1238年 (嘉禎4年、11月23日 改元 暦仁元年 戊戌)年
 
 

11月14日 乙酉 去る夜より雨降る
  申の斜め乾方雷鳴両三声。天変の御祈りとして、維範朝臣天地災変祭を奉仕す。
 

11月17日 戊子 夜に入り雪降る
  御所に於いて和歌御会有り。前の武州参らる。眞昭・基綱・基政・親行等その衆たり。
  甲斐の守泰秀経営す。盃酒置物等有りと。
 

11月23日 [百錬抄]
  改元の事有り。暦仁元年と為す。天変に依ってなり。
 

11月28日 己亥
  去る十六日の除目の聞書到来す。将軍家御覧有り。右大将(兼平公と)。即ち御賀札
  を遣わさるる所なり。
 

11月29日 庚子 天晴
  今暁、太白星祭以下御祈り等を行わると。今日将軍家鶴岡八幡宮に御参り。未の刻御
  出で(御束帯・御笏)。維範朝臣反閇に候す。周防の守光時御劔を役す。今夕地震。