***** 暮らしの雑学 *****


●「花瓶に十円玉を入れておく理由は?」

 ママが幼い妹を連れて散歩に出かけたとき,ときどきですがご近所のおばちゃんからお花を貰って帰ってきます。妹が欲しがるので,おばちゃんが庭に咲いている花を切ってくれるそうです。

 ママは花瓶を出してきて,妹の手からお花を受け取ると,そっと活けてくれます。そのとき十円玉を一緒に入れます。「どうして,十円を入れるの?」,「お花が元気になるようにおまじないしてるのよ」,「ふ〜ん」。

 花瓶の中は細菌やカビにとっては住み心地がよくて,その微生物がお花の切り口で繁殖すると水の吸い上げを邪魔してしまい,お花を萎れさせます。十円銅貨の表面には酸化銅ができていて,水中では銅イオンが溶け出します。これが微生物の繁殖を抑制してくれるので,お花を長持ちさせるのです。

 妹が少しでも長い間お花をかわいがれるように,おばちゃんの親切を忘れないように,ママの優しい思いやりです。