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読後メモ
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2010.05/2010.07
日記の
フリ
日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。
e.g.
http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary1006.html#yyyymmdd
2010年6月
読・観・聴・その他
6/30(水)
丸三ヶ月ピアノに触れていませんでしたが、7月からまた再開します。私がピアノをすっぱりやめられない理由は、両親から贈られたものであるピアノを、もし両親がいなくなったあとにただの形見ではなく使えるものとしてキープしたいからです。それは先生には言ってない。
なにかやりたいものがありますか、と先生に聞かれたので特にないでは失礼なので考えた。バッハのクラヴィーア小曲集。全音の星ひとつで、今の私には無理がなくてよさそうです。
夜7時過ぎに珍しく私のPHSが鳴って、電話帳に登録外だったのだけど迷ったあげく出たら、前の仕事場の人からだった。ちょっとびっくり。用件を2つ聞いてどっちがメインなのかなあなどと考えたりして。
6/29(火)
米澤穂信『ふたりの距離の概算』。古典部シリーズの中で一番早く読めてしまった気がする。
中
学校時代の通学路を私服を着て歩くことに罪悪感を覚えるという、ホータローと里志の会話が印象的だった。学校の中の世界と、環境が変わることによって広
がった外の世界。千反田えるの「わたし、気になります」の“号令”なく、省エネルギーのホータローが自発的に推理を進めていったという新しい展開も、外の
世界、その先の未来の存在を意識しはじめた印なのかもしれないなあ。シリーズの中で、少しずつではあっても時は流れていっているので、これからもその先を
読んでいきたいです。
摩耶花の出番が少なかったのは残念。
6/17(木)
夏目漱石『門』。
当のふたりがどうしてそうなったかの経緯に説明はあるんだけど、核心部分は外されていて、気がついたらそうだったという描写。不思議(?)な物語だった。
なんというか……窮屈な気詰まりな頭を押さえつけられているような逃げ道のないような諦めのような……そんな雰囲気を感じながら読んでいた。
6/15(火)
舞城王太郎『煙か土か食い物』。
舞城王太郎の本が出たときに、いろんな人がいいと言っていたけれど、私が血が嫌いなのを知っている知人に「読んでほしいけど、無理かもしれない」と言われ、恐れをなしてずっと読まないでいました。でも、野崎歓「読む快楽と技術」(『教養のためのブックガイド』)で、『煙か土か食い物』の主人公は、ダンテの『神曲』を暗記していて手術中に口をついて出てくるというので、急に読みたくなってしまった。読んでみれば怖いシーンを避けるのはそれほど大変ではなく、勢いに乗ってぐいぐい読めた。かっこいい文体ですね。
6/11(金)
バーバラ・レオニ・ピカード 高杉一郎訳『ホ
メーロスのイーリアス物語』。
プ
ロローグとして、トロイア戦争がどのようにしてはじまったか、が説明されています。ここで登場人物が勢揃いして相関関係も整理できるので、すんなり物語に
入っていけるのです。神々と人間たちが同じ世界に共存しているのが当たり前のことでありつつ、やはり同等ではなく、神々の力が影響大というのがあっけなく
て面白い。アキレウスが主人公と言われているものの、冒頭ですぐに怒りのため戦いから退いてしまいます。そして、再度登場するのは相当後半なのです。訳者
あとがきによれば、「ホメーロスはすべての人物と物語をアキレウスの怒りを中心にして構成」とあって、なるほど、「怒り」という感情が主人公なのだと思え
ばとても納得のできる説明です。
アキレウスとヘクトールの戦いがもしかしたら読みどころなのかもしれませんが、私にとって一番印象深いのは、アキ
レウスとヘクトールの父親であるプリアモス王のやりとりです。ふたりの会話も、その後ふるまいも、すごいなあ……と思うしかなくて、感動的。泣きそうにな
りました。
6/10(木)
『イ(ー)リアス』に
は、岩波文庫の松平千秋訳か、平凡社ライブラリーの呉茂一訳がある。少し読み比べてみて、呉茂一訳が好みだと思った。でも、まずは、前提としての物語を知
らないので、そのあたりの親切な説明もあり読みやすそうな、バー
バラ・レオニ・ピカード 高杉一郎訳『ホメーロスのイーリアス物語』を読んでいる。カタカナの名前がバンバン出て来る。長く発
音しにくい覚えにくい。でも、巻末に人名リストが載っているので???となったらすぐに参照できるのが助けになる。なにより物語が面白い。
6/6
(日)
池上彰『高校生からわかる「資本論」』を
読み終わった〜(「〜」の部分に読み終わった感じを込めてみた)。「資本論」の引用をしながらの解説ですが、その「資本論」の原文のわかりにくさ……。そ
れだけ読んだら私にはきっとちんぷんかんぷんだと思う。高校のときの倫理の副読本を見たら、マルクスの思想について習ったとおぼしき線が引いてあった。上
部構造、下部構造とか。は〜。高校生ってすごいね。
6/5
(土)
一週間前から乾いた咳が出るので耳鼻科へ行った。
漢方+西洋の薬3種類。漢方は食間で、食事の2時間前が理想、30分前でも可、それでもだめなら食後でも、ということだが、現実としてウィークデーに食間
は難しい。
ただ、朝、4時くらいに目が覚めることが多いので、そのときには朝食前の2時間としてその漢方の薬を飲んでみたり。なんか不思議な感じ。
6/4
(金)
麻耶雄嵩『貴族探偵』を
読み終わる。「こうもり」が一番面白かった。読み終わって、むむ?
と読み返す。なるほどね〜。その部分は、最初に読んだときにかすかに違和感をもった箇所(貴
族探偵が煙草なんて吸うかしらん?
という疑問)だっだけど、あまり深くは考えなかった。しかし、もう少し全体的に毒があってもいいと思った。むしろ、麻耶雄嵩にはあからさまなくらいの毒が
欲しいです。
6/3
(木)
家に帰って来たら鳥が飛んでいた。バタバタ羽音がするので何だろうと思った。窓をひとつ開けっぱなしにしていたので、そこから入ってきたのだと思う。カー
テンは引いていたんだけどなあ。鳥はバタバタ飛んでいるし、どうやって外へ出したらいいのかわからなくて困った。夜になったら明るい方へ行くから出て行く
かしらん、とか、でもずっと出て行けなかったら夜じゅう鳥と一緒?
とか……。とりあえず開けられる窓は開け、カーテンも開けていたら、外の風景が見えたのかすーっと出て行った。ほっとした。
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2010.05/2010.07