UNDAM ENTINEL RG −OutLaws Edition−

ガンダム用語解説(3)


■メカニック用語

□アクティブスラスターユニット (active thruster unit) 【メカニック】

 RX−78GP02Aの両肩に装備されているスラスターユニット。
 GP02Aは、核バズーカ基部をバックパックに備えるため、推進装置を置くことができないために考案された。このユニットは重装甲のGP02Aをホバーで移動させられる程の出力があり、想像以上の高機動を実現している。

→関連用語 : ガンダム開発計画 / バーニアロケット

□アドラステア級戦艦 (Adrastea class battleship) 【メカニック】

 ザンスカール帝国モトラッド艦隊の旗艦。ベスパの士官ドゥカー・イクが、ザンスカール帝国の推進する地球浄化作戦のために開発を提案し、建造されたバイク型の大型戦艦。その巨大な車輪によって、地球上の人々や施設を蹂躙する。大気圏再突入能力も有する。

→関連用語 : ベスパ

□アビオニクス (avionics) 【メカニック】

 aviation(航空)とelectronics(電子機器)を組み合わせた造語で、航空機に搭載する電子機器のこと。転じて、宇宙空間用機動兵器であるMSに搭載される電子機器もこう呼ぶ。

→関連用語 : 機動兵器 / 火器管制装置

□アフターバーナー (after burner) 【メカニック】

 エンジンの燃焼増幅装置。より高い速度を必要とする離陸時、加速時に使用する。推進剤を多く消費するため長時間は使用できないが、一時的に通常時の数倍のパワーを発揮できる。

→関連用語 : 熱核ロケット/熱核ジェット

□アポジモーター (apogee motor) 【メカニック】

 本来は、人工衛星を高度3万6千kmの静止衛星軌道上に投入するために使用する固体ロケットのことを指し、アポジキックモーターとも呼ぶ。
 モーターとは、一般に固体燃料を使用するロケットを指し、アポジ(遠地点:楕円軌道のもっとも地球から離れた点)で点火することからこう呼ばれる。慣用的にMSの機体制御用ロケットもこう呼ばれることになったが、本来の意味からすると間違いであり、バーニアと呼ぶ方が正しい。

→関連用語 : バーニアロケット

□ウィングバインダー (wing binder) 【メカニック】

 MSN−00100で採用された機体制御システムの一端を成すバインダーで、翼状の独特の形状をしているためにこう呼ばれる。背中に二枚縦方向に背負っており、扁平な細長い形状で、中央付近でくの字に折れるように動く。ちょうど、VG翼に近い動作をする。
 AMX−107のバインダーもこれに似ており、同様の機能を果たすものと思われる。

→関連用語 : バインダー / AMBAC

□ウェイブライダー (wave rider) 【メカニック】

 衝撃波を利用して揚力を得る航空機の総称。一般的に揚力を得るには、翼の上下面で気流の早さが異なる性質を利用するが、ウェイブライダーは極超音速で飛行するときに衝撃波が下面に集中する性質を利用して飛行する。この飛行方法を衝撃波の波乗りに見立ててこう呼ぶ。この飛行方式を採用したMSZ−006系のTMSの飛行形態を指すことが多い。

→関連用語 : TMS / VMsAWrs

□エアロック (airlock) 【メカニック】

 宇宙艦の開口部に設けられた気圧調整装置。
 同時に開かないようにした二枚の気密扉と、その扉で隔てられた小部屋(圧力調整室)からなる。人や物が出入りする際に、二枚目の扉を開く前に小部屋を密閉し、緩やかに気圧を調整する。
 気圧変化に十分な時間をかけることで、急減圧による霧や凝縮、温度変化、人体や機材の破損を防ぐことができる。また、内部の空気が外に漏れるのを最小限に抑え、気圧の変化や外気の混入を防ぐ。

□FSWS計画 (Full armor System and Weapon System Project) 【メカニック】

 地球連邦軍によって計画された一年戦争末期に多大な戦果を挙げたRX−78の総合戦力向上プラン。単体のMSの戦力を戦艦級に引き上げることを目的としており、簡易装着型の増加装甲や兵装を追加するフルアーマープランと、全身の装甲を強化した再設計機であるヘビーガンダムが企画された。いずれも戦中に実機が完成し、実戦参加したかについては、資料が乏しくはっきりしていない。フルアーマープランについては、戦後も同様のアイディアが継承され、後継のガンダムタイプMSにてたびたび計画されている。

→関連用語 : ガンダムタイプ / チョバムアーマー

□MA (Mobile Armour) 【メカニック】

 モビルアーマー(Mobile All Range Maneuverabillity Offence Utility Reinforcement:全領域汎用支援火器)の略語。人型に限定しない、特定の目的に特化した局地戦用大型機動兵器の総称。

→関連用語 : 機動兵器

□MS (Mobile Suit) 【メカニック】

 モビルスーツ(Mobile Space Utility Instrument Tactical:戦術汎用宇宙機器)の略語。ジオニック社によって開発された人型の戦術機動兵器。一年戦争直前にジオン公国軍によって実用化され、実戦投入された。宇宙空間において高い運動性と機動性を示し、地球連邦軍の保有する在来型兵器を圧倒し、これを駆逐した。以後、宇宙だけでなく地球上など様々な戦場における主力兵器として確立した。
 もっとも有名なMSは「ガンダム」であろう。一年戦争中期に地球連邦軍が開発した高性能MS、RX−78−2はパイロットにも恵まれ、多大な戦果を挙げることによって半ば神話化される存在となった。以後、その時代を代表する高性能MSの代名詞として80年近くも語り継がれることになる。

→関連用語 : 機動兵器 / ジオニック社 / ガンダムタイプ

□エレカ (electric car) 【メカニック】

 電気自動車の略語。密閉空間であるコロニーや月面都市では、排気ガスを放出する内燃機関は使用できないため、電動自動車が一般化している。内燃機関を持たないということは、燃焼に必要な酸素も不要ということであり、宇宙空間(月面や小惑星表面など)でも使用されている。

→関連用語 : スペースコロニー

□エンジェルハイロゥ (Angel Halo) 【メカニック】

 ザンスカール帝国のベスパが、最終兵器として開発した巨大サイコミュ要塞。
 収容している数万からなるサイキッカーたちの思念を、キールーム内の「ある特殊な能力」を持つ人間が統合、制御して放出する。

→関連用語 : ベスパ / サイキッカー / リングサイコミュ

□オーバーハングカノン (overhang cannon) 【メカニック】

 Vガンダムのサポートディバイス。名の由来は、頭上に覆いかぶさるように大きく突き出た岩壁で、ビームカノン部が背部から突き出るように装備されるため、そう名付けられた。コアファイター形態の時は、ブースターとして機能する。

□オーバーロード (over lord) 【メカニック】

 ある機器の限界まで、あるいはそれ以上にエネルギーを注ぎ込み、通常以上の能力を発揮させること。機体の能力を限界まで引き上げることや、GP02Aのように必要以上のエネルギーをビームサーベルに送り込み、威力を上げることを指す。どちらの場合も伝達系、動力系に異常過負荷がかかるため長時間の使用はできない。

□火器管制装置 (FCS=Fire Control System) 【メカニック】

 機動兵器に搭載された機関砲やメガ粒子砲、ミサイルなどの火器と、レーダーやモノアイなどの複合センサーを関連付けて、総合的に制御する装置のこと。
 複数の目標を同時に捕捉・追尾・対処する能力をもつ。

→関連用語 : バルカン / メガ粒子砲 / ミサイル / モノアイ / アビオニクス

□カタパルト (MS launch catapult) 【メカニック】

 宇宙母艦の甲板上で艦載MSを強制的に加速させて射出する装置。射出機構にはリニアモーターを使用する。
 発進後、加速に使用する推進剤を節約するために使用される。

→関連用語 : プロペラント

□カタログスペック (catalog spec) 【メカニック】

 機動兵器の公称性能。
 通常、ここで表された数値は実戦では出ないことが多い。
 前線では兵站や支援体制が満足に整っていることが少なく、カタログスペックと実戦で示される能力との格差が激しくなる傾向にある。

→関連用語 : バトルプルーフ

□ガルダ級大型輸送機 (Garuda class giant carrier) 【メカニック】

 全長317m、全幅524mという大きさを誇る超巨大輸送機。内部の大半がペイロードで占められており、最大積載量は9,800トン。大気圏内を飛行する航空機としては、史上最大級の巨大さを誇る。
 両翼に計20基の熱核ジェットエンジンを搭載しており、ほぼ無限の航続距離を有する。当初、地球上層部を周回飛行する成層圏プラットフォームとしての役割を見込まれ、地球全土を六分割し、各地域に1機ずつ配備することによって、地球全域の防空を担うという計画であった。飛行中に空中回収したシャトルを整備し、ブースターを取りつけて、そのまま再打ち上げすることも可能である。
 あまりに巨大なため、離着陸できる大規模な飛行場は少なく、補給の際は主に海上に着水する。

□ガンダム開発計画 (GUNDAM development project) 【メカニック】

 一年戦争時にMS単体としては驚異的な戦果をあげた「ガンダム」を再設計し、更なる高性能MSを開発することを目的とした計画。地球連邦軍ジョン・コーウェン中将の主導のもと、アナハイム・エレクトロニクス社が中心となり進められた。
 この計画でロールアウトしたガンダムはGPシリーズと呼ばれ、全部で3体建造された。それぞれに特徴を持った完成度の高い高性能MSであったが、デラーズ紛争との関連もあり、U.C.0083年末に計画そのものの存在が抹消され、GPシリーズの機体も記録上は存在しなかったことにされている。
 また、確認されている3機の他に、4号機があったとも言われているが定かではない。

→関連用語 : ガンダムタイプ / アナハイム・エレクトロニクス社

□ガンダムタイプ (GUNDAM type) 【メカニック】

 地球連邦軍のMS開発・運用計画「V作戦」において製作されたRX−78系MSのこと。一年戦争後期に実戦投入されたRX−78−2は、優秀なパイロットに恵まれ、多大な戦果を挙げた。このことから戦後に神格化され、高性能を付与した後継機が続々と開発されていった。
 全領域汎用連続増強機動兵器(General purpose Utility Non−Discontinuity Augmentation Maneuvering weapon system)の略語とされる。

→関連用語 : V作戦 / ガンダム開発計画 / Zプロジェクト / シルエット・フォーミュラ計画

□機動兵器 (mobile weapon) 【メカニック】

 状況に応じて敏捷に動くことが可能な兵器のこと。MS誕生以後、事実上MSとMAの総称として使用される。

→関連用語 : MS / MA

□強制開放 (compulsory open) 【メカニック】

 MSの機体外部からの操作により、各部メンテナンスハッチを開けること。パイロットがコクピットから自力で出られなくなった場合にも行われる。

□クラッカー (cracker) 【メカニック】

 MS用多弾頭式手榴弾。六方向に弾頭が付いており、中空で炸裂させることによって広範囲に榴散弾を散布する。陸戦における対MS戦用にジオン公国軍が開発した武器で、低コストながら高い効果を発揮した。

→関連用語 : グレネード

□クラブ (club) 【メカニック】

 ジオン公国軍ではシュツルムファウストと呼ばれていたMS用使い捨てロケット弾ランチャーの地球連邦軍での呼称。一年戦争後、連邦軍でも少量生産されたものを、ジオン式の呼称を嫌う兵士たちにこう呼ばれた。

→関連用語 : シュツルムファウスト

□グレネード (grenade) 【メカニック】

 手榴弾のこと。基本的には、投げ付けるか火薬で撃ち出されて、惰性で飛んでいくものがほとんどだが、若干の推進剤を仕込んでいるものもある。
 小型ミサイルより精度的には劣るが安価であるため、接近戦時のサポートとして装備されていることが多い。

→関連用語 : クラッカー / ミサイル

□コアブロックシステム (core block system) 【メカニック】

 パイロット及び戦闘データの生還率を高めるために考案されたコクピットシステム。
 コクピットをブロック化し、万一の時には脱出ポッドとして機能するようになっている。メインコンピューターもそのコクピットブロックに搭載されている。また、変形して小型戦闘機としても運用可能で、航空機としての能力も高い。
 RX−78で初採用され、RX−78GP01では問題となっていた腹部装甲の構造的貧弱さを解消するために、垂直収納方式から水平収納方式に改めている。
 以後も数機種の試作機で導入されたが、高コストは否めなく実用化には至っていない。

→関連用語 : V作戦

□コムサイ (comusai) 【メカニック】

 ジオン公国軍の運用するムサイ級軽巡洋艦の艦首に装備されている大気圏再突入用小型シャトル。
 機体後部にブースターを装備することにより、大気圏離脱も可能である。

□コロニーレーザー (Colony laser) 【メカニック】

 ティターンズが密閉型コロニー「グリプスII」を改修して建造した巨大なレーザー砲。

→関連用語 : ソーラーレイ

□サーカス (Thou−Cus=Thousand Custom) 【メカニック】

 サウザンドカスタムの略称。木星帝国軍の開発した特殊MS群の総称。単機で大軍の敵機と戦えるだけの性能を目標に開発された。7機種の試作機が制作されたが、その戦闘能力は高く、まさに「一騎当千」の性能を示した。
 また開発認可の下りていない“地球侵攻用”の機体が、さらに3機種存在する。

□サブフライトシステム (SFS=Sub Flight System) 【メカニック】

 基本的に大気圏内での飛行能力を持たないMSをサポートする航空機。一年戦争時にジオン公国軍が使用した「ドダイ」に端を発し、それ以後ティターンズの「ベースジャバー」、エゥーゴの「ドダイ改」など、様々なタイプが開発された。中にはメガ粒子砲を備えた砲台をSFSとした「バストライナー」、「スキウレ」などといった機体もあり、その発展型としてMSがバイクに乗る様な形で搭載する「メガライダー」が生まれた。これらはいずれも、コクピットを備えているが予備的なもので、基本的には無人機としてMS側からコントロールする。それ以後、搭乗者を必要としないSFSが主流となった。
 また、宇宙空間においても航続距離を延長するのに効果的であるため、ティターンズでは「ゲター」が、エゥーゴでは「シャクルズ」が開発された。第二次ネオジオン紛争時に地球連邦軍が使用したSFS「ベースジャバー」は、機体の上下両面にMSを搭載できる。

□シールド (shield) 【メカニック】

 MSが携帯するアーマーの一種。原始的なようだが、ポピュラーな防御用装備である。
 操縦技術の高い者であれば非常に有効な装備なのだが、技術が伴わなければデッドウェイトに過ぎない。そのため重量が限られてしまうことから、厚さや面積、MS全身面積に対して占める割合など、単純な構造ながら考慮する要素が多く、設計者を悩ませている。
 また、防御用としてではなく、可変MSの飛行形態時における整流や断熱といった目的で装備されていることもある。
 後に、ビームサーベルと同様のビーム膜を展開する「ビームシールド」が開発され、携帯性の高さと視界の有効性などから、通常のシールドに取って代わった。

→関連用語 : アーマー / フライトサブユニット / ビームシールド

□シェルフノズル (sheruf nozzle) 【メカニック】

 MSの小型化に合わせて、ジェネレーターを機体の外部に搭載するという発想から生まれた新型推進機。
 個々のユニットにスラスターとしての移動能力と、AMBACシステムとしての方向転換能力を複合的に組み合わせている。

→関連用語 : AMBAC / フィンノズル

□シューフィッター (shoefitter) 【メカニック】

 本来の語義は靴の調整師のことだが、教育型コンピューターに育成を行うテストパイロットのことを指す。試作MSに搭載される教育型コンピューターに戦闘データを覚えこませ、戦闘機動を最適化する業務を行う。

□ジュッテ (zitte) 【メカニック】

 RX−78GP01に装備されているビームライフル(ボウワXBR−M−82A)の砲身に付属している小型ビームサーベルのこと。これにより、ビームライフルを装備状態のままでも、近接兵器に対する緊急防御が可能となった。
 名の由来は、日本の江戸時代に罪人を捕らえる役人が持った捕り物用の道具、十手から。

→関連用語 : ビームサーベル

□シュツルムファウスト (sturm faust) 【メカニック】

 ジオン公国軍が開発したMS用接近戦ロケット兵器。ロケット弾と使い捨てのランチャーを一体にしたもので、命中すればかなり破壊力は大きいが、命中精度が低いため長距離や高機動の目標に対しては適さない。低コストで汎用性に優れており、多くのMSで使用された。

→関連用語 : クラブ

□ショットランサー (shot lancer) 【メカニック】

 クロスボーン・バンガードのMSが一般的に装備する特徴的な武器。中世の騎士が携行した長槍に酷似した形状をしている。
 コロニー内の制圧戦において、敵機の誘爆を避けるため、白兵戦によって行動不能にさせることを主眼においた戦技を想定して開発された。
 元々、クロスボーン・バンガードのMSは騎士を思わせる外観をしているが、これを持つことで、より一層、その印象が強調される。

→関連用語 : コスモ貴族主義

□シルエット・フォーミュラ計画 (Silhouette Formula Project) 【メカニック】

 U.C.0100年代、小型MSの開発競争に遅れをとり、連邦軍の次期主力MS開発の権利を奪われることを懸念したアナハイム・エレクトロニクス社が、非合法手段によって得たサナリィの「F計画」の極秘資料を基にMSを開発する計画のこと。
 そしてF91の完全なコピーと言えるRXF−91やRGM−111などの高性能MSを生み出し、最終結果としてRX−78の正統な後継機となるRX−99を完成させ、MS開発最大手の威信を保った。

→関連用語 : アナハイム・エレクトロニクス社 / フォーミュラ計画

□スカート (skirt) 【メカニック】

 MSの腰部に装着されたアーマーのこと。地球連邦軍がMS−09系MSの腰部アーマーをそう呼んだのが始まり。
 普通はそこにバーニアなどが装備され、機体の機動性にも関わっていることが多い。

□Z乗り (Zeta driver) 【メカニック】

 MSZ−006系のTMSに搭乗するパイロットのこと。
 グリプス戦役中盤で実戦投入されたMSZ−006は高い機動性を示し、広大な領域での作戦展開を余儀なくされていたカラバに注目された。こうして、大気圏内専用機として再設計されたのがMSZ−006A1であり、期待された通りの性能を示して少数ながらも量産された。さらに、宇宙用に再々設計されたMSZ−006C1も開発され、こちらも少数量産されて地球連邦軍に採用されている。
 TMSは異なる形態をそれぞれ使い分けて運用するために、高い操縦技術が要求される。そのため、高価で希少なMSZ−006系の機体を任されたパイロットを「Z乗り」と呼ぶようになった。

→関連用語 : Zプロジェクト / TMS / エースパイロット

□Zプラス戦爆連合 (wave rider fleet) 【メカニック】

 U.C.0090年代初頭にアナハイム・エレクトロニクス社キャリフォルニア事業部の企画立案したTMS部隊構想。MS戦隊すべてをTMSで統一するという意欲的な構想であった。
 MSZ−006系のバリエーション機を4〜5機種開発し、それらによって一個戦隊を構成する。ガルダ級巨大輸送機を母艦として、長距離侵攻、制空、拠点制圧作戦を実行するような運用形態を想定している。
 基本作戦単位1パッケージ分として、制空仕様3機、白兵戦仕様3機、砲兵仕様4機、爆撃仕様4機、空中指揮管制機1機を想定しており、その作戦遂行能力はRGM系MSおよびSFS各27機に各種支援機10機分に相当すると試算された。
 政府高官や軍首脳部に対して精力的なプレゼンテーションが行われたが、地球圏の厳しい経済状況やこのMS群の大気圏内に特化した仕様から、採用は危ぶまれている。

→関連用語 : アナハイム・エレクトロニクス社 / Zプロジェクト

□Zプロジェクト (Project Z) 【メカニック】

 反地球連邦組織エゥーゴがティターンズに対抗するため、アナハイム・エレクトロニクス社の協力のもとに発動させた新型MS開発計画のこと。
 この計画の中心でもあるTMSのMSZ−006を始めとした、数々の画期的かつ高性能な機体を生み出した。

→関連用語 : エゥーゴ / アナハイム・エレクトロニクス社

□第一世代MS (1st generation MS) 【メカニック】

 ジオン公国軍が開発したMS−05を始祖とし、モノコック構造あるいはセミ・モノコック構造を基本とした躯体をもったMS。以後のMSの基礎となった。
 一年戦争当時に開発されたMSはほぼすべてこれに含まれる。

→関連用語 : ジオニック社 / MS

□第二世代MS (2nd generation MS) 【メカニック】

 全天周囲モニターとリニアシートを備えたイジェクションポッド式のコクピットブロックを採用し、ムーバブルフレーム構造に、ガンダリウムγ製の装甲を備えたMS。以後のMSの基本的な仕様となっている。
 ジェネレーターの小型軽量化と高出力化に伴ってビーム兵器を標準装備することが一般的となった。

→関連用語 : 全天周囲モニター / リニアシート / インジェクションポッド / ムーバブルフレーム / ガンダリウム合金 / ビーム兵器

□第三世代MS (3rd generation MS) 【メカニック】

 第二世代MSに可変機構を加えた可変MSがこれに当たる。
 グリプス戦役から第一次ネオジオン紛争にかけて、多くの試作機が開発、実戦投入された。機動性が高く、行動半径も広いことから、広い戦域をフォローすることが可能である。代表的な機体としては、エゥーゴのMSZ−006や、ティターンズのRX−110、RX−139などが挙げられる。
 しかし、変形機構の複雑さから、生産性と整備性が低く、また操作性にも難があり、量産化された機体は少ない。

→関連用語 : TMS

□第四世代MS (4th generation MS) 【メカニック】

 高出力ジェネレーターとメガコンデンサーを搭載し、高出力メガ粒子砲の装備が可能になり、また安定性の向上した扱いやすいサイコミュを搭載し、ニュータイプ能力を備えたパイロットに対応した高性能MS。
 これによって単機あたりの戦闘力は著しく向上し、少数精鋭による高い戦果が期待された。代表的な機体としては、エゥーゴのMSZ−010や、ネオジオン軍のAMX−014、AMX−015、NZ−000などが挙げられる。
 しかし、生産や運用に関わるコストが高騰し、また使いこなせるパイロットが限られるなどの問題から量産化には向かず、いずれも少数生産に止まった。

→関連用語 : サイコミュ

□第五世代MS (5th generation MS) 【メカニック】

 ミノフスキークラフトを搭載したMS。航空機を凌駕する高い空戦能力を備える。代表的な機体としては、地球連邦軍のRX−104FFや、マフティー・ナビーユ・エリンのRX−105が挙げられる。
 しかし、直ぐにMSの小型化が検討されるようになり、主流となることはなかった。

→関連用語 : ミノフスキークラフト

□TMS (Transformable Mobile Suit) 【メカニック】

 可変MSの略語。第二世代MSで確立されたムーバルフレームを変形システムに応用し、MSからMAへの形態変化機能を備えたMS。MA形態での運用を主とした機体は可変MA(TMA:Transformable Mobile Armor)と呼ぶ。
 この可変機能を有するMSを第三世代MSと分類する。

→関連用語 : 第三世代MS

□チョバムアーマー (CHOBAM=Ceramics Hybrid Outer−shelled Blow up Act−on Materials Armor) 【メカニック】

 RX−78NT−1の増加装甲。FSWS計画の一環として開発された。
 爆発反応装甲の一種で、装甲自らが破壊することによって着弾による衝撃を吸収し、MS本体への攻撃を防御する。
 この増加装甲の装備によって、全備重量が大幅に増加し、機動性が低下するため、各部には補助推進器を備えている。
 また被弾によって不要になった場合は、爆発ボルトによって除装することが可能である。

→関連用語 : FSWS計画

□テールスタビレーター (tale stabilater) 【メカニック】

 MSの背部中心線上にマウントされている一種のバインダー。
 MSZ−006で初めて採用され、同年代のRX−139やPMX−003などにも似たようなものが確認できる。
 AMBACシステムとスラスターを兼ねており、バーニアスタビレーター、ロングスタビレーターなどとも呼ばれる。

→関連用語 : バインダー / AMBAC / バーニアロケット

□ディスクレドーム (disk radome) 【メカニック】

 円盤型複合センサー。それ全体がレーダーアンテナというわけではなく、パッシブアンテナやTVカメラ、IRセンサー、レーダーセンサーなどの集合体である。精度や有効距離などに優れ、長距離射撃用の武器に多く装備されている。複合センサーという意味では、「モノアイ」もその一種だが、性能的にはこのディスクレドームには遠く及ばない。

→関連用語 : モノアイ

□敵味方識別装置 (IFF=Identification Friend or Foe) 【軍事】

 レーダーで捉えた目標が、友軍機であるかそうでないかを自動的に識別する装置。
 暗号コードを送信し、受信した側はそれに返答することにより友軍ないしは民間機であることを知らせる。

→関連用語 : アンノウン / ボギー / バンディット

□テンタクラーロッド (tentacler rod) 【メカニック】

 XMA−01に装備されている、無数の触手の様な武器。先端にチェーンソーとビームガンが装備されている。
 パワーもかなりあり、MSを楽々とからめ捕る事も可能で、そのまま粉砕することもできる。

□統合整備計画 (united maintenance plan) 【メカニック】

 ジオン公国軍において、MSのメーカーごとに異なる部材や部品、装備、コクピットの操縦系などの規格、生産ラインを統一することによって、生産性や整備性の向上、および機種転換訓練時間の短縮を図った計画。
 地球侵攻作戦当時にマ・クベ中佐によって立案されたが、計画が実行されたのは戦争末期であり、見込んでいたほどの効果は上がらなかった。
 この計画に沿って開発された機体としては、MS−06FZ、MS−09R2、MS−14JG、MS−18E、MSM−03C、MSM−07Eがある。

→関連用語 : ジオニック社 / ツィマッド社 / エム・イー・ペー社

□トリモチ (torimochi) 【メカニック】

 宇宙世紀において一般的に普及し、使用されているコーキング剤の俗称。
 コロニーの隔壁や機体のコクピットブロックが破損し、密閉状態が保てなくなったときにシーリングとして使用し、応急処置をする。

□ドローン (drone) 【メカニック】

 パイロットの搭乗しない無人機。射撃訓練用の標的機や偵察機、デコイなど目的に応じた様々な種類が存在する。

→関連用語 : ダミー / バグ

□内火艇 (launch) 【メカニック】

 小型宇宙艇のこと。港湾内の連絡に使われたり、艦艇に備えつけられたりする。
 本来の語義は内燃機関を積んだ小型モーターボートのことを指す。かつて、大型海洋艦の動力源は外燃機関の蒸気タービンが主流だったため、識別のためこの名で呼ばれた。

□ノーマルスーツ (normal suit) 【メカニック】

 宇宙空間活動用スーツ。いわゆる宇宙服のこと。MS誕生後は、それと区別する意味でこう呼ぶ習慣が定着した。パイロット用、作業用、一般用など、用途によってそれぞれ仕様や装備が異なるが、基本的には生命維持装置と通信機、簡易バーニアが内蔵されている。

□バーニアロケット (vernier rocket) 【メカニック】

 宇宙で使用されるあらゆる機器に装備されている姿勢制御用のサブロケットのこと。一般的にMSのものはアポジモーターと呼ばれるが、本来はこの呼び方が正しい。

→関連用語 : アポジモーター / プレバルブ / 冷却ライナー

□バイタルパート (vital part) 【メカニック】

 故障、破壊、欠損すると生命の損失につながる恐れの強い機関や部品のこと。
 人体でいえば、脳や内臓、機械ではエンジン、燃料庫、弾薬庫、コクピットなどを指す。基本的には人間の命が失われるかどうかが問題であり、機械としての機能保全は問われない。
 しかし、兵器の場合は基幹部品のすべて、例えば搭載している火砲や通信設備なども含まれる。兵器の機能停止や性能低下は、どんな場合でも兵士の死につながるためである。

→関連用語 : イジェクションポッド / ジェネレーター

□ハイブリッドデュアルセンサー (hybrid dual sensor) 【メカニック】

 クロスボーン・バンガードのMSに採用されている頭部センサーのこと。ゴーグル状のカメラアイ内部に、複合的なセンサーが装備されている。宇宙空間の戦闘に於いて重要となる距離感や、立体感などの解析能力が非常に優れている。ジオン公国系のMSに装備されていたモノアイに比べ、能力はかなり向上している。

→関連用語 : モノアイ

□バインダー (binder) 【メカニック】

 第二世代MSから採用され始めたAMBACユニット。
 バックパックの一部を可動式にし、AMBAC機能を持たせると共にスラスターノズルの方向を変えるなどして、姿勢制御を行うようにしたのが始まりで、安価で交換やメンテナンスが容易である。
 肩部装甲も兼ねるショルダーバインダー、翼状のウィングバインダーなど、様々なタイプがある。
 単なる板状のものを組み合わせたタイプがポピュラーだが、スラスターや武器を内装したタイプもある。

→関連用語 : AMBAC / ウィングバインダー / テールスタビレーター

□バックウェポンシステム (BWS=Back Weapon System) 【メカニック】

 MSが専用のユニットと合体することにより戦闘機形態となるシステム。RGZ−91に採用された。MSはその形状と使用目的から、搭載可能な火器の重量やプロペラントの容量に限界がある。それらの問題を解決するために開発されたのがSFSだが、BWSはそれを更に発展させたものと言える。これを装備すれば、重火器と長距離巡航機能を得ることができ、MSとの対戦がメインになった場合には、これを破棄してMS形態へと迅速に移行することが可能である。アクシズにおいてもAMX−102系が同様のシステムを採用している。

→関連用語 : サブフライトシステム / フライトサブユニット

□バグ (Bug) 【メカニック】

 クロスボーン・バンガードが『ラフレシア・プロジェクト』の一環で開発した対人感応型無差別殺戮用無人兵器。
 余剰人口を効率良く排除することが目的で、人間の体温や呼吸を感知して、人間のみを抹殺する。シェルター内の人間さえ見逃さない。試験的にフロンティアIに投入された。
 円盤状の12箇所計24基のチェーンソーを持つ親バグから、3機の子バグを射出し、狭いところにも侵入する。
 また、親バグ、子バグともに、上下に分離して活動できる。

→関連用語 : ドローン

□VMsAWrs (Variable Mobile−suit And Wave−rider system) 【メカニック】

 アナハイム・エレクトロニクス社のMS開発計画「プロジェクトZ」によって製作された一連のTMS群のブランド名。必ずしも全てがウェイブライダーへの可変機能を備えている訳ではなく、その派生技術を投入したMSにもこのロゴが与えられているようだ。

→関連用語 : Zプロジェクト

□バルカン (vulcan) 【メカニック】

 近接戦闘時の攻撃/防御用に、多くのMSが固定武装として装備している機関砲。
 単銃身で複数の薬室を持っており、弾頭と液状の火薬が別々の薬室に送られ、発射される。発射速度は毎分500〜2000発程度で、口径は60mmがポピュラーで、機関部は単結晶鋼で作られている。
 名の由来は旧世紀1900年代後半の航空機に搭載された機関砲であるM61バルカンであるが、機構、形状などは、全くの別物である。

→関連用語 : 火器管制装置

□ハロ (Hallo) 【メカニック】

 玩具メーカーSUN社の発売した球形のマスコットロボット。簡易人工知能が搭載され、学習することによって単純な会話が可能となる。また簡単な駆動系を持ち、自律的な行動もできる。
 発売当初はさほど人気がなく、間もなく生産終了となった。しかし、一年戦争を代表するエースパイロット、アムロ・レイが所有していたことから、戦後に人気が集まり、復刻されて発売された。

□ヒートサーベル (heat saber) 【メカニック】

 ジオン公国の初期のMSでビーム兵器を携帯できなかった時期に、格闘戦用装備として一般的に装備されていた剣。
 柄の部分でMSからエネルギーを供給し、刃を高熱化して目標を焼き切る。
 同じ機構の武器に、斧状のヒートホーク、槍状のヒートランスなどがある。

□ヒートロッド (heat rod) 【メカニック】

 MS−07、ZM−S20Sなどの腕部に装備されている対MS戦用伸縮式ロッドのこと。
 鞭の様にして目標に接触させ、パルス状の高電圧を掛けて電子機器にダメージを与える。

□ビームサーベル (beam saber) 【メカニック】

 エネルギーCAPを応用したビーム兵器の一種。
 ビームライフルやビーム砲などとは異なり、メガ粒子ではなく高エネルギー状態のミノフスキー粒子を放出、収束させて刃とし、目標物を切断する。

→関連用語 : ビーム兵器

□ビームシールド (beam shield) 【メカニック】

 ビームサーベルと同様のビームを膜状に展張させ、ビーム弾はもちろん、実体弾も防ぐ防御装備。
 U.C.0120年代以降、主流となった小型MSは、ジェネレーターの高性能化と相まって出力に余裕ができたため、このような防御方式が実現された。

→関連用語 : ビーム兵器 / ビームサーベル / シールド

□ビームスマートガン (beam smart gun) 【メカニック】

 大出力ビームライフルの一種。
 メガバズーカランチャーなどに比べると出力はかなり低いが、小型で取り回しが容易で、近〜長距離と幅広く使用可能であるという長所がある。
 使用時にはMSのムーバルフレームに直結するもの、砲口にビーム偏向機が付けられているものが多い。

→関連用語 : ビーム兵器 / ビームライフル

□ビームフラッグ (beam flag) 【メカニック】

 クロスボーン・バンガードの指揮官機に装備されているもので、ビームによって旗を形成し、自分の部隊の紋章を掲げるための装備。
 宇宙空間では、自軍の所属機に対する目印になるが、敵軍からは恰好の標的とされてしまう。しかし、コスモ貴族主義による騎士道精神を尊ぶクロスボーン・バンガードの兵士たちは、それをむしろ誇りとしていたようだ。

→関連用語 : シグネチャー

□ビームライフル (beam rifle) 【メカニック】

 エネルギーCAPを用いて小型化したメガ粒子砲を、MSサイズのライフル型にして手に携帯するようにしたもの。
 MAやビット兵器にも同じ機構のものが装備されているが、それはビーム砲やメガ粒子砲などと呼ばれ、区別されている。

→関連用語 : ビーム兵器 / メガ粒子砲

□ビームランチャー (beam lancher) 【メカニック】

 ハイパーバズーカ系の実体弾大型火器に代わり、U.C.0120年代以降に採用された大型火器。低速だが破壊力の高いビームを発射する。
 これもMSの小型化によるジェネレーター出力の余剰があったため実現したものである。

→関連用語 : ビーム兵器 / ビームライフル

□ビッグカノン (big cannon) 【メカニック】

 衛星軌道上から地球上の拠点を攻撃できる力を持ったカイラスギリーの主砲。2基の粒子加速器を備えた巨大なメガ粒子砲である。

→関連用語 : ビーム兵器 / メガ粒子砲

□ブースターベッド (booster bed) 【メカニック】

 マスドライバーでMSなどを打ち出す際に使用するSFSの一種。

→関連用語 : マスドライバー / サブフライトシステム

□フィンノズル (fin nozzle) 【メカニック】

 XM−07に装備されている新型推進器。
 ベルガ系に装備されているシェルフノズル同様、MSの機動性を向上させるために考案された。
 四対のノズルが各々に可動し、あらゆるベクトルの運動に対応する。機動性はシェルフノズルよりも高い。

→関連用語 : シェルフノズル

□フォーミュラ計画 (Formula project) 【メカニック】

 大型化の一途を辿るMSを、原点に立ち戻って見直そうというサナリィが打ち出し、推進した開発計画。
 MSの必要最低限の機能のみを保ったまま、その他の無駄な部分を全て排除してから新たにMSを構築し直そうというもので、何より小型化することが最大の目的であった。
 その一応の結論として開発されたのがミッションパック方式を採用したF90と、バイオコンピューターやヴェスバーなどの新装備を搭載したF91である。

→関連用語 : サナリィ / フォーミュラ・シリーズ / バイオコンピューター / ヴェスバー

□フォーミュラ・シリーズ (Formula series) 【メカニック】

 地球連邦軍の「MSの原点である汎用人型兵器に立ち返る」という提言を基に、サナリィが開発した小型MSのシリーズ名。
 時代の主流となっていた大型可変MSを見直し、思い切って内蔵火器などの基本動作に必要無い構造物を一切排除し、必要最小限の素体としてのMSというのが設計概念で、これにより極限まで小型軽量化され、MS本来の機動性を持つとして完成したのがF90である。
 この機体は、目的に応じて必要な装備を追加装備するミッションパック方式を採用したことで、デッドウェイトとなる不要な装備を持つことなく、作戦に応じた性能を十分に発揮できる上、新型兵装もミッションパックの再設計のみで容易に装備できる。
 これに似たものに、GアーマーやGディフェンサーなどがあったが、Fシリーズは機体とミッションパックが同時開発であるため、極めて効率が良いものになっている。
 ちなみにフォーミュラとは本来、旧世紀のモータースポーツ車両規格の名称である。

→関連用語 : サナリィ / フォーミュラ計画

□V作戦 (operation V) 【メカニック】

 一年戦争における地球連邦軍のMS開発および運用計画。U.C.0079 4月1日に開始された。
 RX−78、RX−77、RX−75などの高性能試作MSの他、MS運用のためのサポートメカの開発も並行して行われた。
 MS運用母艦であるペガサス級強襲揚陸艦もこの一環として就航している。

→関連用語 : ガンダムタイプ / コアブロックシステム / ペガサス級強襲揚陸艦

□プチMS (petit Mobile Suit) 【メカニック】

 民間や軍で様々な作業に使用される簡易作業用小型MS。
 コロニーの建造や外壁の修理、宇宙艦艇の修理などにも利用されるため、コクピットは気密ブロックであることが多い。
 MSの名機をディフォルメしてレプリカした「デコプチ(デコレーションプチMS)」と呼ばれるホビー用のものも出回った。

→関連用語 : ミドルMS

□フライトサブユニット (FSU=Flight Sub Unit) 【メカニック】

 MSの飛行、巡航性能を向上させるためのオプションパーツで、それに必要な推進機や電子機器を内蔵していることが多い。MSZ−006A1やORX−013では、通常腕部に装備されているのでシールドと勘違いされがちだが、FSUである。MSの飛行能力を補佐するものとしては、一年戦争当時からSFSがあったが、それがMSを搭載するものであるのに対し、このFSUはMSの一部なのである。後に、同じようなコンセプトのBWSが生まれる。

→関連用語 : バックウェポンシステム / サブフライトシステム

□フライングアーマー (flying armor) 【メカニック】

 RX−178の飛行オプション。またはMSZ−006の背部バインダーのこと。
 どちらもショックウェイブ(衝撃波)を利用した飛行を狙ったもので、軌道上から大気圏をかすめた飛行や、再突入を行うのに用いられる。大気圏内での飛行も可能である。

→関連用語 : サブフライトシステム / ウェイブライダー

□プラズマリーダー (plasma leader) 【メカニック】

 MA−06に装備されている特殊武装。
 三個一組のプラズマ発生装置を目標周辺に打ち込み、放出されるプラズマにより結界を張って動きを封じ、高熱でダメージを与える。装置を地面に固定する必要から、月面ないしは小惑星表面でしか使用できない。

□プレバルブ (prevalve) 【メカニック】

 一次噴射弁のこと。推進装置系の部品のひとつ。
 これは整備士間で呼ばれる略語で正式名称はプレバーナーバルブという。

→関連用語 : バーニアロケット

□プロジェクトセイレーネ (Project Seirene) 【メカニック】

 地球連邦軍ライプチヒ研究所にて企画された計画。ニュータイプ専用に開発された巨大機動兵器を用いて感応波を増幅し、対象となる戦域内の兵士をマインドコントロールして理性を失わせ、戦闘を強制させることを目的とした。
 広域マインドコントロール装置には「システム・セイレーネ」の名称が付けられ、ニュータイプ専用MA、LRX−066に搭載された。当時の技術ではシステムの小型化は難しく100m級の大型MAとなることが予想され、緊急時にはパイロットを離脱させるため、コアユニットは単独でも運用可能なMSとして分離可能な仕様となった。またその護衛機として2機種のMS、LRX−077、LRX−088の開発が行われた。

→関連用語 : ニュータイプ研究所 / エンジェルハイロゥ

□プロペラント (propellant) 【メカニック】

 推進剤のこと。これを反応させて推進ノズルから噴射し、その反作用で推力を得る。
 推力はプロペラントの単位時間の噴射量と噴射速度の積に比例するが、噴出速度は推進方法によって最大値に限界がある。そのため、機体を加速したり機動をかけたりするには大量のプロペラントが必要である。
 しかし、特にMSの場合、機体スペースに限界があるため、近年では機外に単純なプロペラントタンクを装備した機体が多く見られるようになった。

→関連用語 : 熱核ロケット/熱核ジェット

□ペガサス級強襲揚陸艦 (Pegasus class assault landing spacecraft carrier) 【メカニック】

 MSの運用を前提に開発された地球連邦軍の新造艦。
 その名通り、敵陣の奥深くに潜入し、搭載された強力なMS(RXシリーズ)で敵中枢を叩くというコンセプトの基に設計されている。建造当時の最先端技術を投入した試作艦という側面もある。
 第七番艦まで建造され、第一番艦はRX−78−2を搭載していたことで有名なホワイトベース。その形状から、公国軍では『木馬』のコードネームで呼ばれた。
 四番艦はRX−78−4、RX−78−5を運用したサラブレッド。第五番艦はRX−78NT−1をサイド6に搬入したグレイファントム。第六番艦は五番艦と同型のスタリオン。第七番艦はGPシリーズを搭載してデラーズ紛争に参加したアルビオンである。

→関連用語 : V作戦 / ガンダムタイプ

□HLV (Heavy Lift Vehicle) 【メカニック】

 重量物打ち上げ機。重力下から衛星軌道上まで大質量の貨物を打ち上げるのに使用される、ペイロード内蔵の宇宙往還機。円錐形をしており、上部には貨物室、下部にはロケットエンジンが設置されており、推進剤を補充すれば何度でも再使用が可能である。

→関連用語 : アポジモーター

□Mk.82 (Mark 82 type nuclear warhead) 【メカニック】

 RX−78GP02Aに搭載された核弾頭。戦術核兵器に分類されるが、旧世紀の戦略核以上の威力を備えている。

→関連用語 : 戦術核兵器

□マニピュレーター (manipulator) 【メカニック】

 遠隔操縦アーム、マジックハンドなどとも言うが、通常はMSの腕部全体を指す。
 しかし、近年のMSは、腕にシールドや武器を接続、内蔵するなど多様化してきたため、本来の腕部のサポート用に設けられた単純な小型の腕部を指すもしくは、人型ではないMAの腕部を指すことが多くなっている。

→関連用語 : マニピュレーターワイヤー

□マニピュレーターワイヤー (manipulator wire) 【メカニック】

 MSの指先などから射出されるアンカー付きのワイヤー。対象に応じて、磁石や樹脂素材などで吸着、接着する。
 U.C.0150年代になると探査機能を備え、有線通信はもちろん、対象物の熱分布や機体の稼働状態などを探査できるようになった。

→関連用語 : マニピュレーター / ワイヤーガン

□ミサイル (missile) 【メカニック】

 ミノフスキー粒子散布技術が確立する以前は、ミサイルとは一般的に誘導装置を持ったロケット推進式弾頭のことを指した。
 しかし、ミノフスキー粒子散布下においては、あらゆる電波が遮断されるのでレーダーによる誘導は不可能になり、加えて超LSIなどのハードウェアにも機能障害が生じ、高価で大型の保護装置無くしてはコンピューターの運用は不可能になった。
 そのためミサイルも、それまでのような小型で精密な誘導の行われるものは無くなり、一時期は無誘導のロケット弾のようなものか、有線の有視界コントロール式のものだけになってしまった。
 だが、U.C.0090年代前後からの光集積回路と光学式追尾技術の発達により、再び誘導ミサイルの開発が活発化してきた。

→関連用語 : ミノフスキー粒子 / 火器管制装置

□ミデア級輸送機 (Midia class carrier) 【メカニック】

 地球連邦軍の大型輸送機。5基のリフトローターと6基のジェットエンジンを備えたV/STOL機である。160tという大容量の積載能力に加えて、不整地での離着陸が可能であり、一年戦争においては各基地や前線の部隊への補給や輸送任務に従事し、広範囲の戦線を維持することに貢献した。
 一年戦争後期にはMS専用コンテナが開発され、空挺用MSの運用が可能となった。MS1個小隊および支援車両の運搬が可能である。

□ミドルMS (middle Mobile Suit) 【メカニック】

 主に地球連邦軍のコロニー駐留部隊や民間警備会社などが使用する作業用中型MS。
 本来のMSに比べ、人型とは外れた形状をしていることが多い。

→関連用語 : プチMS

□メガバズーカランチャー (mega bazooka lancher) 【メカニック】

 作動原理はメガ粒子砲と同じだが、それ自体に小型の熱核ジェネレーターを内蔵し、戦艦の主砲を上回る威力を持つ、MSに扱える最大にして最強のビーム兵器。
 しかし、質量があまりにも大きく、移動用スラスターを装備し自力航行能力を有しているとはいえ、MSの機動性を大きく殺いでしまう。
 また、内蔵の熱核反応炉も最低限のものであるため、連射性が極端に低く、次弾発射までの空白時間は無防備になってしまう。よって、一機のみで運用するのはほとんど自殺行為であり、護衛のMSを複数付けるのが常識となっている。

→関連用語 : メガ粒子砲 / ビームスマートガン

□メガビームシールド (mega beam shield) 【メカニック】

 リガ・ミリティアが開発した新型ビームシールド。
 バリアビットを展開して、通常のビームシールドを遥かに上回る防御能力を有する。

→関連用語 : ビームシールド

□メガライダー (mega rider) 【メカニック】

 メガバズーカランチャーにSFS機能を付加した新型兵器。
 通常のメガバズーカランチャーは、搭載しているジェネレーターが小型かつ低出力であり、連射は事実上不可能であった。それは、武器としての機能を満たす最低限のジェネレーターを装備していたためだが、メガライダーはSFSとしての機能も付加されたため、大型高出力ジェネレーターを装備することになり、連射も可能になった。
 SFSとしての機能も高く、MSはバイクに乗車するような恰好で搭載され、搭載されている大型MA級の二基の熱核ジェットで高機動を獲得したメガランチャーはエネルギーパック式で、このクラスのメガ粒子砲としては最高の連射性能を誇る。

→関連用語 : メガバズーカランチャー / サブフライトシステム

□モビルアーマー (Mobile Armour) 【メカニック】

→関連用語 : MA

□モビルスーツ (Mobile Suit) 【メカニック】

→関連用語 : MS

□モノアイ (monoeye) 【メカニック】

 ジオン系MS・MAによく使用されるメイン複合センサー/カメラ。モノアイが赤く光るのは、赤外線系センサーのためだが、この「光るひとつ眼」には示威効果も考慮されている。

→関連用語 : ディスクレドーム

□ラウンドムーバー (round mover) 【メカニック】

 個人用空間移動装備。腰部に背負うように装備する。高圧ガスの噴出によって推進力を得て、宇宙空間の移動に使用する。

□ラビアンローズ級自走ドック艦 (La−Vie−en Rose class dock ship) 【メカニック】

 アナハイム・エレクトロニクス社が擁する大型自走ドック艦。
 戦艦クラスの宇宙艦のメンテナンスからMSの長期トライアルを行えるほどの大きな施設を持っている。居住ブロックもあり、コロニーと同様に回転して重力を発生させている。

→関連用語 : アナハイム・エレクトロニクス社 / ガンダム開発計画

□リフトグリップ (lift grip) 【メカニック】

 スペースコロニーや宇宙艦艇の内部で、遠心重力機構のない区画に装備されている簡易移動装置。壁面に設置されたレールに沿って走るグリップに掴まって移動する。

□リフトジェット (lift jet) 【メカニック】

 個人用飛行装置。ランドセルの様に背中に背負い、高圧ガスの噴出によって自由に飛行できる。

□冷却ライナー (cooling liner) 【メカニック】

 ノズルの内壁材のこと。噴射によってノズルが過剰加熱するのを防ぐ。

→関連用語 : バーニアロケット

□ロカライザー (localizer) 【メカニック】

 ある着艦コースに対して、水平位置の情報指示を与えるガイドビーコン。

□ワイヤーガン (wire gun) 【メカニック】

 宇宙艦艇の甲板などの無重力空間で移動するための道具。先端にマグネットアンカーの付いたワイヤーを射出して目的地付近に係留し、ワイヤーを巻き取ることによって移動する。
 MSの指先にもほぼ同じものが装備されているが、これはマニピュレーターワイヤーと呼び、「有線通信(通称、お肌の触れ合い回線)」に使用する。
 U.C.0150年代になると、機体の状況を読み取るセンサー的な機能も付加された。

→関連用語 : マニピュレーターワイヤー

 


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