10月1日 戊申 天晴 [明月記]
義成犯人を搦め取るの日、兵衛の佐範茂が侍その所に臨み、犯人を打ち得る。件の男
範茂の家に在り。而るに御所に参り座に着き飲食しをはんぬ。仍って御所すでに乙穢
たるの由沙汰切りをはんぬ。
10月8日 天晴 [明月記]
今日義成堂衆の頸並びに生虜りを渡すべしと。上下競馳す。
10月20日 丁卯 陰
左金吾将軍御息の若君(善哉公)、尼御台所の仰せに依って、将軍御猶子として始め
て営中に入御す。御乳母夫三浦平六兵衛の尉義村御賜物等を献る。
10月24日 辛未
相州の二男(年十三)御所に於いて元服す。次郎朝時と号す。