1235年 (文暦2年、9月19日 改元 嘉禎元年 乙未)
 
 

11月14日 癸酉
  京都の使者参着す。去る月二十八日将軍家の御姫君(御他腹、御年十五と)御卒去と。
 

11月15日 甲戌
  将軍家御除服。南門より出御す。御祓いの儀有り。晴賢これを奉仕す。
 

11月18日 丁丑
  辰の刻将軍家御不例。両国司以下群参すと。良基朝臣祇候す。
 

11月19日 戊寅
  今暁御不例の御祈祷を始行す。泰山府君祭は忠尚、七曜供は珍譽法印。この外、鬼気
  ・天冑地府等の祭数座に及ぶと。
 

11月20日 己卯 霜凝天晴 [明月記]
  遅明書状到来す。二位頼経、實経、(以下略)

[百錬抄]
  今夜大甞會なり。母后同輿。神饌の事、幼主成人の如し。摂政軽服の事に依って参入
  せられず。昭訓門廊代幄に於いてこれを行わる。長元の例なり。
 

11月26日 乙酉
  京都の使者参る。去る十九日将軍家従二位に叙し御うと。
 

11月28日 丁亥
  去る十九日大甞會。風雨の難無し。その間の事京都より記録を奉らる。今日到着す。
  大膳権大夫御前に於いてこれを読み申す。