日記のフリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。e.g.#20000101
2000年9月
読・観・聴・その他
西岡文彦『絵画の読み方』(洋泉社)
よしながふみ『ソルフェージュ』(芳文社)
秋月こお『マエストロ エミリオ』(角川ルビー文庫)
村田喜代子『名文を書かない文章講座』(葦書房)(9/9)
風本慎吾『お医者さんが考えた「朝だけ」ダイエット』(三笠書房・王様文庫)(9/9)
森荷葉『知って得する和のおけいこ』(筑摩書房)
坪内祐三「明治文学を遊ぶ」@青山ブックセンター
『名画に教わる名画の見かた』(視覚デザイン研究所)
PSゲーム『俺の屍を越えてゆけ』
坪内祐三編『明治文學遊學案内』(筑摩書房)
30(土)
今夜は帰りません。オールナイトの映画をみに行きます。
29(金)
永井さんのところで「苗字館」を知る。1001〜2000位のところにありました。
28(木)
ミルククリーマーがおまけについていたので、ブレンディを買った。本当に泡立つ!
コーヒーの上に浮かぶ! 幸せです。
坪内祐三編『明治文學遊學案内』(筑摩書房)を読み終わった。
第一部・明治文学の愉しみ/第二部・明治文学の発見/第三部・明治文学の回想、というふうに分かれている。第一部では、今の時代の作家さんたちが明治文学の魅力を語り、第二部では、もう少し専門的に、深く掘り下げられ(馴染みがないぶん、とっつき悪いことは事実)、第三部では、「明治文学」(だって、「明治文学」と命名できるのは、その時代が過去になったからだ)をじかに感じてきた人たちの回想録。
印象に残ったのが二つ。
嵐山光三郎「明治の作家は、ダイナミックで、しょっちゅう喧嘩していて、まったく手に負えない不良であって、そこんとこがたまんなくいいのです。」、この軽妙さは絶品。坪内逍遥『小説神髄』から始まった話題は、つながりのある話題や人物に数珠つながりに進み、とどまることを知らない。「私は明治文学史はあれもこれも詳しいのでなんだかつぎからつぎへと思い出すままに書いているのだが」(p.18)というのも、全くいやみになっていない。あまりに面白いので、この時代の文壇についてや作品自体について、もっと知りたくなること必至。「遊學案内」が成功している。
内田魯庵「二葉亭余談」。内田魯庵による二葉亭四迷の描写を読んでいると、二葉亭四迷は変わり者としか思えないし、近くにいたら振り回されちゃうんだろうけど、憎めなくて愛すべき人だなあ。ちなみに、昨日読んでいて笑ってしまったのは、二葉亭四迷がかわいがってた犬が逃げてしまい憔悴しきっていたところに、内田魯庵が代わりの犬を連れてこようかと言ったとき、二葉亭四迷から返ってきた言葉。ここには書きませんが……。
最後には、二葉亭の古い日記から二節引かれていて、その二つ目はこんな。
「気の鬱したる時は外出せば少しは紛るる事もあるべしと思へどもわざと引篭りて求めて煩悶するがかへつて心地よきやうにも覚ゆ。」(p.198)
27(水)
夜が長い。秋になったからではないと思う。
15、16日の大掃除をしてからずっと、部屋の中がいい感じに片付いている。部屋の中がきれいだと、何事にもやる気が起きる、はずだった。でも、実際は、気分がいいというだけで、やる気につながるわけではなかった。コツコツやらなければ"いけない"と、自分で決めたことが、全然はかどっていない。
家に帰ってきて、すべきことをし、あとは自由時間となった今、時計を見、時間が過ぎてないなあと憂鬱になった。やらなければ"いけない"ことをしなくていいとしても、自分は何をしたいのかわからない。何をしても、決定的な楽しさに欠けている。
じゃあもう寝てしまえばいいじゃない。今日の帰りの電車の中、本読みながら半分寝てたくらいなんだし。でも、起きていることを、まだあきらめたくないんだろうな。
だからちょっと無理やりに、坪内祐三編『明治文學遊學案内』(筑摩書房)の続きを読んでいたら、内田魯庵による「二葉亭余談」が面白くって、自然と声に出して「ハハッ」と笑ってた。ふと、ここ最近あまり笑ってないんじゃないかと思った。実際は毎日なにかしらで笑ってる。でも、その「なにかしら」を忘れてる。覚えてない。
「忘れない」と、「覚えている」って、似ているようでいて、つかい方が違うような気がする。……パッと浮かんだ印象は、「忘れない」は、忘れることに対して戦っている感じで、「覚えている」には、忘れるという影(危険性や可能性)があまり見えなくて、覚えているのが当たり前という感じ。
やっぱりもう寝よう。
26(火)
まだ社食が開業していないし、自販機もない状態なので、水筒に、昨日はとうもろこし茶、今日は紅茶を入れて持ってった。飲み物を買うのに1日に100円使ったら、月に2000円かかることを考えると、水筒持参というのは割安感がある。これで重さがなければ今後も続けるんだけど。
今のところ、以前より20分早く出ていますが、つまりは20分ほど早く起きなくちゃいけないわけです。布団が恋しくて、次に布団に横になれるのは何時間後なのか考えると、もっと離れがたくなって困る。
サッカーでアメリカに負けたよりも、野球で韓国に負けたよりも、ソフトボールで負けた今日が一番くやしかった。
何かいやなことが控えていても、その先に楽しみがあるとわかっていれば、オセロで相手にわざとひっくり返させる罠を張った気分。へへん、すぐにひっくり返しちゃうんだぞ、と思う。
チューリップの球根を植えた。14個全部。さーて。
23(土)
毎年、「今年こそは」と思うブーツ。この間初めて履いてみた。売り場のおねえさんに、「ブーツ履くの初めてなんですけど、こんなふうに結構ピタッとするものなんですか?」と聞くと、チャックのついてないスポッと履けるものは余裕があるとか、やっぱりメーカーによって違いはあるので、初めてだったらいろいろ履いてみたほうがいいですよ、など教えてくれた。
いろいろ、と言われても、ヒールが高いのは好かない、という基準があるので、かなり候補が落ちてしまう。それでもいくつか履いてみると、どうやら私には膝あたりまである、いわゆるロングブーツは似合わなそうだと感じ、履くならショートブーツかな、と詰めていって、これかこれだな! というところまで絞ってみた。
でも、「いったいいつどこに履いてゆくんだろう?」という基本的な疑問が生じてしまって、結局やめた。 あと、ブーツって走れるのかな? と思ったり。
22(金)
7/31から始めたPSのゲーム、『俺の屍を越えてゆけ』がとうとう終わった。黄川人の屈折がいいね。最後の敵を倒した後のセリフでは、子どものいる人が作ったゲームだなあというのを改めて実感した。案外あっけないのと、なにか引っかかるセリフがあったんだけど、忘れてしまった。全ては終わったんだからいいや。長いゲームをやっていると、「この仕事が終わったら、次は何をすればいいんだっけ?」と、次の目的と最終目的がわからなくなってしまうことが多い。ストーリーをちゃんと追ってないってことか。今回も、攻略本のネタバレを読んで、やっと世界の構成が飲み込めた。
ロベルト・ロンギ 和田忠彦訳『イタリア絵画史』(筑摩書房)は、持ち歩くのに重く、おまけに落ち着いて読まないと頭に入ってこないので中断。紙の質のせいか軽いつくりになっている、坪内祐三編『明治文學遊學案内』(筑摩書房)を持っていくことにした。
樋口一葉「たけくらべ」を、ちゃんと読んだことがない。あらすじを知っている程度。
坪内祐三氏は、樋口一葉が「たけくらべ」を書いたのとほぼ同年齢で、それを初読し、「一読、せつなさに胸を打たれた」(p.6)という。また、辻原登氏によるとその冒頭は、「引用するのも気が引ける有名」(p.32)で、嵐山光三郎氏は、「一葉の文体には不思議なリズムがあり、声に出して読むとひときわ味わいがある。」(p.20)と書いている。
そして、中野翠氏も、「(前略)の冒頭はなぜか自然におぼえてしまい、その後たびたび思い出した。今は、珍しく声に出して読みたい気分に駆られる。(後略)」(『明治の文学』内容見本より)と書いている。
いま、冒頭を声に出して読んでみて、マルはどこだと目で追っていたら、一章が終わってしまった。
21(木)
そろそろチューリップの球根を植えないといけない。14個ある。種類は6種類くらいだったと思う。大きい鉢で、ばばんと植えようか。それはそうと、咲き終わってくたっとした茎を見るのは怖いです。枯れた植物のを捨てるのも。「生きていたものだ」と強く感じるので。
って前にも書きましたっけね。
この日記は新しい日付のものが上にあるので、初めて来た人にも、最新が目に入りやすいことになる。目にとまるであろう最新の日記に惹かれなければ、次また来てくれるかどうかわからない。そういう意味では、毎日、誰かに試されているのかもしれない。
だけど、「今日初めてここへ来るであろう誰か」のために書いているわけではない。そしてまた、「特定の誰か」のために書いてるつもりもない。私が自分で日記帳に書くのと、あまり変わりはないと思う。違うのは、ここには、誰かに読まれて困るようなことは書かないってことだけだ。読まれて恥ずかしいのと、読まれて困るってのは別ね。
ただ、書きながら、誰かのことが、ふっと浮かぶことがある。一人だけだったり、複数だったり。その人宛てというのと違う。文章を書いている時に、その人のことが浮かんでいたという、ただそれだけ。
でも、誰かのことを思い浮かべていたから書けるのかなあ。読む人がいるから書くんだよなあ。人に見せられない日記だって、自分で書くと同時に、読んでる。誰のことも(自分も含めて)思い浮かべずに書くことってあるのかな。
20(水)
ロベルト・ロンギ 和田忠彦訳『イタリア絵画史』(筑摩書房)を読み始めたんだけど……、私には難しい。線がどうのって言われて絵もちゃんと見ているんだけど、あまり良くわからなくって。ただ、西岡文彦『絵画の読み方』(洋泉社)や、『名画に教わる名画の見かた』(視覚デザイン研究所)とは全然違うアプローチで話が進んでいる、よね?
というか、全く正反対? 意味を読むなと言ってる?
気ぜわしい毎日。to do が多い。それを頭の中で羅列すると、それだけでぐったりしちゃうので、なるべく考えない。
プリン作った。直径15cm。カラメルをもう少し焦がすべきだった、分量通りだと甘い、やっぱり蒸し器のがスが入らないな。
夜の10時半。まだまだ早い時間に思えても、あと30分で11時と思うとそれほど早い時間じゃない。眠いし。おやすみなさい。
19(火)
唐突ですが。欲求不満とか不安定な時って、なんていうかな、自分とそれ以外の物・人の間で「交換」をしたくなるのかな、と思いました。例えば、食べること(取り入れる)と排泄(出す)とか、買い物も、お金を払って(出す)物を買う(入れる)ってことだし。人との会話も、自分から発信して、相手から受信する。
適当な書き方だけど、まあいいか。
ところで。アンケートを復活させてから、また統計を取り始めたんですが、いただいた回答を、なんと、間違って全部消してしまいました。たいっへん申し訳ないのですが、送って下さった方々、お名前と星座・血液型だけで結構なので、お手数でなければ再送ください。いやー、手数ですよねー。すみません。この上のフォームでももちろん良いです。こっそり読んでる方も大歓迎。過去やったときには、結構偏りがあって面白かったのです。
18(月)
『名画に教わる名画の見かた』(視覚デザイン研究所)を読み終わった。絵画の中に描かれてる絵画が示すことがらについて、いろいろな例が挙げられていた。ことがらでくくっているので、時を超えた比較が面白い。資料を見ると、比較の対象になっているそれぞれの絵は、同じ美術館にないことのほうが断然多い。本の中だから実現したことで、実際には本物を同時に並べてみることはできないんだなあ。
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9月18にち
今日****のところへいった。
橙とあそんだ。
秀明くんが、お匙を握りしめて叫んでるよ!
じっと見てたら目がまわっちゃった!
爽快バニラアイス!爽!ってやつをいただいた。
ぴちゃぴちゃ洗われた。
エラーが出るほどなでられた。
今日は花のたねを手に入れた。ラッキー。
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クッキー
17(日)
窓を拭けば雨が降るし。掃除をやめれば日が差すし。天気になったと散歩&買い物に行けば、雨に降られるし。もう!
TVをつけたら重量挙げをやっていて、ああ、オリンピックっぽいなと思った。オリンピックじゃないと、TVで見る機会があまりないような気がしたから。続いて始まった、エアピストル、これ面白かったなあ。心臓のバクバクくらいでもブレが生じてしまうらしい。どうやら、ぎゃーぎゃーわーわー声に出して騒いでしまうものより、一緒に息をつめてしまうようなものが好きみたい。映画や本でも、そうだ。
買い物に行った先で、はちみつの出店があった。好きなので、視線がついそちらにいったところを、すかさずおばちゃんにキャッチされた。「味だけでも比べていって!」。山桜、とちの花、ぼだいじゅを少しずつなめさせてくれて、味の違いが面白く、小瓶3個セットを買ってしまった。おまけで、プロポリスを飲ませてくれたんだけど、いかにも薬〜という味。思わず「にがっ」と言い、顔をしかめ、「のどにしみるー」と言うと、「それはのどが荒れてるってことよ〜」だって。
生協で、オハヨーの「ジャージー牛乳プリン」と「焼プリン フレッシュチーズ クワルク仕立て」を。それから……、キティ嫌いの私が、カバヤから出てる「Cute Couple 世界のラブストーリー」なんていうお菓子を買ってしまった。箱の裏に載ってる世界のカップルが面白い。ロミオ&ジュリエット、おり姫&ひこ星、光源氏&紫上、王子&シンデレラ、アラジン&ジャスミン、そして、秘密のカップル! これが気になって買ってしまったんだよ。開けてみるとそこには。……なるほど。
16(土)
起きると雨が降っていて、掃除気分が萎える。朝10時に開始。掃除は大嫌い。なのに、一度始めるとやめられない。朝から何も食べずに、ひたすら作業。4時頃に菓子パンと牛乳。7時になってもまだ片付かないので、続きは明日にまわすことにした。大掃除をするといつも1kg減るなあ。ほとんど食べないで動くから?
それにしても9時間程度のことで1kgも減るかな。
天気は嵐のようで、雨が激しいのはもちろん、雷は鳴るわ、地響きのようなのは聞こえるわで、まるで「珍しく大掃除なんかするからだよ」と言われてるみたいだ。一所懸命やればやるほど、雨の音が強くなる。いやになっちゃうなー。
それにしてもサッシブラシってすごいです。
私が見るTVは、バラエティがたくさん、ニュースが少しで、ドラマは殆ど見ない。唯一見ていた、日テレ『フードファイト』は、今日が最終回。ラストのシーンにどっきりして、えー、そういう終わり方は印象的かもしれないけどやっぱりいやだなー、とあれこれ思いながら歌の流れるのを見ていたら、最後に「きれいにたいらげたどんぶり」が映されて(←ネタバレ?)、ん?
15(金)
恵比寿→銀座→表参道→池袋とまわった。
恵比寿。来週末、会社が移転する。25日から新社屋のため、場所を確かめに。少し前に一世を風靡した”とろけるプリン”の「パステル」があった。ここだったんだ。個人的には、ここのプリンは濃くて満腹になりすぎてしまうので、ブラマンジェのほうが好みです。
銀座。松坂屋別館にある讃岐うどんのお店で食べるのと、有楽町阪急での「どーもくん展」のために。うどんは、以前食べたときより明らかに味が落ちていた。等身大どーもくんは完全予約制12万円! せめて写真を撮ろうかと思ったけど、恥ずかしいのでやめた。どーもくんて何かわからない人は、このページ上部を見てください。茶色の四角いのがそうです。
表参道。坪内祐三氏による講演「明治文学を遊ぶ」@青山ブックセンターを聞きに。あの時代の作家同士のあれこれについて知ることができたりした。尾崎紅葉と山田美妙、田山花袋。同じく紅葉と夏目漱石の比較とか。伊藤整『日本文壇史』、田山花袋『東京の三十年』、内田魯庵『思い出す人々』を読むと、人間関係が掴めて良いらしい。
筑摩書房から刊行が開始された『明治の文学』全25巻は、各巻に編集解説者がいる。その編集の秘話(?)なども、ちらりと。質問コーナーでの、「断られた編集解説者はいますか?」の質問に、「じゃあ一人だけ」と教えてくれたのが、夏目漱石に村上春樹を、と思ったけどだめだったという。それで、編集解説は井上章一になったけど、夏目漱石はかつて建築家を目指していたということで、建築家の井上章一が担当をしたのは結果的に面白いものになったという。「三四郎」に建築的に面白い描写があるんだそうです。
「田山花袋を小谷野敦に」というのは断られるかなーと思ったけど大丈夫だったとか。読めるかなあと思って買うのをやめていた坪内祐三編『明治文學遊學案内』(筑摩書房)を、結局買ってしまった。
講演を聞いたあとは、案内を貰っていた「カレル・チャペック紅茶店」の青山のスパイラルでのフェアへ。限定の「キャラメルティー」とポストカードを買う。キラー通りまで歩き、目当ての雑貨のお店を探したけど見つけられずあきらめた。デ・プレ・カフェでお茶。素敵なセーターがあったので値段を見たら\45,000.-だった…………。
池袋。東急ハンズで掃除グッズをあれこれ。明日、大掃除する。
14(木)
『名画に教わる名画の見かた』(視覚デザイン研究所)を読み始めた。
新約聖書の4つの福音書は、それぞれマルコ、マタイ、ルカ、ヨハネによるものですが、各人の象徴があって、順に獅子、人か天使、雄牛、鷲だそう。その中でも、ルカは画家の守護聖人とされているのはどうしてか、とか、絵画の中でルカを見つける方法は、「描きかけのマリア」「絵筆をにぎってる」「牛」がポイントだとか。
絵の中に描かれている絵が持つ意味。召使に読まれないように隠しながら手紙を読んでいる女と、壁にかかった絵を眺めている召使。女は隠そうとしても、見透かされている。召使が見ている絵は、嵐に揺れる船の絵で、激しい恋の情熱を暗示してるという。
ドイツ兵と恋人の別れを惜しんでいる様子の絵。壁かかるナポレオンの絵と彼の着ている服から、ワーテルローの戦いに出征する前のことだとわかる。また、足元には子犬がいて、恋人である女性の腕に巻かれたリボンと同じ赤いリボンが犬にも巻かれている。犬は貞節の象徴であることから、彼女の気持ちがそこで表現されている。
フェルメールの『ヴァージナルの前に座る女性』の背後にかかっている絵が、なんと『遣り手婆』というもの。その示すものとは。
などなど、やっぱり謎解きみたいで面白い。
土曜日、たくさん物を捨てよう…。
13(水)
持ち歩くのに軽いので、森荷葉『知って得する和のおけいこ』(筑摩書房)を鞄の中へ入れて、行き帰りで読み終わる。いろいろな「和のおけいこ」に関して、先生とのつきあいはどうするだの、こういうしきたりがあるだの、初めて知ることばかりで面白い話題も多い。ただ、AとBの違いを教えてくれるのはいいけど、その先が微妙にずれているような。なんかねー、そこはかとなーい自慢を聞かされてるような気がした。「歌舞伎を見に行くときには、出演者のなになにに合わせて着物の柄を選びます」とかさ。そんなにたくさん着物持てるわけないじゃん。なんていうのかな、「和のおけいこ」の指南書として必要とは思えないような文章が出てきて、鼻につく。それに、「このおけいこは得意だったけど、あのおけいこは、あんなことばかりやらされるのでやめた」という言及も。単に「合わなかった」だけじゃだめなの?
おけいこのせいにしてない? 結局残った印象は、「和のおけいこ」ってお金かかりそーっていうのと、「和のおけいこ」をすると、こういう人になっちゃうのかな、ということだった。
長尾智子『スイートヒットパレード』(学研)……結局、この人の本を、1冊をのぞいて全部買っているではないか。
坪内祐三編集『明治の文学 二葉亭四迷』/『明治の文学
樋口一葉』(筑摩書房)……このシリーズ、解説の人選もいい感じ。この2冊は、それぞれ、高橋源一郎と中野翠。そのうち発売される『島崎藤村・北村透谷』は、堀江敏幸が解説担当なのです。
ほか2冊を買いました。
12(火)
昨日の。普段は、そのままにしておくんだけど、今朝起きてTVつけたらいきなりすごい映像だったので、びっくりして。でも、結局は、ああ思ったことは取り消さ(せ)ないんだけどね。
煙草を吸った夢をみた。吸ったというより、くわえた程度。くっと一瞬吸ってみて、むせないな、と思ったのを覚えてる。火がついてなかったのかもしれない。
昨日の習い事を今日にずらしてもらった。毎週月曜日に訪れる私を、犬のドドは、火曜日の私にも同じように接した。犬に時間の感覚はないだろうから、曜日の感覚もないだろう。なのに、「月曜日の女」だと、どうしてわかるんだろう? 匂いしか、ありえないか。レッスン前、「ちょうだいちょうだい」ができたら、えさを1つやる。残り1つはレッスン終了後。しかし、時間の感覚のない”はず”のドドは、約1時間後、「そろそろでしょ」とすり寄ってきたり、目を合わせようとしたり、自分から芸をしだしたりする。待ちくたびれて寝ていたりもする。2つめのえさを得るための、「おねんねちょうだい」を、彼女はたいていできない。私の腕に、甘えるように前足を乗せるので、ほだされそうになっちゃう。先生はオリンピックを見にシドニーへ、だから来週は休み。再来週。
「中秋の名月は無理そうです」と朝のニュースで言ってた。でも、きれいに見えています。
買った本。
安原顕編『ジャンル別文庫本ベスト1000』(学研M文庫)……現代小説(日本篇)を堀江敏幸が担当してたから。ただそれだけのために。
樋口広芳 森下英美子『カラス、どこが悪い!?』(小学館文庫)
三枝成章監修『知りたいことがなんでもわかる音楽の本』(三笠書房知的生きかた文庫)……「ビバップ」が載ってた。
森荷葉『知って得する和のおけいこ』(筑摩書房)……和のおけいこのいろいろ、歌舞伎や能の観賞のしかたから、骨董のことまで
11(月)
大音量で雨の音を聞くと、なんだか頭がおかしくなりそうで面白い。被害が出てるところがあるのに、そんなこと言ってる場合じゃなかったです。すみません。
ロベルト・ロンギ 和田忠彦訳『イタリア絵画史』(筑摩書房)が届くのに時間がかかりそうなので、『名画に教わる名画の見かた』(視覚デザイン研究所)を読んでいこうと思う。普通の大きさだけど、ずっしり重めなのが少しつらい。
10(日)
頭が痛いのと、腑に落ちない気分で機嫌が悪い。攻撃が自分にも向いてきた。もう寝る。
9(土)
スケート帰り、Kmaさんと、いつものように遅いお昼をとった。駅前での途中にある、沖縄料理のお店で、ゴーヤ定食。ゴーヤは、天ぷらを食べたことはあったけど、ゴーヤチャンプルは初めて。苦い苦いと世間で言われるほど、苦くないし、全く大丈夫な味。でも、お店の人によれば、ゴーヤをよけて、卵とお肉だけ食べる人も時々いると言う。チャレンジしてみたけど、やっぱり食べられないということみたいです。苦いというより、青臭い、って感じかも。きゅうりの苦手な人はだめかな?
苦いものだったら、あしたばは最高にだめ。春菊も嫌い。みょうがとセロリも嫌い。だけど、香菜は大好き。
そのKmaさんの妹さんが、本を出したという話。樋口広芳 森下英美子『カラス、どこが悪い!?』(小学館文庫)。
村田喜代子『名文を書かない文章講座』(葦書房)、風本慎吾『お医者さんが考えた「朝だけ」ダイエット』(三笠書房・王様文庫)を読んだ。「文章講座」を読んでいると、やっぱり文体と内容って切り離せないものかも、と思えてくる。ダイエットのほうは、売れている本のようで、買ってみた。簡単そうなのでやる気が起きます。あとは意志だけという感じ。
大阪にいるzちゃんから電話があり、妙にあせってる。「久しぶりー、げんきー」の一言もなく、いきなり「○○(私)の妹さんの住所ってどこ」と聞く。読み上げると、「すごく近い」と言う。妹は、先月、大阪に越したばかり。同じく大阪にいる友達のzちゃんと、もしかして会ったのかも、と思い、「今の名前はM田だよ」と言うと、さらに確信したらしく、「ああ、やっぱりそうだ!」と興奮している。「妹さんに、友達の紹介で会ったよ」。
その友達から、「最近越してきたM田さんだよ」と紹介され顔を合わせた時、どこかで会った顔だなあと思ったらしい。家に帰ってからも、「中学の友達だっけ、高校の時だっけ」とずっと考えていたけど、子供を寝かしつけていて、「○○(私)の妹だ」と、ぱっ! とひらめていたという。
zちゃんに、「その紹介してくれた友達って、幼稚園での友達?」と聞くと、当たり前のような口調で「りっちゃん」と答えたりして、なんだか興奮していて的を得ない。妹のところに電話をしてみる、と言ってとりあえず切った。
そのあと、妹から電話があって、妹もやっぱり「どこかで会ったことがあるな……」と思っていたそうで、興奮していた。その後また、zちゃんから電話があり、少し落ち着いて話をした。
引っ越した先で、誰かの紹介で知り合いに会うなんて、ドラマみたいだ。
ところでそのzちゃんて、昨日書いた、編物得意の友達なのだ。
いま猛烈に眠いんだけどそういうのって出るかなやっぱり。
8(金)
紙袋に頭が入ってるのを見た。駅の階段を降りてるとき、大きな紙袋を持ったお兄さんの後ろにいたので、その中身が見えて。顔を上に入れてあるものだから、びくーっとした。メイクの練習とかに使うんだろうか。
今月末、会社で引越しがある。いろいろな文書とともに、噂も飛び交っている。「○○(私の名前)さんは?」というのがちらっと聞こえ、上司やら上のほうの人たちが何やら笑いながら話している。なんだろう? という顔で、ちらっとそちらを見ると、「髪の毛が短すぎるって!」とその中の一人に、にやにや笑いながら言われたっ。「はああっ?」。な、なんの話題だ! どうやら、「服装に注意」のような文書が回付されてきたのをダシに、からかわれたみたい。
「よくわかる病院での検査」(なにかあったときに便利そう)と、「広瀬光治のあみもの塾」(どちらも日本放送出版協会)を買う。「あみもの塾」は、指編みから始まってるから良さそう。と言ったら、「あんたには絶対無理よ!」と鼻で笑われた。母に。「あんたのマフラー、今でも忘れられないわ」。
中学生の時、生まれて初めて編物をし、それがマフラーだった。多分何事にもそうなんだけど、私は一度始めたらすぐにそれを終わらせたい。こう、まっすぐにダーッとゴールを目指したい。終わりよければすべてよし、みたいな。だから、目が一つくらい飛ぼうが、形が川のように蛇行しかけようが、気にしない。とにかく、編み終えてしまいたい。だから、出来上がりは結局使えるようなシロモノにならない。意味がない。
それでも懲りずに、高校の時にはミトン作ったけど、これもまた「ばーさんくさい色」と言われるし、微妙に間違えたっぽいけど使えるから使ってた。
友達に編物上手がいて、別の友達が「これ編みたいんだけどどうかな」と尋ねるのに、編み図を見ながら、「うーん、これはちょっと難しいかも。上級者向けだから、こういうほうがいいよ」なんて言えちゃう。かっこいー!
編物に熱中できたら、楽しそう。
7(木)
たきどりさんちに、ポストペットを使ってメールを届けたら、戻ってきたクッキー(オカガメ)は久しぶりに「ひみつ日記」を携えていて、それがあまりに、あまりにあまりに(しつこい)、「たきどりさんちから戻ってきた」って感じなので、驚いて笑ってしまいました。たきどりさんは、サプリが標準飲み物で、滝沢くんが好きで、滝沢くんはサプリのCMに出ていた。これって、何か操作可能なのっ?
9月6にち
今日****のところへいった。
橙とあそんだ。
「さ〜ぷ〜うりぃ〜 さあぷりぃ〜」
という音楽とともに現れた
上半身ハダカのお兄さんに
サプリメントウオーターってやつをいただいた。
むっちゃなでられた。
みんな、案外子供ね。
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クッキー
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お昼前、小腹がすいたので、引出しからリーフパイを取り出し、食べだした。半分くらいまで食べたとき、入口にお客さんが来た(私は部入口近くに座っているので、お客さんが来たら応対する可能性が高い)。毎週、届け物のために来る人なので、少しほっとしたものの、口の中はすぐには飲み込めないさくさくパイが入ってて、何も喋れない。どうしようもない。ただペコペコするしかない。物を受け取ろうとしたら、「お食事中すみません」とにっこりされてしまった。はーずーかーしー。
6(水)
PS『俺の屍を越えてゆけ』、最後の髪の毛一本を手に入れ、とうとう最後の「地獄巡り」。途中で中ボスを倒したところまで。
よしながふみ『ソルフェージュ』(芳文社)。あらすじにしてしまうとシンプルな物語なのに、シンプルさだけで成り立ってる物語ではない。そう思わせるように描けるのは、すごいと思う。やっぱり、なんともいえない表情を描く人だ。
秋月こお『マエストロ エミリオ』(角川ルビー文庫)も読み終わる。二人に危機はありえない描き方をしてるから、なにがあっても、まあ、いつものこと、って思ってしまう。だからこそ、音楽面の話で、いろいろ読みたいんだけどなあ。全然進んでないじゃん。圭のそれって本当に愛か? なんて思ってしまった巻だった。いいこいいこかわいいかわいいしてるばかりで、少しも離れていられないなんて。それじゃ愛じゃなくて執着だ。なにかあればすぐにスネてさ。黙って見守ることはできないの?
5(火)
今日の健康診断で、私も161.7cmでした。血圧は124/7?で、少し高いのかもしれない。けど、生まれて初めて血圧をはかったときには、針をさされるのかと思ってすごくどきどきして、132/86という記録を打ち立ててしまってる。さいけつは、「身体はこちらへ向けてください。顔は向こう向いていていいですから。腕のびますか」とは言われたけど、今年は騒がなかった。おわりおわりっ。
西岡文彦『絵画の読み方』(洋泉社)を読み終わった。ああー、なんて面白かったんだろう。パズルや暗号解読みたい。天才の天才たるゆえんを知ることもできた。伊藤さんにロベルト・ロンギ 和田忠彦訳『イタリア絵画史』(筑摩書房)というのを教えてもらったので、読もうと思ってます。
今市子『あしながおじさん達の行方』(2)(芳文社)、よしながふみ『ソルフェージュ』(芳文社)、秋月こお『マエストロ エミリオ』(角川ルビー文庫)を買った。『あしながおじさん達の行方』は、1巻の内容を全然思い出せなくって、読んでいてもわかんないや、1巻を買おうっと…。『マエストロ エミリオ』は、「フジミ」シリーズですが、7月に出ていたようなのを全然気付かず、ジンクスさんの8/31付日記で知りました。ちなみに、挿絵が今回から変わりましたが、こちらのほうが私のイメージには合います、というか好き。
PS『俺の屍を越えてゆけ』は、少し前に残り髪の毛一本になったのに、またもや子孫繁栄を楽しんでいたら停滞してしまった。がんばります。
明日、COATZというバンドが、「あいするひと」(USCA-1001)でメジャーデビューするのですが、そのジャケット写真で知り合いがモデルしてます。「これを機に”このこ誰?”なんて売れるといいな〜」と言ってるので、私も一枚買うつもり。
4(月)
ずっと前、野溝七生子で検索して、ここへきた、という人がいらっしゃいましたが、それを覚えていたせいか、本屋で名前がぱっと飛び込んできた。『眉輪』と『アルスのノート』というのが出ていたんですね。どちらも展望社から。後者は、ちらっと見たところ、日記のような感じでした。
あした、ちー採られるのでもう寝ます。
3(日)
昨晩何度か起きてしまったわりには今朝すっきりと起きられた。天気は相変わらず良くて、湿度が昨日と全然違う。とてもカラッとしていて、こんな夏ならもう少し続いてもいいな。洗濯やら掃除やらアイロンがけやら、何も食べずに済ませてしまったので、あとはお昼を食べて午後は散歩に行こうと思う。いやなことは先にやってしまうほうなのだ。好きな食べ物は最後に食べる。ああっ、ほんとに同じですねー。
↑散歩↓
布製の二色使いのブックカバー(皮ひものしおり付)を見つけ、値段も手頃だったので買ってみた。
こういう散歩の行き帰りに、水を持って出たり、途中の自販機で飲み物を買って飲んだりするのが、くせになりつつある。歩きながら食べたり飲んだりなんて行儀悪い! と躾られたはずだけど、なんかこう……、ま、いいじゃないですか。
ネスティーのアジアンティーに興味があって、以前試してみたら、なんだか不思議な味がした。中国茶と紅茶を合わせて柑橘系の香り(味も?)がする。同じくネスティーには、レモンティーとミルクティーがある。そのミルクティーは、そのアジアンティーがミルク味になったものだとずっと思っていたのを、今日の散歩で試してみた。そうしたら、あれれ、普通のミルクティーの味。アジアンティー(中国茶+紅茶+柑橘の香り)に、ミルクが加わった味だと思い込んでいたわけ。アジアンティーのミルクティーだとは確かにどこにも書いてなくって、単なる私の勘違いだった。
本当に暑くってただ水分が欲しいってときには、ニアウォーターではなく、水が一番おいしいし、ごくごく飲める。
2(土)
届いた封筒を開ける。横長のそれの、左右の短い辺のところを鋏で切れば、中はすっと取り出せる。でも、のりづけしてある部分を、べりべりとはがした。どうしてそんなことをしたのかっていうと、封筒の折ってあるところは一度糊付けされたら役目は終わりなんだな、と思ったから。封のしるしをあてられて、確かに閉じられてますという証明のみでおしまい。再び開けられるためにあるのではない、封。
安い薄っぺらい縦長の封筒だったら、おしりの折ってあるほうははがしやすい、と知られている。どうでもいいようなDMなどだったら、鋏を使うんじゃなくて、手でべりべり開けていくのが面白い。
午後外に出れば、叫びたくなるくらい暑い。どうにかなってしまいそう。この”夏”一番の暑さだったと、帰宅してからニュースで聞いた。サングラスも帽子も日傘もなしで、これは良くないな……と思っていたらやっぱり頭が痛くなった。薬を飲んだので、もうだいぶ良い。あと2錠を残すのみ。もっぱらノーシン。2日続けて頭痛ってのは、しゃれにならない。
8/31(木)
加納朋子『いちばん初めにあった海』(角川文庫)を読み終わる。悪くはないけど、良くもない。文章がまどろっこしいというか思わせぶりに思う。西岡文彦『絵画の読み方』(洋泉社)を読み始めた。フェルメールの『絵画芸術の寓意』が出てきたよ。「読み方」が、ものすごく刺激的でどきどきする。
東京に出張のよしもとさんとお会いしました。初めて会うのに、向こうから近づいてきた人がよしもとさんだって自然とわかる。読んでいる文章から想像する雰囲気は、ほとんどずれることがないので。けど、実際にお会いするよしもとさんは、お子さんがいらっしゃるようには見えなかった。
お互い、「人と会うなら5人以下が理想」と思ってる。一対一の緊張はあるだろうけど、これが複数人いる場だったら、私たちはこれほどたくさんの話をすることができなかっただろうね、と話した。
時間が短めだったので、なごり惜しさも強く、”金沢が東京の隣にあればいいのに”って感じ。”ロンドンが東京の隣にあればいいのに”(c)小椋冬美『リップスティック・グラフィティ』の真似。