愛する秘女お恵に!
                                       在鳥屋970305/1032
 やっとダラダラ眠りから起き上がり、日女ちゃんに8100円を送ることから今日の人生を始めようかなと思っていましたら、ドサッと手紙の群れが来ました。それを今処理しているので、外出はまた遅れそうです。
 まず、レイキという仕事をやっている上野正春君を、嵯峨野において内容審判してください。チビを嵯峨野に連れてゆくついでにでも、どんな人々がそこ(嵯峨天竜寺)に屯っているか、フラリと覗いていただけませんか。
 マサハル君は私の父が松居松翁先生から受けた霊気療法の源流に繋がっているようです。故は、松居松翁先生は東京の人で、霊気療法伝授も東京で受けたか、京都で受けたか、後世の私には知る由もないからです。マサハル君の祖父からかもと推測するのみです。
 彼は大津を本拠とし、私を招いているような気配もありますが、霊気をレイキと片仮名化し、ついでに国際ビジネス化した「成功者」であり、私とは道が異なると感じるのです。この点、私の半身であり秘女である貴女の判断を頂きたいのです。

 10:50AM。電話をしたが、あなたはもういなかった。やはり、この手紙は別の「気」で速達送りにします。
 マサハル君の写真を見てどんなですか。やさしい人でしょう。こういう春風人間だと、ヒトもカネもどんどん集まるのだね。ドウモトやリンは北風族なのかな、やっぱり。
 私の場合は、母敏子から120%愛され切った豊満から人生が始まりました。飽満だったのかもしれません。だからわざわざ、危機を孕んだレ−プ傷女・鶴子を初代正妻に選んだのかもわからない。母は因縁もあり、鶴子とその子・孫たちまでどうにかフォロウして愛で包みました。マサコから先は、あれよあれよで、どうしようもなかったみたいです。出世街道から乞食裏道に転落してゆく長子を、ただただハラハラと見ていた憐れな母でした。
 意識せずに長男に片恋をかけ、現実には次男・珠樹に老後を預けたグランマ敏子の物語は、優に一冊を生しますが、私がどこまで書き切れるか、また書くかは不明です。
 
 ここで書斎に座り込むと、またまた一日外出できなくなるので、今日の手紙はこれで切ります。
 第二電電の請求書は、村井英人と相談して片付けたい借金の山です。小山か大山かはよくわかりません。ご参考に。
                                         愛咬ひとつを添えて

                                                  十父

書簡集リスト