12月5日 丙辰
卿法印・信濃法印御所に参り盃酒を献る。相州・武州参らる。垂髪等延年に及ぶと。
12月10日 辛酉
明春の二所御参詣の事その沙汰有りと。
12月17日 [百錬抄]
園城寺の衆徒蜂起す。圓宗寺・最勝寺の間、公請出仕の輩制止せしむと。これ天王寺
別当の事訴え申すが故なり。
12月26日 丁丑 晴
五大尊の御衣木、導師は信濃法印道禅。また明年太一定分の御厄の御祈りとして、長
日の勤行を始めらる。その上御本尊等(薬師・観音・不動)を造立せられ、同じく道
禅を以て開眼供養の儀有り。玄蕃の允康連・隠岐左衛門の尉行義等これを奉行す。
12月28日 己卯
今夜三万六千神祭を行わる(廣資)。代厄親貞。
12月30日 辛巳
今夜戌亥両時甚雨雷鳴。深更に及び雨休む。大晦夜の雷鳴、殊に重変たるの由と。