9月6日 壬戌 晴
丑の刻大地震。
9月8日 甲子 陰
寅の刻大地震。
9月9日 乙丑 陰
鶴岡八幡宮の神事、将軍家御出で。
9月11日 丁卯 晴
寅の刻大地震、未の刻また少動す。
9月13日 己巳 晴
未の刻地震。
9月14日 庚午 晴
酉の刻地震。戌の刻地震。同時に雷鳴。亥の時佐藤伊賀の前司頓滅す。
従五位上行伊賀の守藤原朝臣朝光(年)、散位光郷の男、母は下総の守邦業が女。
正治年月日、左衛門の少尉に任ず。建永元年庚戌四月二十五日、使の宣旨を蒙る。
二年四月十日叙留(去る三月十二日畏みを申す)。五月二十三日辞職。承元四年三
月十九日、伊賀の守に任ず。建暦二年壬申十二月十日、従五位上に叙す。
9月15日 辛未 晴
戌の刻、朝光を山城前司行政が家の後山に葬る。相州その所に監臨し給う。
9月16日 壬申 晴
卯の刻地震。
9月17日 癸酉 晴
戌の刻三度地震。
9月21日 丁丑 晴
連々の地震に依って御祈りを行わる。三万六千神祭は親職、地震祭は宣賢これを奉仕
す。駿河の守季時これを沙汰す。江左衛門の尉能範御使いたり。
9月26日 壬午
亥の刻雷鳴数声。雹降る。大きさ李子の如し。