***** 暮らしの雑学 *****


●「ボタンの付き方が男女で逆な理由は?」

 ママがボクに新しい洋服を買ってくれたとき,お家に帰ると,必ず試しと言って着せます。この前上着を着せようとしたとき,とってもボタンが留めにくそうでした。新しいせいかもしれません。洋服を着たボクを見ながら,「ぴったりね」とにっこりしています。

 すぐに脱がせてハンガーにつるし,ママの洋服と並べて掛けてくれました。ママの上着とお揃いのように見えて,ちょっぴり恥ずかしい気持ちになりました。ママの洋服のきれいなボタンを見ると,ボクの上着と反対についています。「ママ,ボクの洋服のボタンは間違ってる」,「いいのよ」。

 どうしてボクの洋服のボタンとママのボタンは反対なのかな? ボタンを付ける習慣は,15世紀からです。ほとんどの人が右利きなので,ボタンは右側に付けられていました。女性の場合は,高価なボタンの付いた服を着れるのは上流階級の夫人であり,使用人に着せてもらうのが当たり前でした。使用人が向きあってお嬢様に洋服を着せるためには,左側についていなければ具合が悪かったのです。その習慣が残ってきたというわけです。

 ママは右利きだから,自分でお洋服を着るときや脱ぐときは,ボタンを扱いにくいだろうな。パパにしてもらえばいいのに。