WIZARDRY RPG

- OutLaws Edition -

■ルールセクション■


<戻る>


◇GMの行動◇

 ここでは、ゲームの進行を司り、プレイヤーを管理するGMの役割について幾つかアドバイスを掲載します。

1.キャラクターについて

1−1.PCの管理

 プレイヤーの操るキャラクター(PC)はTRPGの要となる存在です。それだけに慎重に対応する必要があります。
 まず、プレイヤーがPCを作成したら、それぞれのPCの特性値、HP、MPを控えておきましょう。これは、特性値判定をGMが(プレイヤーに悟られないように)行うために必要なことです。「探索」「指先技」「早業」技能など、その行動の結果がPCに判りずらい場合に、いちいちPCの特性値を聞いていては、何が起きるか気付かれてしまう場合があるからです。また、HPやMPの現状を把握することは、PCの消耗度を図るバロメータになります。消耗しているPCにことさらモンスターをぶつけては、全滅の可能性があるからです。

1−2.PCの戒律

 また各キャラクターの行動は、戒律にかなったものとなるように誘導しましょう。たとえば、善の戒律のPCには、情に訴えるような依頼や、正義感が喚起されるようなシナリオにするべきでしょう。対して、悪の戒律のPCには、報酬の魅力的な依頼や、有無をいわせない巻きこまれ型のシナリオを用意した方が良いでしょう。
 戒律の異なる両者の行動基準は大きく相反するため、善と悪のキャラクター同士は対立しがちになります。そのため、プレイヤー同士で上手く折り合いをつけ、それぞれのPCをコントロールできる熟練したプレイヤーが揃っている場合を除いて、善悪の混成パーティを認めないほうがよいでしょう。

1−3.特性値の上限

 通常、特性値の上限はそれぞれの種族の基本特性値+10となります。ただし、特性値を上昇させる力を秘めたアイテムを使用することによって、成長の上限を超えて特性値を伸ばすことができます。ただ、それらアイテムの力を使用しても、種族による最大特性値+2までしか成長させることはできません。また、英雄はすでに特殊能力「超成長」としてこの限界を超えた特性値の成長を行えますので、さらに特性値の上限が上がるわけではありません(つまり、どのような手段を使っても特性値の最大上限は、各種族の最大特性値+2となります)。なお、特性値の最大上限が25を上回ることはありません。

2.アイテムについて

2−1.アイテムの入手難度

 WIZ世界での冒険の大きな楽しみのひとつにアイテムの探索があります。迷宮に潜むモンスターを倒すことによって、そのモンスターの守護していた強力なアイテムを手に入れ装備を整え、より強力なモンスターに立ち向かう。特に多彩な装備ができる前衛職にとっては自身のレベルアップとともに冒険の重要な要素でしょう。
 しかし、注意しなければならないのは、強力なアイテムを多く出すことは、ゲームのバランスを崩すということです。特に、前衛職のPCたちの装備が充実してACが下がりすぎるとモンスターの攻撃が当たらなくなり、より強力なモンスターをぶつけざるを得なくなります。
 以下に、参考までにキャラクターたちのレベル帯に応じた適正なアイテム入手の目安を掲載します。

◇アイテムの適正入手ランク◇

キャラクターレベル 入手アイテムランク
1〜2
3〜4
5〜6 E〜D
7〜8 D〜C
9〜10 D〜B
11〜12 C〜A
13〜 C〜S

◇前衛クラスのレベル別装備例◇

  基本AC 小手 その他 合計AC
10 −2 −1     −1  
10 −2 −2     −1 −1
−3 −2 −1   −1 −1
−3 −2 −1 −1 −2 −1 −1
−4 −2 −1 −1 −2 −1 −3
−4 −3 −2 −1 −2 −1 −5
−5 −3 −2 −2 −2 −1 −8
−5 −4 −2 −2 −2 −1 −9
−6 −4 −3 −2 −2 −1 −11
10 −7 −5 −3 −2 −2 −1 −13
11 −7 −5 −3 −3 −3 −1 −15
12 −7 −6 −4 −3 −4 −1 −17
13 −7 −6 −4 −4 −4 −1 −19

2−2.火器の取り扱い

 この世界でもっとも最近に広がり始めた最新式の武器、それが火器(銃)です。ルール上でも、もっとも威力の高い射撃武器として表現されていますが、この火器系アイテムは他のアイテムとは様々な面でその性質が異なるため、シナリオ上での扱いに注意する必要があります。
 その特徴としては幾つかの点が上げられますが、まず歴史が非常に浅い武器であることが上げられます。つまり、古い地下迷宮などに設置されている宝箱から入手できる可能性は非常に低いことでしょう。むしろ、交易商人の隠し財産を保管している洞窟などであれば、密輸された火器を見つけることができるかもしれません。このように背景を考慮して、ある程度は説得力を備えた入手経路を設定するべきでしょう。その他の入手方法としては、新技術の開発に精力的な錬金術協会や、外来の技術を保有している“来訪者”たちなどが考えられます。

 火器は非常にデリケートな武器です。そのため、事故率という値が設けられています。具体的には、攻撃の際に91以上の出目が出た場合、弾詰まりを起こして不発となります。不発となった場合は、戦闘終了後に手入れを行うまでその銃は使用することができなくなります。
 不発弾が詰まり使用できなくなった銃は、戦闘終了後に「機械学」判定に成功すれば、再び使用できるようになります。
 また火器はその名の示すように、その射撃に際して弾薬、つまり弾と火薬を使用する必要があります。水場や雨天などの湿気が高い環境では、その事故率を高めても良いかもしれません。

3.モンスターについて

3−1.モンスターの反応

 奥深い山林や、暗い地下迷宮の奥底に潜む危険なモンスターたち。冒険の危険さを演出する重要なNPCでもあります。ただ、出遭うモンスターの全てが、必ずしもPCたちに対して敵対的とは限りません。特にランダムに遭遇するワンダリング・モンスターの場合は、その傾向にあるでしょう。知性を備えたモンスターがやみくもに襲ってくるということは現実的ではありません。彼らとしても、無茶な戦闘を繰り返して死にたくはないでしょうし、勝てる可能性があると踏んだ戦いでなければ、それを避けようとするのが自然でしょう(特定の場所や宝物を護っている場合はそうも言ってられないでしょうが……)。特に人間に近い精神性をもった種族である小鬼属や巨人属のモンスターなどは独自の言語をもっていますので、PCがその言語を修めて(技能として修得して)いれば、交渉も可能でしょう。
 一方で、不死属や魔法生物属のモンスターは、何らかの邪悪な意思に支配され、戦いを強制されているものがほとんどです。そうした、遭遇者との交戦を前提として配置されたモンスターたちとの戦闘は回避できないでしょう。
 GMは単調な遭遇戦を繰り返すのではなく、ケースバイケースで対応の変化するモンスターの配置を心がけるようにした方がよいでしょう。参考までに下記に遭遇したモンスターの反応表を掲載します。

□遭遇反応表(2D6)□

出目 反応 備考
必要  相手はあなたを必要とし、待っていました。何らかの形でコミュニケーションを取りたいとジリジリしています。何かを伝えたいのかもしれませんし、捕らえられた罠を解除したり、刺さった棘を抜いてくれる者が必要なのかもしれません。その願望をかなえたならば信頼関係を築けるかもしれません。
友好  相手はあなたに友好的感情を持っています。もしかしたら過去にあなたのような存在と友好関係を持っていたのかもしれませんし、あなたの素振りや容貌が気に入ったのかもしれません。相手はその好意を何らかの形で伝えたいと思っています。
興味  相手はあなたに興味を抱いています。ことに好意にも悪意にも傾かない状態ですが、関心があることを隠そうとはせず、じっと行動を見守っています。その行動次第では、友好的になる可能性もありますが、怒りを引き起こす可能性もまたあります。どういう結果になるかを決定するのはあなたの方なのです。
恐怖  相手はあなたに恐怖心を抱いています。明らかに弱い存在であるならば、できれば隠れるか逃げるかしたいと考えますが、後ろから追ってくる可能性にも思い至って凍りついています。強い存在であれば、その恐怖心はあなたの行動次第では闇雲な攻撃衝動に代わるかもしれません。
無視  相手はあなたにまったく関心を抱いていません。他のことに興味が向いているのか、それとも満腹であるのか……理由を推測するのも難しいですが、道端の雑草にいちいち興味を払わないのと同様に、あなたは相手にとって生活風景のひとつでしかないのです。ことに接触しようとしなければ、そのまま通りすぎてしまうでしょう。
警戒  相手は緊張しながらあなたがたの出方を伺っています。できれば戦いは避けたいと思っているようですが、敵性を感じさせるような素振りを見せたならば、すぐにでも襲いかかってくることでしょう。
憎悪  相手はあなたに強い憎しみを感じています。それがまったく根拠の無いものか、それともあなたはすでに相手の怒りを買う行動をしてしまっているのか、そのいずれかは定かではありませんが、相手はあなたを威嚇して追い返そうとし、さもなければ攻撃しようと伺っているのです。
攻撃  相手はあなたに明確な攻撃性を持っています。己のすべての力を発揮して闘いに勝利し、あなたの身体を血の海の中に踏みにじりたいと願っているのです。それは仕事にも似た冷静な意識であり、闘いは目的獲得のための手段に他なりません。勝利のために闘うのであり、敗北は避けようとします。
10 襲撃  相手はより冷酷かつ残酷な方法で、攻撃を狙っています。決して逃がそうとは考えていません。逃走しようとしても執拗に追いかけてくることでしょう。それはその場の判断からくる攻撃性ではなく、ずっと抱きつづけてきた執拗かつ情熱的な願いです。
11 飢餓  相手は飢え、あなたを食材として切実に必要としています。それはある意味で命を賭けた戦いであり、逃亡することは念頭にありません。飢えて死ぬという確実なリスクより、その身を斬られながらも相手を倒すことを狙うでしょう。
12 凶暴  相手にはすでにいかなる正気もありません。理性を失った闘争本能だけがその身を支配し、己の痛みも負傷もまったく関知することなく無謀な攻撃を繰り返します。勝利したとしても、相手の身体をズタズタに引き裂いてしまうまではその荒ぶる心は静まることはないでしょう。

3−2.モンスターの戦術 

 基本的にモンスターは、さほど戦術性に優れているとはいえません。無思慮な巨人属や魔獣属のモンスターは、すぐ目の前の敵を攻撃しようと、やっきになって前衛の戦士を攻撃し、後方の魔術師には目もくれないでしょう。しかし、すべてのモンスターが愚かな訳ではありません。魔神属や竜属など高度な知性を備えたモンスターは、冒険者たちが前衛と後衛のコンビネーションによって高い戦闘力を発揮することを知っています。そのため、それを妨害しようとさまざまな手管を使ってくるでしょう。
 複数のモンスターが、ダメージ魔法を多用すれば、PCたちはたやすく全滅できます。ただ、それでは戦闘はつまらなくなります。だからといって、戦闘に手を抜いてPCに楽勝させることもないのです。モンスターたちもある程度の連携を組んだ戦闘をするということを忘れてはなりません。前衛の戦士たちのACを上げたり、後衛の魔法使いの魔法を封じたりと、魔法にも多彩な使い方があります。また、状態異常の特殊能力をもつモンスターもその能力を駆使するべきです。
 苦戦した末にモンスターを倒した方が、達成感は増すものです。だからといって、長々と続く戦闘も考えものです。ある程度、メリハリをつけた戦闘を心掛けましょう。簡単に蹴散らせるザコと、手強い強敵などの差別化を行うようにしましょう。

3−3.致死攻撃への対策

 「斬り術」技能などによる致死攻撃は、対象のHPがどれだけあろうと一撃で死をもたらす強力な攻撃方法です。この致死効果が強力すぎると判断した場合は、以下のルールを適用してください。

(1)現在HPが500以上の場合、HPが500未満にならない限り、致死攻撃の効果が反映されない。

(例) アークデーモン(23レベル)の最大HPが1000点の場合、この状態においては致死攻撃の効果はすべて無効となります。ただし、ダメージを受けて現在HPが499以下になった場合、致死攻撃の効果を受ける可能性が生じます。

(2)致死攻撃を行う攻撃側のレベルが対象側のレベルより下の場合、対象側はレベル差*5%の抵抗補正を受けられる。

(例) 8レベルの侍がフラック(15レベル)に攻撃した際、「斬り術」による致死攻撃が発動しました。攻撃手と対象のレベル差は15−8=7なので、フラックの致死効果に対する抵抗判定には7*5=35%の抵抗補正が加えられます。

 上記のルールは、いずれも高レベルな“ボス”格の敵が、たやすく倒せてしまうことに対する救済手段です。ただし、すべての敵にこのルールを適用すると、処理が煩雑化してしまうため、状況に応じて取捨選択するようにしてください。

4.敵としてのNPC作成

 いわゆる「モンスター」以外にも迷宮内には多くの凶悪な心をもった人間(ここでいう“人間”には、人間だけでなくエルフ、ドワーフなどを含む人類全般)が徘徊しています。彼らも人間であるからには、プレイヤーキャラクターと同等の特性値や能力を持っています。しかし、GMがいちいち作成するのには手間が掛かります。そこで、ここでは敵NPCの簡易的な作成ルールを説明します。
 通常のルールで作成したキャラクターより若干強めとなるのは、戦利品のインフレを避けるためです。プレイヤーキャラクター同等の装備を装備させると、1回の戦闘で戦利品としての装備品が二倍となってしまうので、通常装備でも強くなるように設定されています。

<凡例>

・レベル : 敵NPCのレベルです。

・HP補正 : 敵NPCのHPです。HP補正はPCのHP補正と同じくレベル倍してHP算出式に加えます。

・基本AC : 敵NPCの基本ACです。これに装備品のACを加えます。

・敏捷 : 敵NPCの行動順番です。個々のキャラクターごとにダイスを振って決定してください。

・生命力 : 状態変化などの回復や、抵抗に使用します。

・命中補正 : 直接攻撃時の命中補正です。

・攻撃回数 : 直接攻撃の攻撃回数です。主/補の並びになっています。

・ダメージ補正 : 直接攻撃の1回で与えるダメージ補正です。装備している武器のダメージに足してください。

・移動力 : 移動できる範囲です。移動攻撃を行う場合は、移動力の1/3(端数切捨て)しか移動できません。

・抵抗値 : 魔法などの抵抗時に、【知性】【敬虔】【幸運】の代わりにこの値を代入して使用します。

・士気 : 『戦闘』ルールを参照願います。

◇基本値◇

レベル HP補正 基本AC 敏捷 生命力 命中補正 攻撃回数 ダメージ補正 移動力 抵抗値
10 2D6 +15% 2/1 +2
10 2D6 +20% 2/1 +2
2D6+1 +25% 3/1 +3
+1 2D6+1 +30% 3/1 +3
+1 2D6+2 10 +35% 3/2 +4 10
+1 2D6+2 10 +40% 3/2 +4 10
+2 2D6+3 11 +45% 3/3 +5 11
+2 2D6+3 11 +50% 3/3 +5 11
+2 2D6+4 12 +55% 3/3 +6 12
10 +3 2D6+4 12 +60% 3/3 +6 12
11〜 +3 2D6+5 13 +65% 4/3 +7 13

※レベル11以降は1レベル毎に命中補正+5%

◇魔法習得レベル表◇

・専門職 : 魔術師、僧侶、錬金術師、霊能者、召喚師
・補助職 : 君主、闇騎士、侍、戦乙女、弓使い、吟遊詩人、忍者、修道僧
・複合職 : 司教、聖、探求者、陰陽師、魔女、妖術師、英雄、全能者

魔法レベル
専門職、複合職 11
補助職 11 13

◇獲得経験値表◇

レベル 10
経験値 40 60 100 125 200 250 350 400 600 700 +150

4−1.戦士系 (戦士、君主、闇騎士、侍、戦乙女)

◇基本値補正◇

HP補正 基本AC 敏捷 生命力 命中補正 攻撃回数 ダメージ補正 移動力 抵抗値
+1 +1 +3 +5% ―― +2

□基本装備A□ (戦士、君主、闇騎士、戦乙女)

レベル 1〜2 3〜4 5〜6 7〜
主武器 ロングソード バスタードソード ワースレイヤー ファイアーソード
ヒーターシールド ヒーターシールド ヒーターシールド タワーシールド
  レザーキャップ サレット バシネット
チェインメイル ブレストプレート プレートメイル フルプレート
小手   レザーグラブ ガントレット ガントレット
バスキン バスキン ソラレット ソラレット
合計AC −6 −9 −13 −16

□基本装備B□ (侍)

レベル 1〜3 4〜6 5〜6 7〜
主武器 太刀 無銘業物 無銘業物
補武器 脇差 脇差 脇差 脇差
鉢金 鉢金 星兜 星兜
腹巻 胴丸 大鎧 大鎧
小手   レザーグラブ レザーグラブ 手甲
バスキン バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −5 −7 −11 −13

4−2.盗賊系 (盗賊、弓使い、吟遊詩人)

◇基本値補正◇

HP補正 基本AC 敏捷 生命力 命中補正 攻撃回数 ダメージ補正 移動力 抵抗値
−1 +3 +1 0% ―― +1 +2 +1

□基本装備A□(盗賊、吟遊詩人)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
武器 ショートソード バゼラート スティング
射撃 スリング ショートボウ クロスボウ
ブレットストーン ノーマルアロー クォーレル
バックラー バックラー バックラー
  レザーキャップ レザーヘルム
レザーアーマー レザーアーマー レザーアーマー
小手   レザーグラブ レザーグラブ
バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −4 −6 −8

□基本装備B□(弓使い)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
武器 ロングソード ワースレイヤー ファイアーソード
射撃 ショートボウ クロスボウ クロスボウ
ノーマルアロー クォーレル クォーレル
バックラー バックラー バックラー
  レザーキャップ レザーヘルム
チェインメイル ブレストプレート ブレストプレート
小手   レザーグラブ レザーグラブ
バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −5 −8 −10

4−3.忍者系 (忍者、修道僧)

◇基本値補正◇

HP補正 基本AC 敏捷 生命力 命中補正 攻撃回数 ダメージ補正 移動力 抵抗値
+1 ※レベル毎AC−1 +2 +2 +5% ―― +1 +2 +2

□基本装備A□(忍者)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 太刀 無銘業物
補武器 鉄針 四方手裏剣 八方手裏剣
鉢金 鉢金 鉢金
黒装束 黒装束 黒装束
小手      
脛巾 脛巾 脛巾
合計AC −3 −3 −3

□基本装備B□(修道僧)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 クォータースタッフ 棒杖 金剛杖
補武器 羅漢銭 チャクラム チャクラム
スカルキャップ スカルキャップ スカルキャップ
道衣 道衣 道衣
小手      
脛巾 脛巾 脛巾
合計AC −3 −3 −3

4−4.魔法使い系 (魔術師、僧侶、錬金術師、霊能者、司教、聖、探求者、陰陽師、召喚師、魔女、妖術師、全能者)

◇基本値補正◇

HP補正 基本AC 敏捷 生命力 命中補正 攻撃回数 ダメージ補正 移動力 抵抗値
−1 −5% ―― +4

□基本装備A□(魔術師、錬金術師、探求者、陰陽師、召喚師、魔女)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 スタッフ スタッフ スタッフ
補武器 ファイアーブレット ファイアーブレット ファイアーブレット
メイジキャップ メイジキャップ メイジキャップ
ローブ ローブ ローブ
小手      
バスキン バスキン バスキン
合計AC −3 −3 −3

□基本装備B□(僧侶)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 メイス パウンディングメイス マスタードメイス
バックラー バックラー バックラー
スカルキャップ スカルキャップ レザーヘルム
レザーアーマー チェインメイル ブレストプレート
小手   レザーグラブ レザーグラブ
バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −5 −7 −10

□基本装備C□(司教)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 メイス パウンディングメイス マスタードメイス
バックラー バックラー バックラー
スカルキャップ スカルキャップ レザーヘルム
ローブ レザーアーマー チェインメイル
小手   レザーグラブ レザーグラブ
バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −3 −6 −9

□基本装備D□(霊能者、聖)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 クォータースタッフ 棒杖 金剛杖
スカルキャップ スカルキャップ スカルキャップ
ローブ ローブ ローブ
小手      
バスキン バスキン バスキン
合計AC −3 −3 −3

□基本装備E□(妖術師、全能者)

レベル 1〜3 4〜6 7〜
主武器 ショートソード バゼラート スティング
バックラー バックラー バックラー
メイジキャップ レザーキャップ レザーヘルム
ローブ チェインメイル ブレストプレート
小手   レザーグラブ レザーグラブ
バスキン バスキン レザーブーツ
合計AC −3 −7 −10

5.NPC用追加種族

 ここでは辺境地域に勢力を広げる知的種族を二種ほど紹介します。いずれも人間とは異なる思考性をもち、それぞれの地域にて独自の文明を築いています。彼らとの接触は、新たな冒険の始まりとなることでしょう。

5−1.レプティリアン <Reptilian>

 爬虫類の特徴を備えた人類。それがレプティリアンです。主に火山の地下洞窟や砂漠などの高温地域で暮らしています。
 彼らは常に身を低めた姿勢でいますが、頭から尾の先までの長さはゆうに2mを超えます。男女の見分けは外見からではつきにくく、またその性格においてもさしたる差異はありません。肌はざらざらとした鱗に覆われており、体色は緑から茶色へと季節によって変化します。
 多くの爬虫人は、後先を考えない粗暴で攻撃的な性格ですが、それは生まれ育った社会の影響によるもので、本質的に愚鈍ではありません。彼らは自分の利益を常に優先しますが、それである故に仲間を大切にします。実利的で翻ることのない彼らの性格こそが信頼に値するという者もいるのです。

【基本特性値】

  体力 知性 敬虔 生命力 敏捷 幸運
基本特性値 12 12 10
最大特性値 22 15 15 22 20 18
成長補正 +10%     +10% +5%  

【特殊能力】

 レプティリアンはその全身を覆う硬い鱗のため、基本ACが8となります。また、高い再生能力によって1ポイントのHP回復能力を持ちます(戦闘時は毎ラウンドHP1点回復、非戦闘時は現実時間5分につきHP1点回復)。

5−2.レプラカーン <Leprechaun>

 レプラカーンは、身長90cmほどの大きさしかない小人族です。肌の色は褐色で、体格的には痩せたものもいれば、太ったものもいます。ただし、人間などと異なり、生まれたときから体格が大きく変化しません。成長するにしたがって身長は大きくはなりますが、体型や体格は生まれたときのままに成長するのです。
 とても魔法適性の高い種族で、ほとんどの者が何らかの魔法を修得しています。またそれ以上に彼らの種族最大の特徴ともいえるのが、機械に対する造詣の深さです。その優れた魔法能力に頼ることなく、技巧的に凝った機械を作ることに情熱を傾けるのです。

【基本特性値】

  体力 知性 敬虔 生命力 敏捷 幸運
基本特性値 12 12
最大特性値 15 22 16 19 22 19
成長補正   +10%     +10% +5%

【特殊能力】

 レプラカーンはその高い魔法特性から、魔法全般への抵抗に+5%の補正がつきます。また生まれ育った周囲の環境から「機械学」技能判定に+5%の補正がつきます。

6.キャラクターの世代交代

 幾多の冒険を経て、高レベルとなったキャラクターはいずれ引退を考えるでしょう。引退の際に、それまでに習得した技術や獲得した装備を後継者に残そうとするかもしれません。
 ここではそうしたキャラクターの世代交代に関するルールを説明します。

6−1.子供への世代交代

 キャラクターがパートナーとの間にもうけた子供に世代交代する場合、職業と一部の特性値と技能、装備を継承させることが可能です。
 なお、この世界においては異種族間での混血児が誕生することは非常に稀です。その場合、混血児は父母どちらかの因子が強い方の種族として生まれます。両親それぞれの種族の特性を兼ね備えることはありません(つまり、いわゆる「ハーフエルフ」といった種族は成立しません)。

(1)特性値の継承

 世代交代による子供のキャラクターの作成では、通常の基本特性値にボーナスを割り振るといった方式を取らずに、両親の特性値を一部引き継ぎます。
 具体的には、特性値ごとに両親の特性値と基本特性値を足した値の平均値(端数切捨て)が、子供の特性値となります。

 (父親の特性値 + 母親の特性値 + 基本特性値)/3 = 子供の特性値 (端数切捨て)

 こうして算出された特性値が基本特性値を下回った場合でも、算出された特性値が優先されます。
 親キャラクターのパートナーが冒険者ではない、つまり一般人の場合は、基本特性値を代入して算出します。

(2)職業の継承

 世代交代した子供は、特性値や戒律の条件に関わらず両親のどちらかの職業を継承できます。また、通常どおりに条件を満たしている職業に就くこともできます。

(3)技能の継承

 世代交代した子供は、1レベルでの自由に割り振れる技能点をもっていません。各職業の初期習得技能のみしか身につけることができません。
 代わりに、両親のどちらかを選び、その親が習得していた4レベル以上の技能すべてを1レベルで、6レベル以上の技能すべてを2レベルで習得することができます。ただし呪文を継承することはできません(つまり、呪文を習得できる職業でなければ、魔法は使用できません)。なお、習得していた言語については、すべて継承できます。

(4)装備アイテム、所持金の継承

 世代交代した子供は、基本的に両親の装備していたアイテムをすべて継承できます。ただし、世界にひとつしかない、あるいはシナリオ設定のアイテム(EXランク)については継承することはできません。
 ただし作成されたばかりのキャラクターが高性能の装備を揃えていると、今後の冒険で戦利品を得る楽しみを減らすことになります。各GMの判断にて、継承できるアイテムに数量やランクなどの制限をつけることをお勧めします。
 所持金については、両親の所持金の10%を継承できます。ただし、こちらも各GMで上限を設けることをお勧めします(目安としては1,000GP程度)。

6−2.転生による世代交代

 異なる時代のシナリオなどに同じキャラクターを登場させようとした場合、転生という世代交代が行えます。
 転生による世代交代を行った場合、職業の継承と一部の特性値の継承が行えます。またGMが許可するならば、一部の技能の継承も行えます。

(1)特性値の継承

 転生したキャラクターの作成では、通常の基本特性値にボーナスを割り振るといった方式を取らずに、以前の特性値を一部引き継ぎます。
 具体的には、特性値ごとに以前の特性値と基本特性値を足した値の平均値(端数切捨て)が、転生後の特性値となります。

 (以前の特性値 + 基本特性値)/2 = 転生後の特性値 (端数切捨て)

 こうして算出された特性値が基本特性値を下回った場合でも、算出された特性値が優先されます。

(2)職業の継承

 転生したキャラクターは、特性値や戒律の条件に関わらず以前の職業を継承できます。また、通常どおりに条件を満たしている職業に就くこともできます。

(3)技能の継承

 転生したキャラクターが以前の技能を継承するには、以前の記憶を保持している必要があります。技能の継承については、各GMの設定および判断によって決定します。
 技能の継承が行えない場合は、通常のキャラクター作成のルールに従ってください。
 技能の継承が行える場合は、1レベルでの自由に割り振れる技能点がなく、各職業の初期習得技能のみしか身につけることができません。
 代わりに、以前に習得していた4レベル以上の技能すべてを1レベルで、6レベル以上の技能すべてを2レベルで習得することができます。ただし呪文を継承することはできません(つまり、呪文を習得できる職業でなければ、魔法は使用できません)。なお、習得していた言語については、すべて継承できます。

 


前のページへ