1230年 (寛喜2年 庚寅)
 
 

4月1日 壬戌 雨降る
  仍って日蝕現れず。
 

4月9日 庚午 晴
  辰の刻越後の守朝直の妻室卒去す。
 

4月11日 壬申 晴
  六波羅の匠作下着し給う。去る月二十六日駿河の守入洛に依ってなり。
 

4月13日 甲戌 [明月記]
  承久の比、関東の海上網を引くに、魚頸切れ身無きの頭数知れず引かる。人奇を成す
  の間、その後軍勝ちに乗り公卿以下の頭を斬るの時、これを以て吉祥と為す。而るに
  近日また網を引くに、同魚頭無きの身多く引かる。前事に懲りこの事を怖ると。
 

4月17日 戊寅 晴
  弥勒堂に於いて如法経・十種供養。竹の御所並びに武州御参り。導師は大学法眼行慈。
 

4月27日 戊子 晴明 [明月記]
  近日法師の兵具禁制す。悪僧多く搦め取る。河東の沙汰として関東に遣わすと。