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◆エレクトロニクス関係◆

ECU電解コンデンサ

 

ECU内部に実装されている電解コンデンサ交換

 

最終更新日03/12/23

状況 ECU取り出し 電解コンデンサ取り付け 動作確認 まとめ

状況

 

 

   

 ビートを乗っている知り合いからの情報で、ECUに使用している電解コンデンサに寿命が来ていると言う話を聞き、電解コンデンサを交換した方がいいと指摘を受けました。
すでに電解コンデンサを交換した2人から聞いた話では1台は電解コンデンサからの液漏れ程度の状態だったそうですが、もう1台は基板のレジスト(基板の緑色部分)にまで電解コンデンサの電解液が染み込んでおりレジスト、基板が腐食していて基板のパターンがかなりやばい状態だったそうです。
  私としても元々、電解コンデンサの寿命はNSXのオーディオと仕事柄よく知っていたので、急遽、交換用の電解コンデンサを知り合いより入手しました。

ECU取り出し

       
ビートのECUは助手席の後ろにあり、比較的取り出すのは簡単です⇒こちらを参照ください。
前回ばらした時はメインリレーの交換でしたが、今回はECUなのである程度内装を剥がす必要性がありますが、そんなに困らないで内装が剥せると思います。
この時、リクライニング出来ない助手席がかなり邪魔です。

取り出したECUには6個の電解コンデンサが使用されています。

元々実装されている電解コンデンサは105℃品なのですが、耐熱と言う意味で今回の交換品は125℃品を使用しました。
もちろん静電容量は同じですが、パッケージサイズが105℃品と比べて一回り大きいですが、そのまま実装出来ました。

実装個所と使用した電解コンデンサは、
C12/470μF10V⇒470μF16V
C9/470μF10V⇒ 470μF16V
C7/33μF35V⇒33μF50V 
C4/33μF35V⇒ 33μF50V 
C3/220μF35V⇒220μF50V
C6/33μF35V⇒33μF50V 

の合計6個です。

電解コンデンサ取り付け

       

まず、ECUのケースを止めているネジを外して基板を取り出します。
基板を見た所、思ったよりも綺麗で腐食は見られませんでしたが、せっかくなので部品を交換します。
基板に付いている電解コンデンサを外します。もちろん、基板に傷つけないように取り外しますが、半田ゴテだけでするとかなり難しく半田吸い取り機か無いと結構つらいです。

部品取り外した後を見たらやっぱり電解液が漏れ出していました。場所はC4(右写真の中央、分かりずらいですが一部基板変色が起きています)。やっぱり交換は必要ですね。

スルホールに付いている半田を半田吸い取り機で取り除き、新品の電解コンデンサを実装してスルホールと端子部を半田付けします。
その際、部品の実装間違い、電解コンデンサの電極間違いはECUを壊す事になるので注意が必要です。

ここまでの説明がよく分からない人はこの作業をしない方がいいです。二次障害でECUを壊してしまう危険性があるので・・・。
又、偶に静電気でECUを壊してしまう事がありますので取り扱いに注意しましょう。

動作確認

       
右写真の赤矢印のオレンジ色の電解コンデンサが交換したものです。(6箇所)

ECUが付いている鉄板は一枚だけでエンジンルームとコクピットを仕切っているだけなのでエンジン熱を直接受けやすいのも電解コンデンサの壊れに繋がるかも知れません。
普段、エンジンを回さない走りならば多少は熱の影響を抑えられるかもしれないですが・・・。

後は、交換済みのECUをビートに組み込み直してちゃんとエンジンが掛かればOKです。
エンジンがちゃんと掛かると「ほっ」とします(笑)

まとめ

       
今回の作業を実施して電解コンデンサの液漏れが年数経過している電子部品では深刻になってきています。

こうなるとNSXのECUについても同じ作業をする必要性があります。すべての車で10年前以上のものならば、電解コンデンサの液漏れによる故障の影響が懸念されるので注意が必要ですね。
NSXの方もその内、調べてみようと思っています。

 

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