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離島へのバイク旅


このサイト、タイトルからして離島へのバイクの旅行記が満載されているような印象を受けますでしょうが、
実際にはそうではありません。
独身時代はバイクの旅、そしてコドモが誕生してからは離島の旅、
双方の旅には時差があるのです。
実際にバイクで上陸した離島は、橋で上陸できた島を除きますと、
礼文島利尻島伊豆大島佐渡島対馬壱岐、これだけです。
八重山の島々なんかも走りたかったのですが、それは実現しておりません。
なにしろ、上陸するまでに日数がかかりますから。
ちょこっとシュミレーションしてみますと・・・
東京から那覇までが2泊3日の船旅で、出航は月に6便。
那覇から石垣島までは1泊2日の船旅で、コチラは週に3便。
石垣島からさらに先の島々に渡るフェリーも、週に2〜3便だったりするのです。
これらのフェリーの接続を考えますと、もう何日かかるんだか気が遠くなります。
そんな訳で、イチオウはサラリーマンでありますワタクシには夢のまた夢だったのです。

無いものねだりしていても仕方ないので、実際に上陸した離島のプチ旅行記でも。
いずれも年月が経過しておりますので、現状と異なっているケースも多々あると思われますのでご注意くださいませ。

礼文島(97年・夏)

この年の北海道は天候不順で雨ばかりで、特に南部は河川氾濫などの災害級の豪雨でした。
少しでもマシな天気を求めて北へ北へと移動するうちに、道北の兜沼キャンプ場に。
そこで出会った6人のライダーで、
「こんな天気じゃ仕方ない。でも、どうやら礼文は天気が良さそうだ」
などという話が盛り上がり、ゾロゾロとフェリーに乗ったのでした。
上陸して最初のオドロキは、ウワサどおりのガソリンの高さ。
しかし、給油すると『ゆっくり走ろう礼文島』などというレトロなステッカーを貰える事が判り、
思わずガソリンを入れちゃったりしました。
たまたま全員がオフ車だったので、列をなして礼文林道へ。
短い距離ながら、なんとも爽快感のある、海を見下ろす林道です。
ただし、レンタルバイクの50ccスクーターなんかがウジャウジャと走っておりますので、
コーナーなどでは要注意です。

利尻島(97年・夏)

礼文から稚内に戻るフェリーは、稚内直行便と利尻経由と2通りあり、どちらも満席でした。
利尻島までは空席アリとの事だったので、せっかくだから利尻にも寄ろうと3人で上陸です。
利尻で下船すると、降りたばかりの便に、なんと稚内行きに空席がアリとなっております。
おそらく「礼文→稚内」「礼文→利尻」「利尻→稚内」それぞれの乗船券の枚数が割り当て制になっていて、
融通の利いた運用がなされていないのでしょうか。
まあ、上陸したからには一周でもしてみることになりました。
雲ひとつ無い晴天で、走っても走っても利尻富士の雄姿が目に入ります。
今にも崩れてきそうな険しさで、なんだかキョーフさえ感じました。
チャンスがあったら登ってみたい山です。
この島でもキャンプする予定だったのですが、一周したらなんだかもう満足した気分になり、
その足で稚内に戻ったのでした。

伊豆大島(98年・冬)

大島を含む伊豆諸島に渡る船は、フェリーではありません。
250cc以下のバイクに限り、手荷物として乗せてもらえますが、高速船にはムリです。
事前予約は受け付けず、早めに港に出向いて手続きをしなければなりません。
「荷物は全て降ろすように」との指示があり、バイクはコンテナにブチ込まれます。
そしてクレーン宙吊りで船に積み込まれるのです。
大島へ上陸した目的は、なんと言っても砂漠走行です。
ラクダを並べたキャラバン隊が似合いそうな砂だらけの砂漠ではなく、三原山の火山灰が積もりに積もった、
とにかく広大な砂漠です。
それなりに起伏があり、スピードを落としてしまえばオシマイです。
足をついてもその場に止まっている事など不可能で、バイクと共にズルズルと滑り落ちるのみ。
とにかく、ここは気合で前進あるのみです。
ズリ落ちようとも大前転しようとも、ケガなどしませんから。
海沿いの公園は見事に整備され、ダイビング客を想定しているのでしょうか、トイレにはシャワーまでありました。
これはキャンプに最適で、ヘタなキャンプ場よりも快適でした。
夜になると伊豆半島の夜景が見事としか言いようが無く、海沿いを走るクルマのヘッドライトまで認識できる程でした。

佐渡島(98年・夏)

この島には何度もシゴトで通い、しかもその都度トラブったりしたものですから、
なんだか遊びに行く気がしない島でした。
そんなコトではイケんと一念発起し、柏崎の知人宅への訪問と絡めて上陸です。
佐渡へのアクセスは新潟港、寺泊港、直江津港、3つもの港からフェリーが出ていて、なかなか便利です。
便数の多い新潟からの航路であれば、バイクなら予約無しでも乗れるでしょう。
キャンプなら、姫崎のキャンプ場がおススメです。
地図で見ると4つある佐渡のトンガリ部分の右下の岬です。
灯台の近くだけに絶景なシーサイドビューのサイトで、目の前を走るジェットフォイールの眺めも壮観です。
夜になれば、長距離フェリーの灯りも旅情を誘い、海底油田の櫓のライトの遠望も幻想的です。
ココの難点は、かなりの早朝にオバチャンがキャンプ代を徴収に来ること。
「おはようございまぁす」
などと、テントの前でひたすら叫び続けるのです。

対馬島(99年・GW)

この島を目指したのは、タダナラぬ理由がありました。
何しろ、日本で一番高い建造物があるというのです。
どこかのキャンプ場で聞いた話なのですが、そんなバカなと思いました。
モノゴコロつく頃から、日本一高い山は富士山で、日本一高い建物は東京タワーであると教わっていたからです。
全く信じられませんでしたが、あながちウソでもなさそうなので、そうであればこの目で見なければなりません。
対馬へのフェリーは、九州郵船、壱岐・対馬フェリー、それぞれが1日2便ずつ運行してます。
ワタクシが上陸した当時は、九州郵船が一往復だったような気がします。
もう一社、トラックなどの業務用フェリーが運行されていて、ソレに乗ったライダーからの情報によりますと、
乗船客は殆どがドライバーである為、夜行便でもビールを売っていなかったとか。
さて、問題の建造物は、島の北部の海岸線にありました。
その名は「オメガ塔」、もしくは「オメガタワー」、高さは何と445m。
高さ333mである東京タワーよりも、はるかに高いのです。
東京タワーのようなごリッパな展望台がある訳ではなく、ただ単に丸い柱が空に向かって伸びているだけです。
さすがに完全に自立できず、塔を支えるワイヤーが四方八方に伸びていました。
そのワイヤーもハンパではなく、海を通り越して近隣の島々まで延びているのです。
周囲には比較対照となる建物が存在しないので、東京タワーよりも高いという実感はありませんでしたが、
その真骨頂は、タワーを去った後に思い知らされました。
行けども行けども、山々のテッペンの頭越しに、タワーの姿を見せつけられたのです。
このタワーの正体は自衛隊の無線施設で、ワタクシが見た時点では既に現役を引退しておりました。
ほどなく解体され、今はもう存在しません。

壱岐島(99年・GW)

対馬の帰りに寄りました。
実は対馬では一度も風呂にありつけず、温泉がある壱岐に期待しての上陸だったのです。
さっそく湯ノ本温泉郷という所を目指してみれば、ゴージャスな温泉施設と、うらぶれた共同浴場がありました。
ゴージャスなほうは値段もゴージャスで、迷う事無く共同浴場へ。
営業時間の終了ギリギリで、何とかお願いして入ってみたものの・・・
お湯は抜きかけで半分ぐらいしか無く、しかもヌルいのなんの。
コレには少々まいりました。
この島での圧巻は、お情けでありつけた生ウニ丼とクモスケぢいさん。
どちらも忘れ得ない思い出となりました。
内容が重複いたしますので、ソレはコチラをご覧下さい。
上陸!(1999GW・四国&九州)


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