STEEL

最終更新日04/12/08

コラム

コラム199

声のイメージ

 本やマンガを読んでいると必ずと言って良いほど人物の声を勝手にイメージしています。
例えば本の中の登場人物のセリフを読むときに頭の中で声をイメージしている。
この人物の声はこんな感じだなぁ・・・・・と自分の中でイメージしている。

しかも小説の場合、マンガと違って人物の絵が無いから人物や姿形までこんな感じ・・・・とイメージしている、なのでマンガがアニメ化されると声優の声と自分の中の声とのイメージがずれて、「違うなぁ・・・・」と違和感を感じる。
又、小説が映画化されたりすれば声だけのズレではなく自分の中の俳優と実際の俳優の違いや、アニメ化の場合、キャラクターデザインの違いなどが作品そのものの好き嫌いにまで影響するので、考えてみると人間って勝手に想像して勝手に世界観を作り出しているんだなぁと感心。

始めに映画やアニメを見てしまうとマンガとか小説のセリフがそのままトレースされてしまうので違和感が無いけど、これって誰でもある普通の事。

個人的に不思議なのは話の中の登場人物をイメージする事はマンガやイラストなどを書く事が出来ない人でも頭の中では人物が出来ている・・・・・・でも具体的な形は案外無い・・・・僕の場合、マンガ書いていたので自分キャラにダブらせる事は出来るけれどマンガを書かない人は自分のキャラクターがない・・・でも他のマンガのキャラクターとかにダブらせて曖昧な感じでキャラクターを作り上げている。
声についても自分の知っている、聞いた事のある声でキャラクターに当てはめている。

ちょっと違う話だと、友達紹介で写真も見せずに、髪形、スタイル、などの言葉で説明されると自分の良い方向に勝手に想像して実物との違いが有りすぎる場合もちらほら・・・・・。
人間は直接経験しないものすべてを自分の都合に合わせて拝借して想像していると言う事です。

実際にイメージが確立してしまったアニメなどで声優の高年齢化に伴い、有名なアニメキャラクターの声優が交代している事がよくありますが前任の声と後任の声との違いに気づくと違和感があります。
サザエさんでも何人も変わっているし、ドラエモンも声優さん代わるといっているし、無意識に聞いている声が変わる事で違和感を覚える・・・・自分の中でこのキャラクターは、「この声だ!!」と言う事を頭で認識していると言う事でしょうね。

人間が声によりそのキャラクターや人物などを判断していて、こう言う声の人はこう言う人物だと勝手にイメージしているのです、例えば『かわいらしい声』だと姿形まで『かわいらしい人』だと思っていたりするのがよくある例です。
実際には「声だけだった」と言う事も十分ありえる・・・というより在った(笑)・・・・・。
又、声優を自分でした時に、耳で聞いている声と録音した声が違う事に違和感を覚えましたが、それも自分の中ではこの声が「自分のものだ」と言う先入観と実際の声の違いに違和感を覚えたと言うことです。

人間は視覚から得るもの、聴覚など他の五感によってすべての情報を整理して判断していると言う事ですが、逆に考えるとすでに得た経験を元にして判断材料として記憶し、て新しい情報を得た時に従来の元からある情報で判断してしまっている気がする・・・一種の先入観による判断に似たものなんでしょうけど。
人間が判断してる情報は、すでに公平などではない物かもしれませんね。

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