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●「アイシャドウの効用とは?」
ママがお出かけをするときは,鏡の前でお化粧をします。そっと覗いていた坊やは,不思議でした。目をつぶって何か塗っています。ママが違う人になったみたいです。
アイシャドウは古代エジプトの時代から知られていました。孔雀石をすりつぶした青い粉をまぶたに塗っていました。強い日差しを和らげる働きもありますが,それよりももっと切実な理由がありました。
アフリカには人間の分泌物を好むハエがいて,目の縁にとまります。テレビなどで飢餓に悩む難民の子の目の回りにハエが集っているのをごらんになったことがあるでしょう。このハエは眼病を伝染させます。
孔雀石の粉を塗ると,それに含まれる炭酸銅が殺虫作用を発揮し,ハエ除けになったのです。アイシャドウは元来はハエ除け,虫除けという実用的な目的があったのです。ママに虫が付かないようにということだったら,パパもうれしいのでしょうが。ママの本心は坊やには分かりません。
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