愛美通信
発刊の辞
                   愛美幽主
何かがそれとなく始まる
人々の気が あつまる
からだも やって来る
地球の中心が 決まる

真は おおむね 観念の遊戯で
善は たいてい 社会の強制だから
われらは
愛を 取る
そして
美が ともなう
             (1975.2.1)
愛美本邸の日々
                                                   聖淳

 今日は2月3日。ふみの日?後20日たつと真名(まな)瑠璃さんと呼ばれるふみ子さんの誕生日です。昭和23年2月23日という生まれ日が2と3とダブル数字であったから、ふみ子と命名されたと聞く。
 愛美本邸の他のメンバーを紹介しましょう。彼女の夫である元三(玄元)さん、織子(王明)さんに天子(あまこ)赤ちゃん、そして来世展(こよて)坊やと4歳の香織君が、階下三の間に起居しておられます。「愛美霊主」は、二階0(ゼロ)の間でお休み中ですが、ふだん私たちは“主”と呼んでいます。愉美子(飛鳥)さんは主の妃となられました。私は義彦(聖淳)と申しますが、みなさんからウンちゃんと呼ばれています。
 本邸は、実はこれで一ぱいで、私たちの生活に参加したい方々は、近くにもう一軒借りてもらうことになっています。
 天子赤ちゃんが、織子ママのおっぱいに吸いついて静かになったので、時計を見ると朝の9時6分。昨夜は朝の3時過ぎまで、全員研修にいそしみ、テープに録音をとりました。
 睡眠は研修のとぎれとぎれに摂っています。睡眠も研修テーマの一つで、目がさめたらスッと起きるのが最上とされています。○○時までゆっくり寝るゾ!とかいろいろ決め込むと、自然な睡眠がゆがんで最低の目ざめにもなります。主と織子さんは達人の寝方をされていて、例えば夜中、主が起きられてスリッパの音が階下に聞こえ出すと、熟睡しているはずの織子ママがフッと目を開けて、「ウンちゃん、研修室のストーブをつけて!」とおっしゃる。あとで伺って見ると、よく寝ていたようである。つまり、眠りこける状態や死んだようにとか云う状態とは異質の睡眠をなさっています。本当は短時間の睡眠で良いところ、睡眠を欲望の道具にしてしまうと時間を過度にとったり、かえって疲れたりするのです。現実逃避の睡眠もあります。
 人生はいつ何が起こるかわからない。だから不安でしょうがないからああしたい、こうしたいと決め込む、そういう生き方は悪循環です。何が起こるかわからぬから、余計なことは想わず、悪あがき(人間的?不安)をしなければ、成るようになって結局善くなるそんな生き方をする人間に早く戻らないと損であります。ここで、私たちの生活指針を説明します。次を読んでください。

 “愛美本邸終日終夜
       無限連続講義”
一、一九七五年一月十八日午前一時開始。
二、その間、主の本霊は臥床せず。
三、食事は原則としてもっとも簡素にする。
四、耐えきれなくなった者は各自それぞれの室に
おいて断続的な睡眠をとるは可。ただし不時に起
こされることあるべし。
五、カセットテープは毎日補給すべし。
                            以上

 人生は実に不思議な力の中にあります。しかし世間のほとんどの人々が、心の中にたくさんの固定し、所有された自己、他己観を持って心と身を縛っていますから、不思議な力からくる愛と美の本当の生活を見失ってしまいました。それを見つけ出す最も早い方法は 、私たちと共に生きることです。真実の世界に生きるか、あるいは観念の世界のとめどもない妄執の中に生きて死ぬかの二つの道・生き方があなたの目前にあります。今の世の混乱を生んでいる元凶の、想いと物への執着からくるゴチャゴチャ人生は、もう止めましょう。すぐそこまで来ている21世紀にはそのような人間はいなくなります。そのような存在が許されなくなるからです。
 あなたにとっての真の救いは、あなたの諸々の感情、想いからあなたを解放することです。感情想念を静かに見ている“目”を見つけた時、あなたは解放と自由を知ります。その目は、台風の目のようでもあり、揺れ動く想いとは次元を異にした意識です。そこは無限の愛と豊かさがあふれでてくる唯一の源泉であります。そこから間違いのない本当
ー創刊号ー
1975.2.11.発行