*****《ある町の社会教育委員のメモ》*****

【覚え書き?】

 メモが転がっています。片付かないので,このページにストックしてしまいましょう。

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 Learning by doing.(デューイ)。
 聞いたことは忘れ,見たことは覚え,行ったことは理解できる(中国)。
 自ら考え自分で判断し自ら行動して行ったことは自分が責任を持つ。

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 知恵の力を身につけるキーワードは体を使った行動である,という意味合いの言葉です。情報社会に進展する中で行動に対する比重が低下しているような気がしているので,このような言葉をメモしたくなったようです。日々飛び込んでくる情報の中で,気になるものを拾ってしまいますが,それは今の自分が思っていることに同調するものとなります。確認できたという安心を得るということでしょう。そうだそうだという同調回路が働きます。なんとなく感じていたことが,言葉として整理され表現されたという場合は,この情報処理は有効です。ところが,同調による選択は違った言葉を素通しすることになります。情報の食べず嫌いで,偏向していく恐れが出てきます。そのことは自覚しておかなければなりません。

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 進める工夫:活動の対象や目的が明確で進め方における工夫・努力
 広げる工夫:ネットワークをつくり活動を広げるための工夫・努力
 続ける工夫:活動を継続するための仕組み,工夫がある

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 ある機関が社会教育活動に対する支援をするために,応募団体の活動を評価する視点として挙げられたポイントです。これは日々の活動を進める上で想定しておかなければならないものでもあります。組織活動がマンネリ化し縮少し衰退していくという流れと逆の向きに動かす工夫と努力は,組織運営において忘れてはならない基本であると考えることができます。組織の舵取りを担う者は意識しておかなければなりません。

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 人の認識は空間と時間によって制約される。なるべく空間的時間的に「近い」題材を示すことで,認識に食い込むことができる。
 米国スタンフォード大学の生物学者ポール・アールリッヒによると,人間の神経組織は本来的に直近の差し迫る変化は認識できるが,数十年という時間枠で物事を考えるには適していないということです。

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 近いことは既に実現している事象なので,そのことへの対応だけを考えておけば間に合います。ところが,時間の掛かる事象は,それが実際に実現するまでの間にどのような要因が関わって来るのか判断する必要があるのですが,それが分かりません。要因の種類や関与の程度によっても起こる事象は左右されます。5年先や十年先のことはほとんど想定不能です。人の脳力では扱いきれない情報量だからです。神経組織の性能というよりも規模の制限です。パソコンでいえば,処理速度とメモリー容量が不足しているということです。

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 公民館の役割・機能は,集う,学ぶ,結ぶことである。
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 ここ数年,社会活動の3ステップとして,「知り合う,助け合う,学び合う」というキーワードを想定してきました。集うことで知り合い,結ぶことで助け合い,学ぶことで学び合えると付き合わせることができます。誰も同じことを考えるものと再確認しています。
 ところで,このキーワードはただ単に並列されているのではありません。ステップとして連続していることに意義があります。知り合うから助け合うようになります。助け合うから学び合えるようになります。学びを深め合うから新たな知り合いに広がっていきます。このサイクルが回っていけば,社会活動は活性化するはずです。
 ステップということは,間に段差があるということです。知り合えば助け合えるかということです。知り合っていても助け合うにはちょっとした段差があるはずです。それを踏み越えるきっかけが必要になります。そこで,「ついで」という言葉を拾い出します。自分のことをするついでにしてあげる,そこから助け合いに入ることができます。さらには,「わざわざ」するようになれば,「わざわざしていただいて」と感謝のつながりになります。このような気持ちを後押しする言葉が使われるようになれば,ステップは滑らかになります。

(2010年09月27日)