出されればそれを受け止めた後は,その結果をどういう形で生かせばよいかという段階に至ります。推進計画策定につながるのは必定です。もちろん,調査の目的は計画策定のためという名分が立てられることになります。推進本部を稼働してもらわなければなりません。
○何を調査するかという点については,調査は繰り返すことで動きが把握できます。前回の調査の骨子を継続し,新たな項目を追加する程度の調査で有効だと考えます。ただし前回調査時から情勢が変化している部分もあります。今回特に何を知りたいかという考察をしなければなりません。しかるべき委員会の開会が必須です。
○問題は集計と分析をどこに委託するかということです。ただ学術的な分析までは必要ではありませんので,それなりの委員会を設置する必要はありますが自前でも可能だと考えます。
○調査活動は自治公民館の手を煩わせることになることでしょう。調査活動に参加することも大事な学習活動の一環です。また,前回同様に校区ごとの分析をしたら地区ごとの課題が浮き彫りになりますから,自治公民館における学習活動計画の指針として大いに活用することができます。住民のニーズを把握し,同時に啓発すべき課題を明らかにし家庭教育学級などの計画に反映することが活性化の基本です。
※参考データ
《生涯学習に関する住民意識調査:報告書 平成5年3月》
第1章 自由時間とその過ごし方
第2章 生涯学習の現況
第3章 生涯学習に関する要望
第4章 生涯学習推進上の力点
第5章 社会教育・公民館活動への参加
第6章 中央公民館図書室の利用状況と要望
第7章 コミュニティの現況
第8章 団体,グループへの加入
第9章 青少年の健全育成
第10章 望まれる粕屋町の姿
第11章 まとめ
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《提案の結果》
三つの提案のうち,「社会教育関係団体連絡会議」(提案1)は,10年度末に早速実現することができました。最も手間暇の掛からない行事ですので,準備もいらず,実行しやすかったためです。会議の詳細については,別項としてあらためて紹介する予定です。
翌11年に「生涯学習住民意識調査」(提案3)の予算化がなされ,12年度に調査の実施をする運びとなりました。前回の調査から年数が経過しているというデータを他市町との比較で資料提示したことが効果的だったと感じています。
調査については,全面的に社会教育委員の会に委嘱され,アンケート案作りを小委員会形式で実行しました。12年度末に結果報告書が発行できました。今後は,調査結果をどのように生かすかという課題に取り組む予定です。
残りの「生涯学習年報」(提案2)については,実現しそうにありません。具体的なイメージが見えないかもしれないと考えて,11年度の合同会議の席上に見本を提示しましたが,肯定的な反応が返ってきませんでした。A4版100ページで,町内各団体,各組織,行政各課で主催された生涯学習の行事について,日時,時間,場所,内容,入賞者名などをまとめたものです。年間の公式学習行事が検索できる形式でかなりの自信作でしたが,ポケットマネーでの印刷製本では数十冊が限度で,とても配布するまでには至らず,見本で終わってしまいました。
作成した方がよいという感触は得られましたが,おそらく原稿を入力する手間暇が相当なものになるという判断が働き,行政職員の現有勢力ではとてもその余力がひねり出せないという結論になったものと思われます。その危惧はもっともですが,作成した経験から見ると,それほどの仕事量ではありません。個々の情報は広報や報告などの形で整理されているものばかりですから,問題はその散在している情報をどのように一カ所に集約するかということです。大した労力を割かなくても実現できると思いますが,その具体的な方策を提案することが次なる仕事になりそうです。