***** 暮らしの雑学 *****



●振り袖と留め袖と言いますが,どういうことなのでしょうか?

 娘が振り袖で,既婚者は留め袖です。かつて女性は愛情表現を言葉に出してはいけないとされていました。そこで言い寄った男が嫌いなら袖を振ることで意思表示をします。振られるとは着物の袖を振られることで拒否されることだったのです。結婚すれば意思表示の必要はないし,してもいけないので,袖を振るも振らないもない留め袖になったというわけです。
●喪服にはなぜ紋を付けるのですか?

 紋付きには家紋をつけます。略式では一つ紋ですが,必ずつけるのは背中の紋です。省略できない訳があります。怪談話を聞いていると,背中がゾクッとします。昔の人は背中に悪霊が取り付いたからだと考えました。そこで本来は正面につけるはずの紋を背中に付けて,「ここは背中ではない,体の表側です」と表示して,悪霊の入り口を封じたということです。
●「げんがいい」と言いますが,げんとは何ですか?

 げんとは「ぎえん」の略で,えんぎ(縁起)の倒語,つまりひっくり返した言い方です。江戸時代に上方方面で一般的に使われていたスラングだったそうです。
●「宿題です」:鏡をコピーしたら何が写るでしょうか?

 答は,実際に試してもらうと分かります。ただし,その前に,じっくりと悩んでみてください!