国鉄形の車輌に乗りに行こう

JR西日本 国鉄形式見学 夏の旅 三日め

ゆったりと、ただ座って帰るつもりが・・・


2010年8月7〜9日

いや、もういろいろ堪能した旅です。
最終日は慌てずにゆったりとシートにふんぞり返って
ずっと座ってゆっくり帰るつもりでした。
まさか、大雨が降っているなどとは知らなかったんです。
やっぱりJR東海でケチが付きました。


8月9日 月曜日
6時頃起きた。普段よりずっと早い。外はいい天気です。
朝食付きで、フロント前のロビーで簡単なのを自由にいただけるのですが、きっと時間が集中してそれどころじゃないだろうと予想、おとなしく部屋で昨日買っておいたコンビニおにぎりを食べてみますが、これまた握りがあまくてボロボロと・・・。いけませんな。
なにをするでもなく、ただぼさーっとテレビ見たり、着替えたり、歯を磨いたりしてたら8時近くなりました。荷物をまとめて、いざチェックアウト。一階に下りると、めのまえの朝食コーナーは人でいっぱいです。しかも、よく見るサラリーマンの姿ではなく、子連れの母親が目立つ夏休みのファミレス状態。空気を読まないくそば・・・おば様達ですから、こういう場所でものんびりしちゃいますからね。いつまでも席など空くわけがありません。待ってたらお昼ご飯の時間になっちゃいますよ。
8:20、チェックアウト。6930円でした。まあ、大きな駅の近くだから普通の値段でしょうか。
和歌山駅まで5分ほどです。東口はちょっと静かです。高速バスとかはこちら側から発着する様子ですね。駅舎はこぢんまりしています。
すぐには電車に乗らないので、また入場券を買って改札を入ります。しばし、JRの電車観察です。
和歌山線の105系は相変わらず色とりどりです。昨日、くろしおで通過したときにも見えましたが、ホームの端っこにはみ出した状態で駐まっている電車がときどきいます。何なのかと思ったら、待避していて、同じホームに別の電車がやって来るのを避けているみたいです。
この日も昨日と同じように、緑の105系がはみ出して駐まってます。その8番線和歌山市行きホームには、昨日と違う和菓子箱電車が来ました。ただ、珍しく戸袋窓が埋められた103系タイプの更新車で、窓のないぶんカラフルさが際だってます。
7番線に来た4両編成は、先頭のクハ104が分散クーラーで変わってるな?と思ったら、事故復旧車の550番台ですね。踏切事故で壊れたクハ104の運転台部分を、モハ102あたりにくっつけた1形式1両の珍車でもあります。相方はAU75で冷房改造されていたからでしょうか、分散クーラーを付けているので目立ちます。併結の編成はAU75冷改のクハ105の編成でした。
さっきはみ出していた、昨日も見た緑のダブルパンタ編成も7番線に来て、ちゃんと姿を撮れました。クハ104は、見ればみるほど常磐線ですねえ。
205系や113系は昨日とあんまり変化なしですが、物珍しいので写真は撮りまくり。どうにも日の向きがあわなくて、なかなか写真撮るの難しいですぞ、和歌山駅はw。
381系のスーパーくろしおが来るので、1枚くらい撮っておこうと1番線に行って待っていたのですが、
9両編成に増結されてしまっているからか、ホームめいっぱいに駐まっちゃって顔が拝めません。どうせならヘッドマークのある方をと思って行ったのにな。増結部の先頭と中間の連結面も、あんまり面白くない向きで撮っちゃったし、パノラマクロもへんてこりんな写真だし・・・。
反対方向にくろしおが来るというので見に行けば、なぜかヘッドマークがずれてます・・・。381系はこんな写真ばっかりになっちゃいました。ちょっと心残りです。
紀州路快速の電車ももちろんやってくるわけですが、この223系もいろんな種類があるのはわかっていますが、どうにも興味のわかない電車です。和歌山で見るのは0番台と2500番台らしいです。ちょっと見てるだけだと、ヘッドライトが違うだけですが、ドアの戸袋窓があったりなかったり、同じ編成のうちでもそれが混ざっていたりしていたりもしています。でも、どうにもキャラが弱くて印象に残りにくいですねえ。
色合いのせいか、117系はやってくると非常に目立ちます。いきなり和歌山線にも117系がやってきたと思ったら「ワンマン」表示が下がっててちょっとびっくり。和歌山に着いて、回送で走り去ってしまいましたが、このラッシュの時間帯に2扉車なんてちょっと不思議です。きのくに線の折り返し電車は、一番前の扉より運転室側の一角席が荷物室になってました。国鉄ちっくな風情でいいですね。
和歌山駅は2・3番線と4・5番線に駅番売り場+立ち食いそば屋さんがあります。それぞれお店が違うようで、お弁当もそばも違います。あとで、戻ってきたらお世話になろうと思います。
そろそろ、貴志駅に向かうとしましょうか。中央改札側にいちど出て、和歌山電鉄の切符を買ってまた入る。改札前にダイハツ・エッセが置いてあります。ここにはいつもダイハツの新車が展示してあるのだそうです。そういえば、新大阪駅にもなんだか車があったな〜。広島駅もプレマシーがあった気がします。関係ないですが、プレマシーのあのドアプレスは板金屋さん泣かせですね。
ラッシュの時間もひと段落して人の少ないホームに、「ようこそ和歌山へ。」の看板があるのをまじまじと眺める。和歌山県って、たくさん観光するところがあるんですよね。ちょうど、パンダの赤ちゃんも生まれた頃でしたが、ちょっと元気があって和歌山もいいなあと感じられる看板です。紀州鉄道のイラストが、キハ600の絵なのがまたいいですね。
昨日、いちご電車とおもちゃ電車には乗ったので、今日はたま電車に乗れればいいと思って狙ってはおきました。9:45発のたま電車で貴志まで行きましょう。
平日の下り電車のはずですが、お客さんはかなりいます。さすが夏休み。もちろん座れずにドアの脇に立ってぼけーっと乗りますが、立っているとけっこう揺れることに気がつきます。つり革がぶらんぶらんしてますよ。
車内デザインは、昨日の電車より落ち着いてみていられる感じです。たま駅長風味な色調のフローリングから壁紙、シートモケット、各注意書きに至るまでトータルデザインです。つり革までもです。
ドアの横に本立てがあって、主に猫の絵本がおいてあって女の子が取りに来ては座って読んで、見終わるとまた本を取り替えにやってきます。のどかだ。
10:18、貴志駅到着。途中からもけっこうなお客さんが乗ってきていたので、ホームは人でごった返しちゃってます。新築された駅舎の駅長室前は列が出来ていてややうんざり。改札を出てすぐが駅長のいる窓、左手が茶店です。駅を出て右手が売店になっていますが、ここも大混雑です。
次の電車が来たら、それに乗って戻ろうと思うのでそれまでぼんやりします。
たま電車とか適当なことを言っていますが、形式があって2270系と言うはずです。南海電鉄のときにワンマン運転用に改造された貴志川線専用の電車のうち、3本が内装をいじって○○電車で人気者になってます。趣味的に見ても、実は結構面白い電車なのですが、この特装車のインパクトに隠れてしまっていますね。
10時半前、たま電車が折り返して出発していくのを見送って、さあて駅長に会いに行きましょうか。
まだ並んでますよ。
この程度なら並びましょうか。で、駅長さんはお休み中でした。しかも、すみっこで丸まっててよく見えませんが、かわいいからいいでしょう。
でも、どうやらほとんどこの状態らしく、なにかしら考えていると公式サイトに出てましたね。
ひとだらけでうんざりなのですが、駅以外にあたりはなにもなく、しかたなくグッズを売っているお店に行ってみる。小山商店といい、駅長はここのご夫婦が飼っているのだそうです。基本、無人駅ですが、貴志駅の駅業務もこの商店さんで代行しているのかな?。でも、これだけ人だらけだと、グッズ販売だけで手一杯になっちゃいそうですね。
とか言いつつ、たま駅舎クリアファイルとマグネットクリップを買ってみた。
次の電車が到着、さっきと同じ光景がまたホームで始まりました。入れ替わりで逃げるようにこの電車に乗ります。さっきより人が多いように見えますね。
きれいに改装された車内からはあんまり感じませんが、運転室内を見ると懐かしい感じ満載ですよ。昭和45年製造の東急車輌のプレートのマークも、見たことのないデザインです。1995年の何回車両のは貴志川線仕様に改造、2007年がきっとおもちゃ電車になったときのプレートなんでしょう。
10:56貴志駅発車。お客さんはまあまあ乗っていて、座る気にはなりません。
実は特にあてもなく乗りました。どうしようか考えていません。一番前のドアに寄りかかって、ぼけーっと外を見ながら電車に揺られてみる。
運転手さんのシャツに、いちご電車のタグが付いているのを見つけてちょっと笑う。
途中、二ヶ所で列車の行き違いがあって、車庫のあった駅があったのを思いだし、そこで降りてみることにした。11:08伊太祈曽駅で降りる。対向の電車は、「普通の電車」でした。あれが戻ってきたら乗って和歌山に行きましょう。
わたし以外にも数名降りました。どう見ても移動ではなく観光の人です。どうしてかと思ったら、ここでしか売っていないグッズとかもあるようですね。そんなことは全く知らないで降りてました。ちなみに、わかやま電鐵の本社もここにあるそうです。
駅は島式ホーム一本で、階段で地面に降りて長い踏切で駅舎にわたるようになっていて、すぐ隣が車庫です。今日はお休みのいちご電車もいますよ。

駅舎は質素と言うよりも、もはや粗末と言う方がしっくりきそうな外観で、駅前はいきなり住宅地でなにもありません。駅の窓口は切符や定期券はもちろん、グッズもいっぱい売っています。駅の外に、たま自転車レンタサイクルが置いてありました。うーむ、ここから自転車でお出かけするところとかあるんだろうか?と疑問に思っていたら、女性が借りていきましたよ@@;。いいですね。
なんとなく、窓口で和歌山までの切符と一緒にはっさくジャムを買ってみた。はっさくっておいしいですよね。和歌山県産のだそうです。みかんだけじゃないんですね。
車庫からいちご電車が出てきて、ホーム横の引き上げ線で引き返して工場に入っていきました。この出入りはいちいちこの引き上げ線に行って戻らなくてはならないようなのですが、そのたびに駅とホームとの踏切を閉めて、ダルマ転轍機でポイントを切り替えしているみたいです。そのたびに駅から駅員さんが来てポイント切り替えをしています。ローカルですね〜。

車庫に「たまバン」なるワンボックスがいました。笑ったw。社用車なのかな?
電車の時間なのでホームへ。まず下りのたま電車がやってきて、さっきすれ違った普通の電車がやって来て交換です。この伊太祈曽駅は駅員さんがいるので、乗るとき整理券取って降りるとき精算ではなく、先に切符を買います。
11:40発の電車で和歌山へ。
こんどはがらんがらんの車内の普通のシートに座って乗る。シートがグレーで、釣り広告もほとんど無いのでかなり地味です。外側の塗装も南海電車のままですね。いずれ全部の電車を塗り替えるそうですよ。
12時前和歌山駅到着。運賃箱がおもちゃ電車で見たのとずいぶん違います。
普通のだと、その特徴がよく見えてきます。貫通路を埋めた前面、クラシカルな足掛けステップ、移設した前よりのドア、京王5000系みたいなクーラー等々。西武101系あたりと同年代の電車です。ドア横の青と橙のラインが変に途切れているのはNANKAIのロゴがあった跡でしょうね。
降りて改札で切符を回収と同時に、またJR改札用の切符みたいな整理券をくれます。もらいわすれるところでしたw。
和歌山駅中央改札口を出て、みどりの窓口へ行って切符を買います。せっかくなので、オーシャンアローに乗ることにして、それもグリーン車で行ってみようと思います。新宮でワイドビュー南紀で名古屋に出て、あとは新幹線です。名古屋で多少の時間がある予定です。新宮ではあまり時間はない様子です。
全部口で説明するのも面倒なので、申込用紙に記載して窓口へ。出す寸前に下車駅を大宮の次の駅の土呂に変更します。ええ、切符を持ち帰るつもりですが、これで料金が上がったら笑いますね。
窓口の女性はさすがに戸惑ってます。まずこんなルートで乗る人などそうはいませんね。しかも「土呂」が読める人はあまりいないんじゃ?。「とろ」です。日進か宮原の方がよかったかな?。ええ、読み方を説明しましたよ。
で、いきなりグリーン車の席が取れないとか言い出しました。びっくりして、列車を変えれば、つまり前のスーパーくろしおなら取れるのか?と聞いていたら「やっぱり取れました」だってw。あー、びっくりした。特急南紀も指定を取り、新幹線は時間がわからないので自由席にしました。和歌山から土呂まで「紀勢・津・河原田・関西・名古屋・新幹線・品川・東北」経由で11310円ですってよ。6日間も有効なんですか。旨く使うと、一週間近く楽しめるのですね。
新宮までは特急オーシャンアロー13号で特急料金1880円、グリーンが4000円です。特急南紀の特急券が新幹線乗り継ぎ扱いで1820円、新幹線が3980円で、〆て22990円です。
恐ろしい旅ですねえw。オーシャンアローの発車は2時です。それまで、また電車見てハアハアしていましょう。また駅を出るかもしれないので、入場券で。和歌山駅で何回入場券買ったかな?w
切符を買ったオーシャンアローの前の新宮行きになるスーパーくろしお9号が来ました。乗ろうと思えば乗れましたが、どうせなら昨日とは違う電車に乗りたいじゃありませんか。外から見ているかぎり、空席もいっぱいあるようです。
お昼はどうしようかと。駅弁を買って車内で食べようかと思い、きのうから気になっていたお弁当を買いに行ってみます。
和歌山駅にはお弁当の売り場が、中央改札口脇と、ホームに二軒ありますが、阪和線の2・3番線ホームだけは会社が違うらしく、そこにある「えびずし」っていうのがとても気になります。エビのにぎり寿司が6コだけで1030円もします。そうとう期待していいのかと、買いに行ってみたら売り切れてました。あとで調べたら8:30頃にはもう店頭にあったようです。3個入りのならあるよ、とおばちゃんに言われて、素直にそっちにした。今画像を見ると830円などと書いてありますが、500円くらいだったような気がします。
「ごめんねぇ」と、関西訛りのない旅人を気遣うおばちゃん、いいですねw。和歌山はオンラインゲームで知り合った人もいるのですが、みんないい人だな〜。
お弁当売り場よりも、実は立ち食いそばのスペースの方が大きいところで、そこでなにか食べていくことにします。暑かったので、冷やし中華そば(だったかな?)にした。500円弱でした。冷やし中華ではなく、そばは玉子の麺でしたがあとはお蕎麦っぽいのがでてきた。なにげに美味しかったよ。
ちなみに、帰って調べたらこのお弁当屋さんは阪和第一食堂という調製元で、4・5番線と改札のところのは和歌山水了軒というところです。水了軒さんは駅前にビルもあったのは見えたのですが、お弁当らしいお弁当が見あたりませんでした。めはり寿司、柿の葉寿司は美味しそうですが、新宮で買えばいいやなんて思っていましたから。
どう考えてもこの小さなお弁当じゃ足らないので、駅ビルの地下でも何か無いかと行ってみた。昨日とは違ってこんどは近鉄のデパ地下へ。平日の真っ昼間とは言え、昼時だからでしょうかお客さんいっぱいいます。適当に「うなたこちらし」なるちらし寿司を買う。504円。
で、こんどはもう外には出ないと思って、土呂までの切符で和歌山駅入場。オーシャンアロー来るまで、103系見てハアハアしていましょう。
103系マニアックスタイムが始まります。どうでもいいと思う方は飛ばしてくださいなw。(▼飛ぶ▼
駅をぶらぶらしていたら、レンタサイクルなどを見つけました。そういえば、昨日お城方面から帰ってきて駅前の地下に入ったら、観光案内所にそんな表示があったかも。これ使ってお城まで行けばよかったですね。500円らしいですよ?
とにかく、大宮あたりでは見なくなって久しい103系の初期型がバンバン来るだけでもうハアハアなのです。和歌山線の105系は、昨日と違ってパンタが1基のクモハの緑色。クモハは105系の顔ですが、クハはまた千代田線顔です。阪和線も低運転台のしか来ません。クハ103−51とか52なんていう若いナンバーのが普通に走ってます。戸袋窓が埋まっただけであとはあまりいじってなく、クハはさすがに冷房改造されてますが、モハは新製冷房車で黒Hゴムの黒サッシ以外は普通な感じです。クハの前面窓押さえ金具はバリエーション豊富ですね。
クハ103−51 モハ102−653
クハ103−610
次に来たのはクハが片方500番台の編成。ジャンパ栓受けが無いからすぐわかるのですが、逆に言えば撤去もしていないという事ですね。そんなくだらないことでハアハアできますw。反対のクハも63と若番。中間車はモハ102が2000番台まで飛んだ、ATC車と呼ばれるグループと同世代の車両です。クハはさっきのと同じ仕様ですが、モハはサッシはそのままですけどグロベンがひとつ残らず撤去されちゃっています。
その次も103系で、昨日見たのと同じだと思いますが黄緑/オレンジの混色6両編成。クハが166と97、モハが黄緑は新製冷房車初期グループ、オレンジのが高運転台車グループでN40工事施工車。

局部を見ても、ココロ和みますねえ103系は。
高運転台のは一度も阪和線で見ませんでしたが、走ってないのかな?。
振り返ると105系が頻繁にやってきます。これも元103系ですからねぇ。見逃せません。最後に見たのは、いちばんプレーンだと勝手に思いこんでいるクハ104+クモハ105−500・AU75冷房改造車でした。
113系も普通に走ってますが、ついに置き換えの車両計画が発表されてしまいましたね。あとどのくらい見られるのでしょうか。このセミクロスシート、よくできてるんだけどなあ。
電車見てるとあっという間に時間が過ぎます。2時、4番線ホームのいちばん新宮側で特急オーシャンアロー13号を待ちます。
屋根から電光表示の特急乗り口案内が下がり、足下にもくっきりペイントしてありますね。売店で缶ビールとお茶も買って、さっきの混色編成103系と入れ替わるように283系がやって来ましたよ。
そういえば、この旅でもまだ一回も見ていない283系です。京都駅では何度か見てますが、乗るなんてもちろん初めてです。
席は1号車5番のD。夏休みの増結で9両編成で、反対の先頭車もグリーン車になっているようですが、1号車も空席の方が多いながらも10名以上は乗っていましたね。
大きな窓の車内をズカズカ進んで5番のDを探す。デッキから入ると1+2列のシートが並び、途中で2+1列になります。前から5番目の右側1列席が5のDでした。いやあ、久しぶりにゆっくり座る気がする。
14:03、和歌山駅を発車です。もう、ここからはこの旅の帰路と言ってもいいでしょう。和歌山、楽しかったな〜。また来なくちゃな〜〜。
御坊までは昨日乗っているのであまり車窓を重要視しないままお弁当を食べようと広げていたら、車掌さんが来て検札です。
ここですばらしい事が起きます。
切符を見て車掌さんが、
「よかったら、一番前の席空いていますからどうぞ。遠いところから乗りに来ていただいてますんで。」
と、ニコリ。・・・・・まぢかああああ!
え?と言う顔をしていたら、「もう誰も乗ってきませんからいいですよ」って。
JR西日本サイコーだあぁぁぁぁ!!
お茶だけ飲んで一息ついて、広げたお弁当をまた仕舞って空いているという運転席直後の席へ。1列の右側は小学生がデジカメ持って座っています@@;。二列席の左側にどかっと座ってみました。
さすがに前の展望は最高です。スーパービュー踊り子とはまた違う、低い視点がいいですね。ミニバンのトラックみたいな視点より、ぺったんこなクーペが好きな私にはこの方が楽しくていいや。
喜んで座ってるうちに、14:39御坊着。ここからがオーシャンアロー本番ですよぅ!
それまででもじゅうぶん車体を傾けて走っているのがわかっていたんですが、その度合いが増してきましたよ。右手の海も近づいてきて景色もいいのですが、だんだん雲が厚くなってきてしまいます。
15:06、紀伊田辺に到着。運転手さんが交代してました。
きのくに線の普通列車はここで運転系統が分かれているようです。和歌山〜御坊〜紀伊田辺と紀伊田辺〜新宮なのかな?。105系や113系がわらわらいました。対向のくろしおを待って発車です。
15:16、つづいて白浜着。ここでとなりの小学生は降りました。すぐ後ろにお祖母ちゃんが一緒にいたようです。地図を見ながら一生懸命外を見て、降りても列車と一緒に写真撮るなんて話してた。
隣の目も気にならないので、いい加減お弁当食べましょう。
お安くて華やかだけれど、消費期限の早いのが欠点なデパ地下弁当を先にやっつけます。まあ、美味しかったです。続いて、本命のエビのお寿司行きましょう。表書きは「春咲 お寿司」とだけ書いてあるお弁当です。なかはエビのお寿司とおかかのかかったおむすびが3つずつ。レモンの輪切りは入っていません。でも、ふつうに美味しかったです。でも、こんどはえびずし食べてみたいな〜。
15:38周参見、16:09串本と停車。1号車も、振り返るとほとんどお客さんがいません。車窓に橋杭岩が見えてきて、プレリュードで来たなあと思いだす。紀伊半島のちょうど先っぽになりますよね。
それにしても、すれ違う列車がくろしおばかりで普通列車よりも明らかに多いです。113系の平面ガエルを見に来たいのですが、これじゃくろしおで来るしかないのかな。夜行バスでも探すかねぃ。
ぱらぱらと降ってはいましたが、ついにときどき本降りの雨になります。それでもやむこともあったので、さほど気にしていなかったのですが、この頃半島の向こう側ではすごいことになっていた様子です。
そんなことは知らずに、眺めの良さを堪能して喜んでいましたよ。線路に平行する国道も走ったっけな。楽しかったな。
16:37、紀伊勝浦に停車。もう、次は終点ですよ・・・。ここで、わたし以外誰も1号車にはいなくなりました。やりたい放題です。が、駅に着く前にお知らせがありました。特急南紀8号は、南紀5号が大雨で遅れて新宮で運転を打ち切るので、勝浦で乗り継ぎの人は新宮まで行ってくれと。そしてその南紀5号も1時間近く遅れているとのこと。1時間くらいなら、まあいいかと楽観していました。
紀伊勝浦から新宮までは、一眼持ち出して車内で撮りたい放題です。
遊んでいると時間はあっという間です。海の見える車窓を独り占めしてたら新宮駅が見えてきてしまいました。和歌山からあっという間でした。楽しかった。16:52、新宮駅に到着。そして、南紀は相当遅れている様子です。本来は17:27発車ですから、そこから1時間遅れると18時半くらいでしょうか?。
283系を改めてまじまじと眺めてもみますが、すごいデザインですよね。イルカみたいです。前述のとおり9両編成で、両方とも先頭はとんがったグリーン車でしたが、折り返しの作業をみていると後ろだったクロのほうは室内灯が点いていませんでした。誰も乗っていなかったのかな??。中間のクハは貫通式です。分割併合運転する特急のデザインって、どれも面白いですよね。それでも583系を越える秀逸なデザインって出てこないから不思議です。
南紀のホームは地下道を通った方なので、行って待ってみる。紀伊田辺行きの普通列車105系がいました。113系や117系と同じ配色です。駅の隣はだだっ広い測線ですが、なにも停まっていませんよ。
ホームに大きな洗面台があってローカル線ムードが漂います。長距離列車が行き交った時期があるんでしょうねえ。蒸気機関車の煙で汚れたりしてたのかな。
しかし、それ意外になにもなく寂しいので、駅をいったん出てみましょう。
オーシャンアローを降りたホームに戻り、改札口へ。「歓迎」の文字がこれまた懐かしい。お弁当屋さんは窓が閉まって静まりかえっています。閉まるの早いな。立ち食いのうどんもあるらしいですが、とにかく開いていないw。改札の外の待合室ともつながっているようですが、やっていないんじゃ仕方がないww。
改札口を出るときに南紀が遅れていることを説明されました。駅員さん達はその対応で相当慌ただしそうです。わたしは、もう名古屋に出て帰るしかないし、急いでもいないので大人しく待つだけですが、そうもいかない人や、新幹線の指定席をとっちゃったとか言う人たちへの説明や対応で忙しそうですね。
この時点で、南紀の到着時刻が18時頃ではないか?と言うことだけがわかっていたようです。新宮〜紀伊勝浦間の運転は打ち切って新宮に到着次第折り返すが、その後の時刻などは全く見えてこないと、説明してましたよ。
めはり寿司屋さんに行こうかとも考えましたが、時間が微妙すぎてやめておきました。改札前の吹き抜けに、古い列車の写真がパネルになってるのを眺めてました。寝台特急紀伊の最終日とか、その東京駅発車を見送りに行ったっけな。あのときまだDF50が走ってたんですね。キハ80のくろしおもありました。交通科学博物館で見ましたが、これも「はつかり」や「いなほ」で関東を走ってたんですよね。子供の頃に写真でしか見ることが出来なかった車両に今になって遠い地で会ったり、走っていた場所に来たりするのに不思議な感覚を覚えます。
キオスクでもめはり寿司の駅弁売っているのをみて、なんとなく買ってみる。混雑もしてきたので、ちょっと早いですが缶ビールも仕入れる。誰にも何にもお土産を買っていないので、那智黒を一袋買ってみた。山口、岡山、広島、和歌山、新宮らしいものはなにも買えませんでしたねw。
改札の外では座るところもないし、退屈なのでホームで待つことにします。やっぱり「まだ出発の目処が・・・」と説明する若い駅員さんに「気長に待ちますよ^^」と言って中へ。
3番線のきのくに線普通列車は、別の列車ですがおんなじタイプの105系です。ちょっとくらい違うタイプのを見せてくれてもいいのにねw。
案外沢山のお客さんがホームにいます。ほぼ全員南紀のお客さんらしく、紀伊勝浦から普通列車で来た人も少なくない様子です。
6時前に、乗ってきた283系は新大阪に向かって発車していきました。やっぱり後ろのグリーン車は車内が真っ暗ですね。
気分的に気楽なのと、比較的こまめに現状報告の案内があったおかげで、イライラすることもなく気がついたら、南紀5号がやって来ました。6時過ぎくらいでしたか。着いたら着いたで駅員さんはまた大変です。紀伊勝浦まで行くお客さんはタクシーで輸送だそうです。
列車は、直ちに折り返しのための作業に入り、終わり次第すぐに発車するとのこと。20:44に名古屋着のはずだったから、1時間ほど遅れると22時前、最終の新幹線になるかな?と、このときに覚悟をします。
とりあえず、キハ85系を眺めて待ちます。「ひだ」でも思いますが、貫通式の先頭車のデザインは何とかならなかったのでしょうか。ひっどいですよねw。それ以前に、ステンレスの車体なだけで特急らしい重厚感が皆無ですしね。ディーゼルカーには軽快っぽく見えていいかな?。非貫通の先頭車は、ちょっととんがっててかっこいいですよ。絵入りヘッドマークも今どきレアです。が、なぜか片方の先頭車はこのマークが全く見えませんでした。ヘッドマーク無かったら、特急だか急行だかわかんなくなっちゃうデザインですから、お掃除くらいして欲しいかもですね。
大したもので10分ほどで折り返しの整備が終了、乗車が始まります。わたしの席は3号車10番のD。車両真ん中付近の山側窓際です。3号車は8割方埋まった状態で、結構騒がしい。熊野古道に行くような人たちがほとんどでしょうから、暇な主婦とかが多そうですね。
18:20頃、50分ほど遅れて新宮駅を発車です。さすがに「はまかぜ」よりは軽快に走る列車ですが、所詮単線のディーゼルカー、あんまり急いでいるようには感じませんねえ。新宮からは、同じ紀勢本線ですがJR東海の管轄になります。新宮駅は西日本の業務扱いだそうで、あの一生懸命さは東海の駅員さんじゃあり得なさそうだなと思ってみる。東日本はもっとドライだねー。北海道は論外のような気がします。
雨はやんで、海側の遠くに雲の切れ間も見えますが山側は暗くどんよりしてて、窓の外が楽しくありませんねえ。それよりも、やかましい車内の喧噪が全く収まりません。くそばばあ共の耳に付く会話が響き渡ってます。勘弁してくださいw。
放送では45分の遅れで運行中と言っています。すこしは巻き返してくれるのかな。
まあ、ごはんにしましょう。めはり寿司開封です。熊野付近と言えば、やはりめはり寿司でしょう。食べるたびに味が違うんですが、いったいどれが本当なんでしょうね?。葉っぱがピリ辛のが好きです。買った駅弁仕様のは、普通に食べちゃって感想がありませんw。酔ってたし。途中でお腹いっぱいになっちゃったのは覚えてます。
車窓は実に退屈です。JR東海色のキハ40がちょっと物珍しかったかな。
しかし、おばはんたちのやかましいおしゃべりはいっこうに止まりません。別に出先で、しかも他の人もいっぱいいる列車の車内で話さなければならないような話題とも思えず、ただひたすら私には不愉快です。ついでに、前の列にいた通路を挟んだ4人組も、思いだしたくもないので書きませんが実に不愉快で、公共交通機関とはいえ相当に嫌な時間を過ごすハメになりました。
もう、寝るしかないじゃないですか。
夕暮れの風景を見ながら寝てから、ふと起きたら9時半で、横を近鉄の電車が走ってました。この時点ですでに1時間15分の遅れだと言っています。巻き返すどころか、遅れていますね。
して桑名に停車。伊勢鉄道はとうに通りすぎて、関西本線に来ていたんですね。紀勢本線は全線乗り倒したのかな?。
桑名の次は、名古屋です。さすがに車内は静かなのですが、それでもしゃべくるおばはんがいます。どういう人たちなんでしょうか。
名古屋には22:00頃の到着予定と案内があります。もう、東京方面に行くには上り東京行き最終の22:10発ののぞみに乗るしかありません。21:52発ののぞみの指定席券を持っている人は、最終のぞみの8号車車掌を尋ねてくれと、案内がありました。8号車と言えば、私が新山口まで乗ったのも8号車、グリーン車ですか@@;。最終近い列車ですから、空席なんて少ないでしょう、グリーン車に案内されるのかな。
私は、自由席ですから全く関係ありません。
淡々とお詫びがあり、22:00のんのちょっと前に名古屋駅に到着。東京方面に行く人達は駆け足で階段を下りていきます。乗ってきた南紀はチラッと振り返って見ただけですが、ホームの向かいには213系5000番代がいます。もちろん、一枚撮って階段を下りました。
さすがに名古屋ともなると、夜の10時でも電車は走っているんですね。でも、ホームに人影はありません。しーーん、としています。これなら、通勤も楽だよね。
新幹線乗り場も思ったより距離が無くて、さくっとホームに着きました。本当は、20:44に名古屋に着いて、1時間くらい遊んで帰ろうと思っていたのですが、叶いませんでしたね。のぞみの自由席は後ろの方3両くらいで、いちばん待っている人の少ない1号車で待ってみる。当然、立ち食いきしめん屋もやってなんていませんが、そこの麻婆麻婆きしめんなる看板に目がいきました。名古屋のお食事はどれも度肝を抜く物体で、ふつうに食べられるのはきしめんくらいで、ある意味安全地帯だったはずですが、麻婆ですか・・・。もう、名古屋で口に入れられるものは無いのかもしれませんww。
ちなみに、東京駅にはトンカツの入ったそば/うどんがあります。まだ食べたことはないので、一度チャレンジしてみたいとは思っています。麻婆も、まだやっていたら食べてみていたかもしれませんw。
N700系ののぞみ66号東京駅最終列車が到着、案の定どの車両も席はいっぱいに見えます。自由席ももちろん埋まってる。その気になれば座れますが、あの狭い座席に知らない人と隣り合うくらいなら、一時間半程度は立っていることにします。22:10、名古屋駅を発車。
名古屋といえど、10分も走れば外は真っ暗です。これでセントラルシティとか言うんですから笑わせてくれますが、新幹線で1時間走っても街のなかなどというのは、東京だけですね。首都高速の高架を走っていても、どこまでも続く住宅を見てると、東京ってすごいよなと思います。東京を出ても、神奈川・埼玉・千葉まで住宅が続いているなんて、尋常じゃないですよ。羽田に着陸する直前の夜景はすごいですしね。
外はつまらないので、向かいの壁を見てもコエンザイムQ10の広告でますます面白くありません。東海道新幹線は、完全にビジネスライクで何一つ面白くないですね。
名古屋を出ると新横浜まで停まりません。速いのはわかりますが、300キロの体験をしてしまうとなんてこと無く感じます。こののぞみのあとには静岡止まりのこだましかいないので、通過する駅はみんな照明が落ちてしまっています。新横浜も、下り線ホームに列車が留置してあって消灯の準備も万端です。
23:38、品川に停車。ここで降りて、乗り替えです。
行きも帰りも品川で乗り換えとはね。
品川乗り替えにしたのは、京浜東北線への乗り替え時間が短くて済むからです。24時前なら、まだ電車が何本もあることは、通勤で使っていたことのある駅なのでよく知っています。そして、乗り場に行くと、次の電車案内に発車時刻が出ていないので、時間が乱れているんだなともわかります。
そのわりに、電車を待つ人がかなり少ないので、普通に乗れそうです。23:47、大宮行きが来た。人が少ないとは言っても、座れはしませんよ?。比較的空いている車両を知っているので選んではみましたが、立つ場所を探さなければならないほどには混んでました。終電の2本前の電車ですが、終電は恐ろしい混雑ですからね。それよりはいいでしょう。
0:48、大宮駅に到着。長いはずなんですが、あっという間の旅でした。おもしろかった〜。
〜Result〜
乗った電車
大宮→品川(E233系1000番台)
品川→新山口(N700系のぞみ)
新山口→宇部新川(クモハ123)
宇部新川→小野田(クモハ123)
小野田→新山口(115系300番台)
新山口→広島(500系こだま)
広島→岡山(700系ひかりレールスター)
------

岡山→新大阪(700系ひかり)
新大阪→御坊(381系スーパーくろしお)
御坊〜紀伊御坊(キテツ1)
御坊→藤並(113系5000番台)
藤並→和歌山(113系5000番台)
和歌山〜交通センター前(いちご電車・おもちゃ電車)
------
和歌山→貴志(たま電車)
貴志→伊太祈曽(おもちゃ電車)
伊太祈曽→和歌山(普通の電車w)
和歌山→新宮(283系オーシャンアロー)
新宮→名古屋(キハ85系ワイドビュー南紀)
名古屋→東京(N700系のぞみ)
東京→大宮(E233系1000番台)
かかったお金
特記以外はJR
大宮〜新山口 乗車券 12600
のぞみ指定特急券 7850
グリーン券 7440
新山口〜長門本山 650
新山口駅入場券 140
小野田〜広島 乗車券 2940
新山口〜広島新幹線特急券 2410
広島駅入場券 140
広島〜岡山 乗車券 2940
広島〜岡山新幹線特急券 2410
ダイワロイネットホテル岡山駅前 8600
岡山〜御坊 乗車券 5250
岡山〜新大阪 新幹線特急券 2410
新大阪〜御坊 特急券(乗継) 680
御坊〜紀伊御坊(紀州鉄道)往復 300
御坊〜藤並 400
藤並駅〜金谷口(有田交通バス) 280
有田川町鉄道交流館入館料 200
キハ58003乗車券 100
藤並〜和歌山 570
和歌山〜交通センター前(わかやま電鐵)往復 440
和歌山駅入場券 120
東横インJR和歌山駅東口 6930
和歌山〜貴志(わかやま電鐵) 360
貴志〜伊太祈曽(わかやま電鐵) 280
伊太祈曽〜和歌山(わかやま電鐵) 280
和歌山駅入場券 120
和歌山〜土呂 乗車券 11310
和歌山〜新宮特急券 1880
和歌山〜新宮グリーン券 4000
新宮〜名古屋特急券(乗継) 1820
名古屋〜品川 新幹線特急券 3980
合計 89550円


1日目
2日目

関連リンク
JR東日本
JR西日本
JR東海
JRサイバーステーション
和歌山電鐵
紀州鉄道
有田川町鉄道交流館
和歌山水了軒
ナビタイム
ダイワロイネットホテルズ
東横イン

独り旅TOP

Back
Blog