6月1日 壬辰 将軍家の御願として、今日中に愛染明王像三十三躰を造立せらる。即ち供養の儀有り。 導師は荘厳房行勇と。
6月8日 己亥 伊勢平氏追討の賞の事、重ねてその沙汰有り。先度漏恩の輩、光員以下愁眉を開く。 彼の亡卒の跡散在名田等と。遠州これを下知せしめ給うと。
6月20日 辛亥 臨時祭たるに依って、将軍家(右少将、去る三月一日任じ給う)鶴岡八幡宮に御参り。 神馬二疋を奉らる。流鏑馬・経供養例の如し。