***** 暮らしの雑学 *****


●「すし飯をうちわで扇ぐ理由は?」

 今日のママはご機嫌です。ハミングしながらご飯を大きなお皿に広げて,うちわでバタバタとあおいでいます。せっかくのあったかいご飯が冷めてしまいます。「ママ〜,どうしてご飯をあおいでいるの?」,「お寿司をつくっているからよ」。何だかよく分かりません。

 お米の澱粉はβ澱粉といわれ,食べても消化がよくありません。炊くとα澱粉に変わって,消化がよくなります。でも,ゆっくりと冷めてくるとぼそぼそで美味しくなくなりますが,それは元のβ澱粉に戻ってしまうからです。保温するのは,いつまでもα澱粉のままに保つためなのです。

 ママは冷ましたら美味しくなくなるのを知らないのかな? 熱いうちに急に冷ますと,α澱粉の性質が変わる暇がありません。こうしておけば,いつまでも硬いご飯にはなりません。また,風を送ることで湯気も一緒になくなるので,表面が乾いて糊の膜に覆われ,形が崩れにくくなります。

 ママはおばあちゃんから習って,知っていたようです。早く美味しいお寿司ができないかな〜。