第428回四天句会
令和7年5月13日  Zoom句会
   
兼題 毛虫 筍 牡丹
席題 若葉


  利孟  
金の蕊散らし牡丹の崩れけり  
バーナー一閃瞬殺の毛虫百  
山若葉床黒々と奥の院  
TUVMのショートメールとカーネーション  
筍を探す足裏で地を撫でて  

  恵一  
雲丹の籠提げ浮かび来て潜水夫    
雨弾きつつ筍のまた伸びる  
風渡る柳若葉の水没林 (白川湖にて)  
石庭の島に深紅の大牡丹  
わが肩に降りくる毛虫糸伝ひ  

  義春  
郷よりの筍鍬の跡残し  
薫風や川辺に旅の芭蕉像  
揺れる葉に隠れ緑の毛虫かな  
湿原へ下る若葉の峠径  
千株の牡丹てんでに向き開く  

  虚承  
我が背より指図の妻や毛虫焼く  
薄暑かな大道芸に銭投げて  
若葉冷え羽織を重ね宿浴衣  
妻のいふままに筍銀杏切り  
牡丹活け赤と黄色の絵の具溶く  

  雨竜  
紅牡丹仙厳園の庭にかな  
D51の吐き出す煙若葉光  
下草に隠れ竹の子頭出す  
葉脈をたどりてくねる毛虫かな  
柏餅盛られて青き葉の薫り