11月14日 癸酉
京都の使者参着す。去る月二十八日将軍家の御姫君(御他腹、御年十五と)御卒去と。
11月15日 甲戌
将軍家御除服。南門より出御す。御祓いの儀有り。晴賢これを奉仕す。
11月18日 丁丑
辰の刻将軍家御不例。両国司以下群参すと。良基朝臣祇候す。
11月19日 戊寅
今暁御不例の御祈祷を始行す。泰山府君祭は忠尚、七曜供は珍譽法印。この外、鬼気
・天冑地府等の祭数座に及ぶと。
11月20日 己卯 霜凝天晴 [明月記]
遅明書状到来す。二位頼経、實経、(以下略)
[百錬抄]
今夜大甞會なり。母后同輿。神饌の事、幼主成人の如し。摂政軽服の事に依って参入
せられず。昭訓門廊代幄に於いてこれを行わる。長元の例なり。
11月26日 乙酉
京都の使者参る。去る十九日将軍家従二位に叙し御うと。
11月28日 丁亥
去る十九日大甞會。風雨の難無し。その間の事京都より記録を奉らる。今日到着す。
大膳権大夫御前に於いてこれを読み申す。